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『顧客起点マーケティング』西口一希:マーケティングを成功させるための具体的すぎる一冊

自身の手の内を明かすこと。

成功の手法はできる限り隠し、自分だけのものにする、というのがこれまでの一般的な考え方だったかと思う。

しかし今、その流れが変わってきている。

ベストプラクティスや成功の秘密を公開し、

それを関係者が実践し成功する人間が増えることで

提唱者の価値が上がり、仕事が回ってくるようになる。

今回紹介するスマートニュース社の執行役員である西口一希氏の『顧客起点マーケティング』は、

自身が成功した手法を余すことなく公開している、

昔であれば考えられないような一冊だ。

マーケティングの概念を説明している書籍は、これまでもたくさん存在している。

それが無意味だというつもりはもちろんない。

むしろその概念をどう自身のビジネスに応用するかのヒントをもらえるだけで価値があると思う。

しかし本書が説明しているのは概念ではない。

どこまでも具体的な手法だ。

それもマーケティングに従事したことがある人間ならば

間違いなく腹落ちできる内容が体系立ててまとめられている。

顧客ピラミッドや9セグマップの作り方や分析の仕方。

ブランディングをやることが、なぜ販促にも効果をもたらすのか。

こういったことがここまで具体的に書かれている書籍を、私は他に知らない。

唯一、森岡毅氏の書籍はそれに該当すると思うが、

彼の書籍以上にどんなマーケターでも今日から業務に活かすことができる内容だと思う。

私はこれを一読し、

この人は何を考えているんだろう?と思った。

ここまで手段を公開することに怖さはないのか?

そう、まずは思った。

そこで冒頭の話になる。

時代は変わり、

確信のある手法があるのであればどんどん公開し、

自分の価値を高めることに意味がある時代なんだと、改めて考え思った。

西口氏は本書を、29歳のときに当日務めていたP&Gで大きな失敗をした自分自身に向けて書いた一冊だと述べている。

偶然にも私も今現在29歳。まさに今、欲しかった一冊だ。

本書の内容を自分の業務に活かし、

マーケティングの力で自分が価値を感じるサービスやプロダクトを世の中に広めていく。

このミッションを成功させるための、素晴らしい一冊であると思う。


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