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CHIBA FOTO の感想 #1

千の葉の芸術祭は、
写真表現に触れることを通して
私たちの世界を捉えなおす「写真芸術展」、
感じながら考え、創造することについて学ぶ場
「体験・創造ワークショップ」、
そして伝統とその革新に挑戦的に取り組む
「伝統文化・新しい文化の発信」の
3部門で構成される、
千葉市で初めて行われる芸術祭です。

てか絶対「千の葉芸術祭」の方が語呂良いよなぁって思ってたんだけど、今打ってみたら変換に「1000のハゲ」が出てきてそりゃ仕方ないなって気持ち。



この夏、千葉市で開催されていたこの芸術祭のメインイベント的な立ち位置にCHIBA FOTO という企画があって、自分は授業の一環でほんのちょっとだけスタッフとして働きました。ちょっとだけ賃金も発生しました、単位ももらえて一石二鳥。

CHIBA FOTO っていうのは、市内のあちこちを会場にして写真展を行うというものです。

12人の作家たちが、千葉で作品を制作しました。
市内各所に点在する歴史ある建造物や、
日々行き交う場所を舞台に展覧会が出現します。
街の人々や風景の撮り下ろし、この土地の歴史、
場所のもつ記憶をリサーチした作品たち。
これらは見る者に「ここはどこ?」で
「わたしたちは誰?」と、語りかけます。点と点を結ぶように会場を巡れば、
新しい街の魅力も見えてくるでしょう。
稲毛のアーカイブ展示も含めた
13個もの展示会が、街と人の
「いま」「過去」「未来」を描き出します。

自分は、このうち稲毛にある「ゆかりの家・いなげ」という会場で3日間だけスタッフやりました。
全会場は回れてないけど、他の会場もちらりと寄ってきたので、せっかくだし、感想を書き連ねていきます。今新幹線乗ってて暇なので、書きます。
とりあえず記録用。







(↓公式さんもnoteやっておられました!実際の写真とか情報こちらの方が詳しく載ってるのでcheck!!)

(↓公式Instagramにも写真載ってるのでこっち見るとなんの話してるか雰囲気わかりやすいです!check!!)




SEA SIDE LINE

まず、ゆかりの家・いなげでの展示、楢橋朝子さんの作品です。千葉市の海岸を海側から撮影したもので、見てるとぷかぷか浮かんでる気分になります。
そして、何が良いってこの展示会場自体めっちゃ良い感じでした。ここは、愛新覚羅溥傑(清のラストエンペラー溥儀の弟)が新婚時代にしばらく住んでた建物で、立派な日本家屋って感じです。自分は、スタッフって言ってもなかなか人はこないのでずっと座ったりウロウロしたりして過ごしてたんですけど、いるだけですごく居心地が良かったです。特に晴れてるとき、風通しが良くて、お庭もあって、畳の上に寝っ転がってしまいたいなってずっと思ってました。今は写真展のために仕切りが入ったりしてたので、また今度なんでもない時に行ってみようってくらいです。
あと、視界の下半分以上が水でそこに心地よい浮遊感を感じているっていうのはなんとなく原体験みがあって(人間みんな共通して持ってそうな気もする)、その感触をおばあちゃん家みたいな昔懐かしいところで感じられるっていう部分に惹かれました。ここほど立派じゃないですけど自分の祖母の家にかなり似てるので、それも含めて大好きな空間です。
ちなみに昔、海岸が埋め立てられる前は、ちょうどこの建物があるあたりが海岸線だったので、今回の展示もそれを意識して並べられてました。庭と建物と一体になって馴染んでる感じ。




AS IT IS

千葉市中央コミュニティセンター松波分室のやつ、川内倫子さん。ちなみにこっちはもうちょっと洋風チックな建物でした。
コンセプトは、子供の成長、四季の移り変わりみたいな感じで全体的に光の暖かみを感じる作品が多かったです。写真の展示の仕方も、がっしりした額は無くて白い壁にぽわんと浮き出てるようで、それが他人の子育ての記憶を覗いてる感じでおもしろかったです。記憶と言えば、いくつか映像作品もあって、座布団だけ敷かれた和室の壁一面に床置きのプロジェクターが映像を映してるんですけど、それこそまさに「記憶」ってか「思い出」みたいに見えました。全然身に覚えのない、他人の走馬灯を垣間見てる感じ。あと薄暗い部屋の壁一面に映像が投影されてるという図なので、立って観るか座って観るかで全然受ける印象が違うなとも思いました。座布団だけ置くことで座って観るように仕向けてあるのかな。
展示の仕方で言えば、がっつり壁がこしらえられていて動線かできあがっていたので、建物自体の本来の間取りとかはあまり掴めない、迷路みたいでした。それもそれで、他人の脳の中の記憶を辿ってる気持ちになります。




BLANK AND ARCHAEOLOGY
空白と考古学

千葉公園、蓮華亭、吉田志穂さんの展示。加曽利貝塚って初めて知った今度行ってみよ。
ちょっと知識が足りないので上手く言葉で説明できないんだけど、加曽利貝塚で撮った写真を加工したりなんやかんやした作品。大昔に同じ土地で生きてた人たちとの繋がりなんかがコンセプト。
個人的には、タイトルにあるような考古学的なおもしろさというよりは、単純に白黒で細かい線や幾何学チックな模様の魅力を感じましたって感じです。こういうの見てて飽きないので好きです。




AT THE SHORELINE
汀にて

同じく、好日亭、新井卓さんの作品。直感的な衝撃がありました、ダゲレオタイプ。なにやらこれは昔の写真技法で、鏡みたいにツルツルした金属面に像を映したものです、出題価値ありそう。作品は、一辺10cm弱くらいの正方形の写真を500枚くらい屏風状に繋げたものです。どれも東日本海岸の写真で、数枚風景が繋がってる部分もあれば全然違う場所の風景が隣合ってる部分もあり。
そして、これが和室に、膝をついてちょうどいいくらいの高さで金屏風みたいに展示されてるので、インパクトがありました。最初立って上から観ても何が何だかわからず、正面から同じ目線で観るとようやく像がちゃんと見えたので余計驚きました。
膝をついて観る上に、像もそこまで鮮明じゃないのでじっくり見入らざるを得ないのがおもしろいし、風景自体もパズルみたいに組み合わさってるので目を凝らしながら見てしまいます。
会場自体はそれまで回った中では断トツで小さく、すぐ見終わるかなって思って入った分、裏切られました、良い意味で。





長くなってきたのでいったん切ります。

次は千葉駅周辺エリアです!

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