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026. 「何カップですか?」

数日前からマッチングアプリを再開した。といっても恋人作りが目的ではなくセックスフレンド作りが目的である。数ヶ月前に同じ目的でアプリをやっていたときは、熱し易く冷め易い性格のせいで速攻で飽きてしまい固定のお友達を作るまでに至らなかった。今回は前回の反省を活かし、短期集中型ではなく緩く長く続けられるようにあまり最初から前のめりにならないようにしようと思う。

アラサー女がセフレ欲しさにマッチングアプリをやっているなんて、世間的に見れば「イタイ」行為な気がするが、当の本人はそんなことは気にしていない。そもそも私は恋愛をするモチベーションが皆無なのに対し性欲は人並みに存在しているので、その欲を発散する方法として一番手っ取り早くコスパが良いのが「そういうお友達」を作ることなのである。あとで後悔することはあるかもしれないが、現時点ではこれが最善策だと判断している。

さて、そういう目的でアプリをやっていると、外見のスペックが中の中の私でもかなりのメッセージが来る。同じ目的で近づいてくる男性に多いメッセージパターンは3つだ。

パターン①: 一言挨拶を交わしてすぐに近日中のアポを取り付けてくる
パターン②: 何気ない会話(仕事や趣味)を少し交わしてから自然な流れで誘ってくる
パターン③: プロフに書いていないスペックを吟味してくる

最後のパターン③において最も聞かれる質問が「何カップですか」だ。身長はプロフィールに書いてあるし顔や体型は写真をみたらなんとなくわかるはずなので、スペック関連で聞かれる質問としてカップ数が最も多いのは理解ができるし、カップ数が気になる心理も理解できる。しかしこの質問をもらうたびに私が抱く疑問が「カップ数だけ聞いて何がわかる?」ということだ。というのも、結局セックスをする時に大切なのは胸の("視覚的な")大きさや形、触り心地ではないのか。さらに、この視覚的な大きさと、カップ数という数値的な指標を完璧に結びつけられる男性がどれだけいるのだろうか。なぜなら女性である私でも、胸部の写真を見て「これは〇〇カップだ」と断言できる能力と経験を持ち合わせていないから。実際、カップ数と見た目って結構ギャップがあると気がする。DやEだってアルファベットがもつインパクトほど見た目は大きくない。これが遊び人なら、カップ数を聞いただけで見た目までバッチリ想像できるのだろうか。仮にそうだとしたら、彼らは今までセックスをした相手に何カップか尋ね続けてきたのだろうか、それかAVを見て鍛えたのだろうか。カップ数と見た目の対応表が脳内で完成していない(もしくは対応表に不備がある)場合、カップ数を尋ねる質問に何の意味があるのだろうか。

ここまで長々と書いたものの、私だって「何カップですか?」にそんな深い役割はないということはわかっている。ただのコミュニケーション兼最低限の足切りのために、定型的に聞いているのだとわかっている。では、何でこんな無駄なことに時間を費やしているかというと、今回転寿司チェーンの順番待ちで時間を持て余しているからだ。こういうくだらないことをつらつら書き綴れる時間が、これからも人生に一定時間ほしいものだ。そんなことを思う祝日前夜であった。

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