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視察報告 東京都足立区 社会福祉法人どろんこ会 北千住どろんこ保育園 尼崎市議会議員 池田りな

こんにちは。尼崎市議会議員 池田りなです。今回は、社会福祉法人どろんこ会 北千住どろんこ保育園の視察について書きます。

 インクルーシブ保育とは、すべての子どもたちが障害や文化的多様性にかかわらず、同じ場で学ぶことを目指すものです。どろんこ会グループは2015年から「混ざり合って育ち合う」=「インクルージョン」をキーワードにした子育てを実践しています。同団体は「認可保育所+児童発達支援センター・事業所の完全併設施設」を運営しています。視察した施設には北千住どろんこ保育園、発達に気がかりなところがある児童を支援する「発達支援つむぎ」、北千住ルーム地域子育て支援カフェ「SUMUGI CAFE(つむぎカフェ)」があります。

 特筆すべき点はが2つあります。1点目は、児童発達支援事業所と保育園に通う子どもたちが一緒に過ごすことです。これは、従来の省令では認められていませんでしたが、2022年の厚生労働省の省令改正により、保育園と児童発達支援センター・事業所が同じ施設を共用できるようになり、スタッフも双方の子どもの支援が可能となりました。2024年1月時点でどろんこ会グループは保育園と児童発達支援の併設施設が12か所あります。令和3年度尼崎市では児童発達支援は43箇所ありますので、保育園と併設されている施設はまだ存在しません。

 2点目は、特色ある教育(インクルーシブ保育・食育・性教育など)に力を入れていることですこの時期の子どもたちは、何事も純粋に学ぶことができ、その後の人生に活かされるとことが多くあります。食育の一環とし、自分達で飼育した鶏をしめて食べる「命をいただく会」を実施しているそうです。これは参加が強制ではなく、保護者に希望を聞いて行われています。インクルーシブ教育保育の壁は、大人が作りだしているものだと言われています。息子の友達にも障がいを持った子どもがいますが、共に育つ中で子どもたちは、〇〇ちゃんの苦手なことや得意なことを自然に理解しています。性教育でも、子どもたちは年齢が上がると恥ずかしさを感じるかもしれませんが、未就学児は自然と受け入れているように感じます。

尼崎市政で活かしたいこと
 
私の元には「障がいや特性を持った子どもたちが保育園や幼稚園で入園を断られてしまう」「子どもが障がいや特性を持っているので、子育て広場やショッピングモールにも行けず親子で行く場所がない」という声が寄せられます。特別な支援が必要な子どもと保護者が生きづらさを感じているように感じます。その中で、どろんこ会さんが力を入れているインクルーシブ保育に注目し、実際に視察してきました。

 インクルーシブ保育・教育実現に向けて国の方針や市の予算に縛られず、どうしたら実現できるかを引き続き考えます。尼崎市においても、障がいや特性を持った子どもの保護者が子育てしやすい環境を整えていきます。保育園や幼稚園の受け皿を増やすことは当然のことですが、どろんこ保育園に併設された北千住ルーム地域子育て支援カフェ「SUMUGI CAFE(つむぎカフェ)」のような居場所創りを積極的に提案して参ります。

どろんこ会ホームページ (doronko.jp)


▶インクルーシブ教育とは何か?(1) 障害のある子どもと共に学ぶ取り組み https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/839/

▶文部科学省 共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告) 概要



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