見出し画像

右顧左眄(うこさべん)で君子豹変はありだと思う

今日は晴れたものの昼の気温が下がっています。もちろん半袖ノーネクタイのままでの体感ではありますが。少し前まで「この暑さ、いつまで続くのか?」と感じていましたが、この不安もどうやら収まる時が近づいてきたようですね。

さて、……。

私たち日本人は、自分の価値観や感性、主義主張を確固たるものとして持つ機会を得ルことができてこなかったと思う。「親の言うことには従え」「先生の教えを聞け」「みんなと仲良く」と幼少期から言われて育った。

確かに大人はそれなりの人生経験を積んでいる。だから、子供よりは早く正答或いはより妥当な結論に至る可能性は高いだろう。また、みんなと仲良くするためには、みんなの意見を聞いて基本は受け入れるスタンスでいる必要がある。

でも、これは裏返すとじっくり自分で考える機会を与えられてこなかった言えるのではないか。自分が感じたことを訥々と話すに十分な時間を掛けて受け止めてもらえただろうか。

このような視点に立つと、少なくとも私はそうではなかったと思う。そうであれば、今の日本人が自己主張に乏しいのは当然の帰結だと考える。

そして、結果として上の言うことに従順なサラリーマンがたくさん生まれた。高度経済成長の時はそれでも良かった。マジメにやっていればそれなりのものが製品して生まれ、それを必要とするたくさんの人に売れたのだから。

でも、今は違う。

長い不況を経て、今までのやり方が全く通じなくなっている。でも、会社の上の人たちは過去の成功体験が強烈である分、大胆な方向転換ができないということも多いはず。

でも、今の経営者はさすがに優秀である。そういうことを知悉しているからこそ、若い人達にも意見を求めるようになっている。「君はどう考えるのか」と。

このような背景があるのだから、与えられた機会を活かして自らの意見を表明しなければならない。逆に、ここで「沈黙は金」には絶対にならない。

だから、今までの育ちのせいにしても何の役にも立たないことを認識して、普段から何かあれば自分はどういう問題意識を持って、それをどう考えるのかを組み立てる訓練を反復するようお勧めする。それは必ず役に立つ。

なお、自分の考えをまとめる時のベースには、グローバルスタンダードを置かねばならない。滅私奉公、人権軽視、忖度は間違いなくベースから除外すべきである。それが世界の常識であり、この常識を意識することは今後益々求められていることを肝に銘じて頂きたい。

その点で、某芸能事務所の所属タレントをCMに起用する・しないについての各企業のスタンスは、グローバルスタンダードを意識・体得できているかのリトマス紙であるかのように作用した。時代の流れを見誤った企業が、右顧左眄してスタンスを変えたが、これも君子豹変だと前向きに評価したい。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。