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誰よりも愛した4年強の寮生活を振り返って

本日正式に大学の寮を退寮しました。涙と言葉が溢れるので、せめて言葉のほうだけでもセーブするよ。書くことで気持ちを整理したいとも思ってるよ。まずはここ1年強、長い時間を一緒に過ごしてくれた友人たちに1番の感謝を。本当にありがとう。

15歳で同じ敷地内の高校の寮に入ってから4年強いろんなことがあったけれど、毎日を心に刻みつけておきたいような、平凡な日々のようでいてダイヤモンドみたいな時間でした。

時代

コロナで寮生活そのものが「リスク」になっている上に、個人化が進んで誰かと手を取り合って深く関わることが難しくなった時代に、建物の作り的にもコミュニケーション的にもプライバシーの壁が薄い場所で、寝食をともにして、面と向かって対話して議論して…。それらがとびきり新鮮で、いろんな学びがあって、何より楽しかったです。母には「家から出すのが早いとリコみたいに親の言うことを聞かない子になるのねw」と言われてしまったけれど、寮生活を通じて自分の家族や親子関係というものを相対化できたことは大きかったし、家族とも入寮した後の方がよりいい関係になったなと感じています。

まあ高校の時から何度か喰らった(誰よりも喰らった笑)コロナやインフルエンザの感染拡大による強制退去や数々の移動は大変で、そのほか色々な文句も漏らしてたと思うんだけど、それらも含めて今は全部いい思い出です。記憶の美化機能…?

他者

また、もっと切実なこととして、学校ではハツラツとしている人でも、寮でたくさんの時間を過ごすと、実はあることで生きづらさを抱えていたり、日々何か具体的な脅威と闘っていたりすることを知りました。そうやって苦しんでいるところもキラキラしているところも含めて、友達のいろんな面を知れることが何より嬉しかったです。何か直接してあげることはできなくても、私はあなたを見守っているよ、というメッセージを示すことにも十分意味があるのだと知りました。もう少し早く気づけたらな、何かできたらな、そう思わないことはないけれど、助けること、助けられることの意味とその方法を学びました。

問い

自分とは違った人たちとどう向き合うのか、人を理解するとはどういうことなのか、どのような自由を私たちは目指すべきか、などといった現在の私のアカデミックなテーマにも通ずるような問いは、寮が与えてくれたのかもしれません。

技術

毎朝のルーティンとしてカーテンと窓を開けたり、お布団を畳んだり、お料理したり、そういう具体的なスキルが身につきました。中学生のときはできてなかったみたい…。そしてもっと難しいこととして、人への愛の渡し方、落とし所の見つけ方、想像力の使い方など、数を重ねることで少しは上手くなった気がします。
そのむかし、ある先生に「他者に向かうあなたの言葉は時々直球過ぎるから、変化球を投げられるようになりなさい」と言われました。先生、たくさん投げて投球フォームも変えたんですけどこんな感じでいいですかね…。



寮生ではなくなってしまうけれど、私はこうやって人との繋がりをつくって、大事にしていけばこれからの人生もきっと大丈夫、そう思えます。

またいつか寮生活したいな。
4年前の4月、ぜんぜん馴染まない寮のベットで、地元が恋しくて布団被って泣いていたけれど(私にもそういう時期があったんだよな笑)、今は寮を離れたくなさすぎて毎晩泣いてます!! 
そろそろ泣き止まないとなー。


書くとスッキリしました。ここまで読んでくださりありがとうございます。親の転勤で誰よりも愛した寮を誰よりも早く出ないといけないのは悲しくて、寂しくて、やりきれないけど、これからも人生は続くよ。


ぼりこ

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