こんにちは。尼崎市議会議員　池田りなです。「子育て応援賃貸マンション　ネウボーノ菊川」の視察について書きます。

 ネウボーノ菊川は株式会社萬富の子育て支援賃貸マンションです。フィンランド発祥のネウボーノとは、妊娠期から出産、子供の就学前までの間、母子とその家族を支援する目的で、地方自治体が設置・運営する拠点を指します。

 特筆すべき点は3点あります。1点目は、週7日12時～17時まで保育士が常駐するキッズルームです。また、育児負担を軽減するために有料の一時預かりも用意されており、施設内には砂場や畑も備えられ、保育士は子育て相談に気軽に応じ、ママたちを繋ぐコーディネーターの役割も果たしています。

2点目は、子育て世帯に配慮した機能を有する住まいづくりです。乳幼児の事故予防という観点からも工夫された取組がいたるところにありました。下記写真をご覧ください。部屋のすべてドアには手を挟まないようにカバーがついておりました。溺水予防でお風呂の鍵も高い位置つけられていました。子供が誤って室外機に乗って落ちないよう、室外機は手前に配置されていました。他にも子育てを手伝いにきてくれたおじいちゃんおばあちゃんも泊まれるゲストルームや子供乗せ電動自転車に対応した、広めの駐輪置き場もありました。

3点目は、「安心して子育てできる住宅」として、「東京こどもすくすく住宅認定制度（旧東京都子育て支援住宅認定制度）」と「すみだ良質な集合住宅認定制度」から認定されていることです。一定の基準を満たされた住居のため、子育て世帯も安心して住むことができます。

尼崎市政で活かしたいこと
 尼崎市では、行政・民間が提供する子育て世帯向け賃貸マンションはありません。歩いていける距離に子育て広場がない地域もあるため、ネウボーノ菊川のような保育士さんが常駐するマンションがあれば子育てしやすくなります。子育て世帯向けマンションでキッズルームがあるマンションはありますが、ハード面に加えてソフト面の支援、ネウボーノ菊川のキッズルームのように、いつでもお母さんの話し相手がいることが重要です。

 私の元には、ひとり親を含む子育て世帯から住居に関する相談も寄せられます。今後、空いている市営や県営住宅なども活用し、子育て世帯向け住居が提供できるよう他市の事例も研究し、引き続き提案して参ります。