見出し画像

【読書おすすめ】呼吸入門(齋藤孝)

体に無用な力み・こわばりを溜め込んで苦しんでいるよりは、より緩もうとするほうが良いとは思う。でも、More is betterとはちょっと違うような気がする。
人間は立って歩く動物で、生きている以上力が入っていなければいけない点はある。

私自身の体験。

私は20代の頃腰椎圧迫骨折を経験している。その後いろいろあって整体師になったんだけど、整体師って体を緩めるのが商売だ。それで、自己管理のためのストレッチ等のメソッドを、いろいろ試してきた。

これは!というメソッドを、しばらく継続していた時のこと。なんと、ひどいぎっくり腰に見舞われてしまったことがある。ひた隠しにしながら仕事するのがつらかった(笑)

想像するに、弱い部分は部分として、ちゃんと体が力んでいてくれてたんだと思う。固めていた、というか。その部分まで緩めてしまうと、まるで安定しない関節からテーピングを外してしまうように、不安定になってしまうんじゃないかな。

以上が私の経験だけど、怪我の有無に関わらず、人間の体は緩めるばかりが能じゃない、と思っている。

そんなことを思い返しつつ、この本を再読してみた。

『体にはどんなに力を入れてもほかの部分ができてしまうことがない場所があります。

エネルギーをいくら溜めても害のない場所、それは臍下丹田です。』

体の色々な部分の力みを、臍下丹田に流し込んでしまう。シックスパックの表面的な腹筋に力を入れるっていうことじゃないんです。丹田、つまり女性で言えば子宮でいいと私は思ってるんだけど、そこにフッと「意識をむけておく」ことで、肩なり首なり手先なりの力みがなくなる。

斎藤先生は「力みの避雷針」という言葉を使っています。

ちょっとだけ下腹に意識を向けて、歩いてみてください。そしてそこを押し下げるように、呼吸を深くしてみてください。すっと自然体で立つことは、緩んで立つことではない、そこだけはしっかりと力がこもっているはずだと、私は考えています。
斉藤先生の身体論は分かりやすいです。現在アンリミで読めるようです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?