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膨大な情報の中から正しい情報を選別する大切さを教えてくれた。

私が高校1年の時の担任の先生。先生はいつも雨が降るとあちこちの場所から雨水を採取していた。何をしてるのだろう?と私の最初の印象は奇妙な先生だなと思っていた。

ある時私は友達と一緒に校則違反を犯して咎められたことがある。その時の私は、決して素直な聞き分けの良い子ではなく少々生意気で自我の主張を曲げない扱いづらい生徒だったと思う。結局私は友達を庇い自分1人だけが罰を受けることになった。

罰を終えた私に先生は、「校則違反も、正直に言わないことも良くない、でも最後まで友達を庇った頑固さはとても大切なことだ。」と言った。それから先生と少しづつ話をするようになったように思う。

まだあの頃は、ワープロやポケベルの時代で、インターネットで世界中と繋がることができて、さらに個人が自由に発信出来る時代が来るなんて想像もしていなかった。あの頃の私は新聞だってろくに読んではいなかったのだけど。

そんな私に先生は、「これからは、もっともっとたくさんの情報が溢れる時代がやってくる。今だって色んな見方や調べ方で様々な情報がたくさん出回っている。けれど、それが絶対正しい情報かなんて分からない。新聞だってそう。間違っている内容や湾曲した内容が掲載されている可能性だってある。目の前の情報を簡単に信じるばかりではなく疑う目を持つことはとても大切だ。何が正しいかの判断は自分で確かめた方がいい。だから先生は今、自分で酸性雨について調べているのだ。」と話してくれた。その頃ちょうど環境問題や酸性雨のことをニュースなどでもやっていることは私も知っていた。

それから先生はこうも教えてくれた。社会に無関心でいてはダメだということ。無知は怖いことだということ。

あれから数十年、まさに先生が言っていた時代へと変化した。私は今でも先生が教えてくれたことを守って生きている。あふれる情報の中振り回されることなく、真実を追求することで人生が豊かになった。そして子どもたちへも受け継がれていく。

先生、授業じゃ学べない大切なこと、たくさん教えてくれて本当にありがとう。

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