見出し画像

「安い」は正義!っていう単純な話ではない。

フリーランスの第一関門はサービスの価格設定

駆け出し起業家の大きな壁と言ったら、サービスの価格設定が一つ挙げられる。
独立してまだ日が浅いけど、技術的にはプロだよ。という人が一番悩んでいるような気がする。

安い=お客さんが喜ぶ
だと思っていたんだけど、そうでもないんだよね。

今よりもっと安くサービスを提供していたとき、
「この価格でやるって、ホントにプロなの?」
と言われた事があった。

安すぎて警戒されてしまったり、安すぎて疑われてしまうことってあるんだね。
安くして回転率を上げて客数を伸ばしてー...っていう戦略があったとしても、やっぱり安いだけじゃだめなんだな。



すっごく良いサービスを、すっごく安く提供していても、お客さんに警戒されてしまっては意味がない。

そして、すっごく良いサービスを、安くお受けする時期を経て、適正価格に戻したとき。
お客さんから、安かった時以上のクオリティを求められると、これまた辛かったり。

提供価格って、奥深く、難しい。

安さの裏には、自信の無さが隠れている。

私が勝手に師匠と崇めている人が、こんなことを言っていた。

ビジネス用の写真を撮ってほしくて地元で探したんだけど、10万したんだよ。
「おっ!」と思って見てみたら、写真を撮るチームでスタッフが3人いるの。
カメラマン、メイクさん、スタイリストさん。
これで、10万。安くない?撮った写真ほぼもらえるってプランだよ。
安すぎる。
私、怖くなって予約やめたもん。
そんな自信のなさを価格で露呈してるような人の所でお願いしたくない。

って。

10万が安いか高いか、それはさておき。
3人で10万。
割ると一人頭約33000円。
フリーランスのプロ集団なのに?
って思ったそうだ。

聞いたその当時は、そんなに安くないじゃん。って思っていた。
師匠金持ちだな、くらいにしか思わなかった。
けど、今は、ちょっと安いかなと思う。
私はそれ以下の価格でやっているので、反省だったな。

適正価格やサービス提供までの労力が分かってきたのと、自分の基準値が上がってきたから、感覚が変わったんだね。

お客さんによっては同じサービスで同じ価格でも、安いと感じたり高いと感じたり、色々だと思う。
安さが正義なお客さんもいれば、多少お金を出してでも質の良いものをと考える人もいるだろう。
夜行バスを選ぶか、新幹線グリーン車を選ぶか。みたいな感覚?
ちょっと違う?笑

今までは、
安い方がお客さんが喜んでくれるだろう。頼みやすいだろう。
という基準で価格を設定していたんだけど、来年からは考え方を改めようと思っている。
そういう設定の仕方をする時期は、もう過ぎたかなって。

私は過去こんなにたくさんの経験を積み、これだけのサービスを提供できる。
だから、私のサービスの価格はこれです!
(ていうかぶっちゃけこれ以上の価値はあると思うし!自信たっぷり!)


という風に、自分に対して少しプレッシャーをかけるかのような金額設定でも良いんじゃないかと思っている。
相場感は少し意識するけれどね。

その金額で、クレームが来るような質であれば価格の検討がいるけれど、喜んでくれるサービスを提供できれば問題ないわけで。
その価格以上の満足度を提供できるように、サービス提供側もとにかく必至で頑張れる。



そうするときっとサービスの質は上がっていくよね。
サービスの質が上がっていけば、さらに上位プランを作れたりするよね。
価格を上げることで覚悟が決まり、良いサイクルを生み出すことだってできるというわけ。
提供価格が高くなったら、お客さん逃げちゃわない?
という考えは捨てて、価格を上げてもお客様が満足するサービスを提供できる自分にアップデートすれば良い。という考えになった。

2019年。スギタは安売りはやめますよ、と。
あなたはどうする?

安いサービスに集まるお客様の質

ディスっているわけではなくて、事実としてこれは伝えたい。
安いサービスに集まるお客様って、やっぱりそれなりの層だな、って常々感じている。

うーーん。
こういう話題は誤解を生みやすいんだけど。
お金を出せる人が良くて、出せない人がダメだと言っているわけではないからね。

予算の関係でどうしても、っていうお財布事情がある方は別として。
普段から「安い」ばかりを求めるお客様の層で、あまり良い方にあたった記憶がないんだよ。
他の経営者さんも割と同じ感覚を持っていて、「安い」ばかりを求めてくるお客さまって、確率的に割とトラブルメーカーなことが多い。というだけ。

私の経験で言えば、無理難題な要求を言ってきたり、自分だけは特別にしてよというような変な依頼をしてきたりする人がいた。
提示金額を著しく値切ってきたりとかもあったな。
心が安いというか…なんて言えば良いかな。表現難しい。


それから、お客さまは神様だ!的な超上からな態度を取る方もいる。

確かにお客様は、私にとっては神様的存在ですけど。
神様って俺様じゃないからね。
そこんとこよろしく。

そういう層の方も、大事なお客様ですよ。
満足したらリピーターになってくれる人もいるし、良い人もいっぱいいる。
けど、やっぱり安いサービスには安い客層が結びつきやすいから、安売りばかりすると自分が疲弊していってしまうんだ。

お客さんの数が欲しいとか、実績をとにかく作らなきゃいけない時期とか、そういう事情がない場合は、自分のサービスを安売りしない方が良い。

あの人は安くやってくれる人、っていうイメージがついたらおしまいだ。
イメージを払拭するのは結構時間がかかるからね。

サービスが安いということは、お客様にとって喜ばしいことかもしれないけれど、
すべてのお客様を喜ばせているわけではないこと。
時には疑われてしまって、逆にお客様を逃している可能性があること。
価格でサービスを検討する人にしか刺さらない可能性があること。
自分で自分に「安い」というレッテルを貼ってしまっているということ。
こういうデメリットもあることを理解しよう。

中々奥深い価格設定。
まだ私も手探りな部分はあるけれど、自分のイメージ改善やサービスへの自信から、とにかく安売りはやめようと決意している。
価格改定によって、どんなお客様がついてきてくださるか。楽しみだ。

サポートしていただけると泣いて喜びます!! よろしくお願いいたします。 起業して3年。 山あり谷ありで谷が深く、2018年は西日本豪雨で甚大な被害を受けました。 被害の穴埋めや、復興が遅れている地域の仲間を助ける為に使います。