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離婚調停で「子どもの利益」は考慮されない!?

どうも、某パパです。
現在離婚調停中ですが、妻と子どもとのかかわり方について争っています。
そんな中、タイトルのとおり「子どもの利益」についていろいろと感じたので、整理がてら書いていきたいと思います。

離婚調停の違和感

この間、離婚調停が開かれました。詳細は割愛しますが、上記のとおり妻と子どもとのかかわり方について折り合いがつかずに揉めています。なぜなのか自分なりに考えてみました。

いつものメニューしか議題に挙がらない不思議

まず、私は家のことを大体こなしており、平日休んで病院へ付き添うなど、仕事よりも子どもを優先しています。一般的な『男は仕事』というイメージからは若干異なる人間です。
そんな私は、妻との離婚は受け入れているものの、子どもとの接触を断たれることは断腸の思いです。そのため、面会交流という名の共同養育を提案してきました。理由は以下のとおり。

  • 元々妻の仕事が忙しく、結果的に私が家のことをやるようになり今に至る。

  • 妻は離婚後も仕事を変えるつもりがない。

  • 現在は私が転職し在宅勤務をしているため、より私が家事育児を行っている状況。

  • 私がいなくなった場合の生活の様子が不明。

そのため、『離婚は構わないが、その前に離婚後の生活について教えてほしい。手が足りない場合は私がヘルプに入るから、そのための議論をしたい』というのが私の主張です。

しかし、初回に調停員からは出た言葉は
「・・・本当にそれについて話し合いますか?」
でした。※意味がわからず何度か聞き返したことを覚えています。

調停員曰く、
①離婚意志の有無について両者の意向を確認
②離婚意志があるのであれば、必要な事項についてすり合わせ
上記2点を行う場が調停という場なのだそうです。

離婚について当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所の調停手続を利用することができます。
 調停手続では,離婚そのものだけでなく,離婚後の子どもの親権者を誰にするか,親権者とならない親と子との面会交流をどうするか,養育費,離婚に際しての財産分与や年金分割の割合,慰謝料についてどうするかといった財産に関する問題も一緒に話し合うことができます。

最高裁判所HP、夫婦関係調整調停(離婚)より引用

これを見て私は「離婚に関して当事者間の話を円滑にしてくれる機関」だと認識していましたが、実際は離婚に必要な事項(面会交流や養育費)に絞って調整をするだけの機能しか持ち合わせていないようでした。

調停員はなんのために?

結局、私の主張は面会交流に盛り込む形で議論がスタートしました。しかし議論の内容はというと・・・

妻弁「面会交流は月に〇回でどうだ?」
私「いや、月〇回の前に離婚後はどんな生活をする予定ですか?妻一人では厳しいと思われるので、子どもに負担がかからないためにどうするか議論をしたい」
妻弁「むむむ、では月〇回でどうだ!?」
私「いや、だからそうではなくて・・・(以下ループ)」
→妻弁「議論に対して夫の誠意が見えない。不調にする」

ということでした。(※まだ不調にはなってません)
そもそも話し合いになっていないことに気が付きましたでしょうか?
私は離婚後の子どもの生活が見えず心配だから教えてほしいだけ。
にも関わらず話は平行線のまま未だに交わりません。

ここで調停員が何をしていたのかについて。
この間、調停員は「あちら側は月〇回と申しておりますがいかがですか?」とお互いの意見を伝えるだけになっていました。

調停とは,私人間での紛争を解決するために,裁判所(調停委員会)が仲介して当事者間の合意を成立させるための手続です。調停委員は,裁判官または調停官(※)と共に調停委員会のメンバーとして,当事者双方の話合いの中で合意をあっせんして紛争の解決に当たっています。
調停は,どちらの当事者の言い分が正しいかを決めるものではないので,調停委員は,当事者と一緒に紛争の実状に合った解決策を考えるために,当事者の言い分や気持ちを十分に聴いて調停を進めていきます。

最高裁判所HP、調停員より引用

HPに書いてあることが私のケースでは活かされておりませんでした。
というよりも、初回期日で「非常に珍しいケースです」と口にしており、調整の仕方がわからない、といった表現の方が適切ではないかと感じました。
ともあれ、調停員の対応は残念だと言わざるを得ません。結局、調停員の柔軟さの欠如のせいか、四角四面の議論を進めるだけの場になっているのは問題だと思います。

