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【読書おすすめ】毒婦。(北原みのり)

木嶋佳苗死刑囚、逮捕当時34歳。2009年に3人の男を練炭自殺に見せかけて殺害した罪で投獄中、本人は無罪を主張。彼女の周辺で不審死を遂げた男は少なくとも6人、その他堂々と金を「貢がせた」(男性側からはむしり取られた)男は多数。
「婚活サギ女」「平成の毒婦」等のふれこみでメディアの話題をさらった。
オンラインコミュニティで話題に上り、100日間の裁判傍聴記を読んでみました。

色々な見方や意見があると思うけど、私が一番感じたのは、
彼女にとって自分の行為は、全て「援助交際」その後のパパ活と言われるもの、に近かったんではないかなということです。男性に媚びるところや、殺害のためらいが一切見当たらないところ、感情に流されないところ。
堂々とお金を要求して、出してもらっただけだ。そのために料理の腕前や、男たち自身によって褒められる「名器」を武器にしたからと言って何が悪い?

何より私が震撼としたのは、死刑判決を受けたあとのために彼女が用意した物事です。
それはぜひ、読んでいただきたい。
連想したのは、あるミュージシャンの発言です。
「自分の人生を、一つの作品だと思っています。死ぬことによって、完パケ納品、みたいな感覚」

彼女をめぐるメディアの反応には、著者北原みのり氏に共感するものが大きかったし、こう言うと語弊があるかもしれませんが、自分の中の木嶋氏的な部分をみつめなさいよ、と言われているようで、、、なんというか、ぞくぞくする読後感。関連図書に進もうか、どうしようか悩みます。


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