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テレ東の人気番組を営業的な観点から分析してみた

実はわたしテレ東のファンなんですw

テレ東の中でも特によく観ている番組が、「Youはなにしに日本へ?」と「家について行っていいですか?」なんです。

ところが最近「Youはなにしに日本へ?」を観ていて「家について行っていいですか?」と比較し感じるところがあり、実はそれが営業的な観点から見た感じ方であることに気づき、それをちょっと分析してみたんです。

まず、この2つの番組のことを知らない人のために簡単に番組内容をご紹介しておきます。

「Youはなにしに日本へ?」は、空港などで外国人を対象にインタビューを行い、日本に来た目的を聞き出し、面白そうなら密着取材をさせてもらう番組です。

「家について行っていいですか?」は深夜に街を歩いている人などにインタビューをして、家までのタクシー代と交換に家についていき、家の中を見せてもらい、その人となりを聞かせてもらう番組です。

では、この「Youはなにしに日本へ?」という番組に最近わたしが何を感じているかというと、2つあります。

1つ目は、マンネリ化です。

どんな番組でもずっと同じ番組内容でやっていると観ている側は飽きが来て当然なんですが、問題は作り手側のマンネリです。

大人気番組などが終わってしまう一番の原因は、実は視聴者ではなく番組スタッフのマンネリ化だと思うんです。

彼らスタッフは空港でおもむろに話しかけ、「Youはなにしに日本へ?」と質問します。
しかし、わたしはこの「Youはなにしに日本へ?」という言葉のニュアンスが最近なんだか妙に気になりだしました。

この短い言葉にインタビューする側のマンネリ臭がするんです。
何だかめんどくさげに聞こえることさえあります。

日本語が分からない外国人にも、その人がどんな心づもりで聞いているのかは言葉のニュアンスである程度は想像がつくはずです。

これは営業にも通じることで、何年も営業をやっていると、知らないうちにキーワードとなる大事な言葉を軽く扱うようになってきたりします。

こんなもんだろう、みたいな感じで相手を甘く見てしまっているわけです。
相手の顔をよく見ていてハッと気がつく人はまだ感の良い人ですが、気がつかない人なら、なんでだろう?と悩むことになります。

よく見ていてください、相手の顔が曇ります。
営業は相手を笑顔にさせてなんぼの世界です。

2つ目は、番組内で言う「連絡こ~ず!」という場合が多くなってきている気がすることです。

「連絡こ~ず!」とは、その場で密着取材をOKしてもらい、日を改めて連絡をもらうという約束になっているにも関わらず連絡がこないことです。

確かに、その場では突然のことなのでOKはしてしまったものの、よく考えるとやはり嫌だなと考え直す気持ちは分からなくありませんし想像はつきます。

しかし、それにしても最近多くなってきている気がします。

なぜかな?と考えると思い当たることは1つ。

軽いお願いは軽く見られる、ということではないのか。
これは1つ目のマンネリと連動しているようにも思われます。

飛び込み営業などの場合、軽いアポイントはすぐ断りの電話が入ったり、約束した時間にいなかったり、最悪居留守だったりすることが珍しくありません。

わたしは、そういうことをされるのが一番嫌いなので、はなから軽いアポイントなど取りません。

軽いか重いかは相手次第と思われるかもしれませんが、本当は営業マン次第です。
重くなるような努力をしているかどうかということです。

突然のインタビューを当たり前のようにやってきたために、答えて当たり前だし、密着をOKしてもらってもさほど喜びもしない聞き手側。

なんか軽いですよね。

英語が喋れないのなら、態度で示さなきゃいけないのに、そこに感動が薄れてきているんじゃないのか。
だから相手が本気で喜んでいない、喜んでいるふりをしているだけで、心の中では面倒だなって思っている。

これは深読みしすぎではなく、わたしが営業で見てきたことをもとに言っています。

もしわたしがこの番組のディレクターなら、満面の笑顔で「ありがと~サンキュウ」とかたい握手をして、相手が日本語が分からないのなら、「いろいろ情報を調べたり通訳をしたりして番組的にも何かお役に立てると思いますよ」、と伝えます。

当り前じゃないことをお願いして、当たり前じゃない了解を頂いて、なんでもっと喜べないのか?

当り前と思っているからじゃないでしょうか。

わたしなら、密着が相手にとってもメリットのあることだとアピールしておきます。
だって本来なら密着されることは煩わしいことなんですから。

要は相手をいい気分にしておいて、メリットも伝えておけば、連絡がこない確率はもっと低くなるということです。

それは、放送していないだけで裏ではスタッフがちゃんとやっているのでは?という見方もあろうかと思います。

しかし、わたしがずっとこの番組のスタッフの言動を見る限り、失礼ながらそんな心使いをしているようにはどうしても思えないんです。

わたしは、商談先でお客様が成約してくださる際には、体から発するように思いっきり喜びますw
そして、今後長いお付き合いをさせて頂くようにお願いし、深々と頭を下げます。

もちろん、商談までにも自分自身を演出はしておきます。
これは、つまりキャンセルしようと思わせない営業です。

お客様は、営業マンが返った後、「あの営業マンほんとに喜んでたな、誠実そうな人だったし、ほんとはまだ買おうと思ってなかったけど、どうせいつか買うもんだしまあこれでいいよな。」、とご自分に言い聞かせます。

さて、それと比べて「家について行っていいですか?」のディレクター?の心使いには関心するときがあります。

2番組の放映年数の違いもあるかもしれませんが、わたしはスタッフの質の違いを感じます。
番組自体の「色」というものもあるかもしれないのですが、それにしてもこの違いを感じるのはなぜなのか?

もちろん、両番組ともに番組を良いものにしようという気持ちは同じだと思うのですが。

まず、質問の仕方、質問内容の違いを最初に感じます。
「家について行っていいですか?」のスタッフには優しさを強く感じる時があります。
思いやりです。

相手の気持ちを読み取りながら質問していっているのが非常によくわかります。
決して軽い気持ちで家について行っているわけではありません。

もちろん相手も家に他人を上げるということは、ある程度の覚悟があってのことだとは思います。

相手のことを思いやり、今相手は気持ちが落ち込んでいるんじゃないだろうか、と判断すれば優しくフォローする質問で相手の心を救ってあげる場面を何度か観て感心することがあります。

わたしは、どうしても営業的な観点で番組を観てしまっているので、そうでない人からすれば、そうかなぁ、みたいな感じになるかもしれないのですがw

人の心の変化は微妙です。
ほんのちょっとしたことで変化していきます。

わたしがこの2つの番組が好きなのはそういう観点から見れる番組だからかもしれません。

昨日までまったく知らなかった他人との特殊な会話。
自分の知らない世界を経験している人の赤裸々なお話。
理屈抜きに面白いです。

営業の心理かも。

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