子どもに対して今できることとは・・・

自分の正義を押し付けていないか

自戒を込めて、改めて振り返ります。
私は離婚にはあまり抵抗していません。(日々の家事育児の負担から、老後の妻の介護まで見えてしまい、そんなのは嫌だと思っていたので。)それよりも離婚後の子どもの生活が心配であり、それについて妻の考えを聞きたいだけです。そして妻一人で仕事と家事育児を両立することは非常に困難だろうと言わざるを得ません。
まず実績がない。そして実際に離婚後に妻・子世帯になった場合のビジョンがない。「無計画だけど大丈夫」と言われて、「はい、そうですか」でまかり通してよいのか?答えは否だと思っています。

一方で、現状のように妻の考えを聞くまで引かないという姿勢は、妻側の反発を招いているとも認識しています。正しい・正しくないの前に、現実としてそうなっている。これは忘れてはいけない。そのため、妻の心象を損なうことが子どもの利益から遠ざかるということも理解しなければいけません。

「親権」の意味とは

「離婚が前提なら妻の心象なんてどうでもいいんじゃないの?」
こんな疑問を持つ人もいるかもしれません。私がなぜ妻の心象も気を遣うのか、それは離婚をしても、愛する子どもの母として、子育てのパートナーとしてドライな協力体制を築きたいと思っているからです。
いくら夫婦中が悪く離婚をしたとしても、愛する子どもには半分妻の血が流れています。妻を否定することは子どもの半分を否定することであり、それは絶対に避けねばなりません。逆に、妻が子に対して私に対する否定的な言動をしたとしても、子どもは心に傷を負います。親権は親としての権利だけではなく、責務を包含した概念なのです。

子どもを置いて話し合われる『子どもの利益』

私は、子どもの利益を念頭に離婚調停に臨んでいます。別居親が子どもに頻繁に・綿密に関わることで、子ども自身に良い影響(自己肯定感など)があることは、国内外問わず様々な研究で明らかになっています。
つまり、私が頻繁に関わることで子どもに良い影響があるために、面会交流についてじっくりと話し合いたいと思って粘り強く交渉を続けている状況です。
一方で、妻の代理人は面会交流の回数と日時を微増させるばかりで「これ以上は話すことはない」とまともな議論をしないまま終わらせようとしています。『月に1回数時間』という根拠不明な通例を基に微増を繰り返すだけなので私の望む水準に達することはなく、そもそもなぜそれを求めるのかという議論を聞いてもらえないから、私はただのわがままな奴と捉えられている状況です。
妻は面会交流の重要性についてどこまで理解しているのだろうか…。海外では具体的な日数も明示されているが、なんで理解できないんだろう。

子どもの利益を中心に据えた議論は、既に海外で十分議論をされており、それに向けて体制を整える、それだけの話なのです。

この国の制度の歪み具合について

離婚当事者になり書籍や資料を読む中で、日本の親権制度に根本的な原因があることがわかりました。
現在日本が採用するのは単独親権制度ですが、これがあるから親権の奪い合いになり、同居親と別居親に圧倒的な権力差が生まれます。そこから自分の子どもと会うのに許可が必要になり、最悪な場合は、別居親と子どもの意見を無視して同居親による親子断絶などの凄惨な状況に陥ることもあります。

一方で、世界中で採用されているのが共同親権制度です。離婚をしても、それは夫婦仲の終わりであり、親子の縁は切れません。そもそも子どもには「親といつでも自由に会う権利」があり、それを侵害しないという大原則が守られることになります。

そもそも、日本は子どもの権利条約の批准国ですが、これを遵守するには共同親権制度が必要になります。制度設計からして歪んでおり、それが是正されないことがおかしいですね。
※詳しくは検索してみてください。

ともあれ、我が家のケースに当てはめて考えると、現在の離婚調停の争点は子どもとのかかわり方→面会交流についてなので、共同親権であれば無駄に争わず、速やかに離婚をすることが可能でした。
しかし、現行の単独親権制度が原因で、時間を要し、弁護士費用などの無駄な出費などもして、しかもかなりのストレスを浴び続ける環境にい続けなければいけません。

現行の単独親権制度は余計な争いを生む最悪な制度です。

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