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異界の少女と文車の妖の閑話

都市伝説「すたか駅」をモチーフにした作品です。 じりじりと日が照りつける線路を歩いていると遠くに見覚えのある駅舎が見えた。 思わず駆けていくと、プラットホームにひとり佇む青色のワンピースの少女が僕に気付く。 いらっしゃーい、と笑う少女に僕は手を振る。 「お久しぶりだね、本当に。」 「ずっと来れなくてごめんね。玉ちゃん。」 玉ちゃんは満面の笑みを浮かべて、待ってたんだよ、上がって上がってと線路に立つ僕を駅舎に招く。 高さがあるのでなかなか思うようにのぼれない。

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