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あなたのお話を聞かせてください

孤独を感じる時は?

誰かと一緒にいても、人は孤独を感じます。

「一人暮らし=孤独」
ではありません。

一人暮らしが孤独の原因を作り出すことが多いのは事実です。

最も孤独を感じるのは
「良いことが起こった」のに
誰にも注意を払ってもらえないときです。

私の話をしっかりと聞いてくれない
私の話を聞いてくれる人がいない

一緒に空間と時間を共有している時こそ
「無関心」が心に堪えます。
死にたくなる無聊感を覚えます。


お正月、世間では家族が集まり談笑
この時期に帰省する人も多いことでしょう。

あるいは友人たちと初詣で
帰省した故郷で同級生とクラス会

楽しそうですね。

しかし、多くの人が楽しんでいる時期に
逆に孤独を感じてしまう人がいます。

あなたの周りを見回してください。
あるいはあなた自身はいかがですか?

孤独が健康に悪いことが証明されています。

その理由は以下の通り、簡単に納得できるものばかりです。

1.ストレスによる影響

孤独を感じると、脳にはストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールは、血圧や血糖値を上げる、免疫力を下げる、骨密度を低下させるなどの作用があります。
そのため、孤独を感じていると、これらの健康リスクが高まります。

2.社会的なつながりによる影響

社会的なつながりがあると、健康的な生活を送るための情報や支援を得やすくなります。
また、社会的なつながりがあることで、孤独や不安などのストレスを軽減することができます。
そのため、社会的なつながりが少ないと、これらの健康リスクが高まります。
具体的には、孤独は以下の健康リスクを高めると考えられています。

  • 心臓病

  • 脳卒中

  • 認知症

  • うつ病

  • アルコール依存症

  • 自殺

  • また、孤独は死亡率を高めることも示唆されています。
    ハーバード大学の研究によると、
    孤独な人は、孤独でない人に比べて、死亡率が26%高くなることが明らかになりました。
    孤独を解消するためには、以下のような方法が有効です。

  • 家族や友人との交流を増やす

  • 地域のコミュニティに参加する

  • ボランティア活動に参加する

  • オンラインで交流する

孤独は、誰にでも起こりうる問題です。

孤独を感じている場合は、無理をせずに、周囲の人に助けを求め合うことが重要です。
最も重要なことは
その人に興味を持って耳を傾けることです。

老人ホームなどの介護現場ではしっかりと入居者の言葉に耳を傾けているでしょうか?

忙しさを理由に
「後で」を繰り返していないでしょうか?
状況によっては「ネグレクト(放棄)」という虐待に認定されてしまうこともあります。

家族もコロナ感染症の影響で老人ホームへの訪問をかなり強く制限されてきました。
制限解除がなされた今でも
「いつでもどうぞ」というところまで回復するまでには至っていないという現状があります。

イギリスは、2018年1月に世界で初めて「孤独担当大臣」を任命しました。
当時のテリーザ・メイ首相は、
孤独は「現代の公衆衛生上、最も大きな課題の一つ」として、
孤独問題の解決に取り組むための取り組みを強化することを発表しました。
孤独担当大臣の任務は、孤独問題に関する政府の政策を策定し、実施することです。
具体的には、孤独の指標を開発し、孤独対策の予算を増額するとともに、
地域社会や企業、民間団体との連携を強化することなどが求められています。

初代孤独担当大臣には、保守党のトレイシー・クラウチ議員が任命されました。
クラウチ議員は、孤独問題に関する活動に積極的であり、
2016年に暗殺された労働党のジョー・コックス議員の遺志を継いで、
孤独問題の解決に取り組んできました。
クラウチ議員は、孤独担当大臣として、以下の取り組みを行ってきました。

  • 孤独の指標を開発し、孤独問題の状況を把握する

  • 孤独対策の予算を増額し、孤独対策の充実を図る

  • 地域社会や企業、民間団体との連携を強化し、孤独対策の実施を促進する

クラウチ議員の取り組みの結果、
イギリスでは、孤独対策への関心が高まり、様々な取り組みが実施されるようになりました。
例えば、政府は、孤独を感じている人が気軽に相談できる電話相談窓口を開設したり、
孤独を解消するためのコミュニティ活動を支援したりするなどの取り組みを行っています。
イギリスの孤独担当大臣の任命は、孤独問題に対する世界的な注目を集めました。
他の国でも孤独問題の解決に向けた取り組みが進められていくことが期待されています。
しかし、イギリスの孤独担当大臣は2021年の第2次ジョンソン内閣改造に伴い、廃止されてしまいました。

【日本は?】

2021年 日本でも「孤独担当大臣」が誕生しました。
初代  坂本哲志 (菅内閣)  2021年3月-21年10月
二代目 野田聖子(岸田内閣) 2021年10月-2022年9月
三代目 小倉將信(岸田内閣) 2022年9月-

日本の孤独問題の特徴は、以下の3つが挙げられます。

1.高齢化による孤独問題の深刻化

日本の人口は、高齢化が急速に進んでおり、
2025年には人口の約3割が65歳以上になると予測されています。
高齢者は、家族や友人との死別、定年退職などにより、
」社会的なつながりが減少し、孤独を感じやすくなる傾向があります。

内閣府の調査によると、65歳以上の高齢者の約4割が「孤独感を感じることがある」と回答しています。

また、高齢者の孤独死も増加しており、2020年には約4万人に達しました。

2.若年層の孤独問題も増加

近年、若年層の孤独問題も増加しています。若年層の孤独の原因としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 家族や友人との離別

  • 転勤や就職による地域コミュニティからの離脱

  • インターネットやSNSの普及によるコミュニケーションの希薄化

内閣府の調査によると、20代から40代の約3割が「孤独感を感じることがある」と回答しています。

3.孤独問題の多様化

孤独の感じ方は人によって異なり、孤独の原因もさまざまです。
そのため、孤独問題は単一の対策では解決が難しい課題となっています。
近年では、以下のようなものも孤独問題の原因として挙げられています。

  • 経済的な困窮

  • 障害や病気

  • 虐待やDV

  • 性的マイノリティの当事者であること

日本の孤独問題は、深刻化の一途をたどっており、
社会全体で取り組む必要がある課題となっています。
大きな社会システムの課題が潜んでいます。

しかし、できることから始めませんか?
話しを聴く
興味を持って聴く
話し手の心の変化を追うようにして聴く。
簡単なことですね。

しかし、難しい!
まずは心構えからのスタート
必ず、変わります。

私はこの孤独対策から
Kaigioサービスのあり方を見直す
Kaigo経営を向上させたいと思っています。

まずはそのシステムづくりへ着手してまいります。
共感いただける方は、ぜひご支援をお願いします。

(参考図書)「LISTEN」
ケイト・マーフィ著
篠田真貴子監訳
松丸さとみ訳
日経BP発行


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