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#39 町田ゼルビアvs愛媛FC

今シーズンも残り少なくなっていますが、まだ残留が確定していないゼルビア。早く勝ち点3を取って残留決めたいなあ。

今回のレビューではたびたひHVという単語が出てきます。3バックの両脇の選手という意味で使っています。HVについて詳しくはこの記事をご覧下さい。


スタメン

愛媛

町田:大谷が負傷で海舟が久しぶりに先発。ジョンがベンチ外で山内が先発。ラストチャンスか。
愛媛:現在三連敗中。だが町田より上の順位にいるので侮れない。フォーメーションとスタメンは流動的でこの試合では町田が苦手な3-4-2-1を採用。なお元ゼルビア戦士の吉田眞紀人はケガでベンチ外。

愛媛(川井監督)の狙いにまんまとハマるゼルビア①

ゼルビア対策として愛媛はフォーメーションを3-4-2-1にしてきました。なぜこれがゼルビア対策に有効的なのか。まずはゼルビアの守備時について見ていきたいと思います。

ゼルビアは基本的に前からプレスに行くチームだと私は認識しています。なので前線の選手(FWやSH)が相手が最終ラインでパスを回している段階からボール保持者にプレスに行くシーンが多く見られます。愛媛はこの前からプレスに行く習性を利用してきました。

愛媛①

愛媛が左サイドから攻撃してくるときはこんな感じです。(図がごちゃごちゃしててすみません)

この状況で問題点は一つしかありません。それは②の時です。具体的に言うと土居と海舟の位置取りです。まず土居が相手WB(下川)を背後で背負っていること。そしてHV(西岡)にマンマークしているわけではない中途半端な状態なことです。要はWBどっちが見るか問題です。これの解決策は2つ。西岡にマンマークするもしくは下川と平行になるまで初期ポジションを下げるかです。

それに合わせて海舟のポジショニングを改善することも必要になります。下川のマークを土居に任せて、本来の持ち場であるスペースを守りウサンホがサイドに流れてくるのを防ぐことである程度修正することが出来ると考えています。

僕の対策案ではHVにある程度前進を許すことにはなりますが、愛媛の選手の技術で個人突破されるとは考えにくいので僕は下川(シャドー)にSHが付くべきだと思います。

それにしても今シーズンずっと3-4-2-1を採用するチームに突破される形が同じなのは監督・コーチ陣は何してるんだと思ってしまいます。

愛媛(川井監督)の狙いにまんまとハマるゼルビア②

今度はゼルビアの攻撃時の話です。

愛媛は守備時は5バックになります。ですから縦の5レーンをすべて埋めることが出来ます。まずはこの前提で話を進めさせていただきます。

この試合はある程度前進は許してもらえました。ですがその前進してから先になかなか進めませんでした。それはサイドに人数をかけるゼルビアの攻撃の形が裏目に出てしまったからだと思っています。人数をかければ当然相手が寄ってきます。

例えばSB・SH・FW・CHがサイドに集まれば相手も4人寄ってきます。コーナーフラッグ付近に8人も集まれば窒息ですよ。即死です。自分で自分の首を絞めてしまいました。これは今季のゼルビアが縦に早くボールを放り込んだ攻撃をしてこない。かつ中央から突破しないことが分かっていたから、サイドに追い込んでゼルビアに首を締めさせるように誘導させていました。ああ恐ろしや川井監督。

ロングボールを放り込んでも愛媛の中央の3バックが迎撃するのであまり効果的ではなかったです。キックの精度も足りず、蹴るのか、繋ぐのかのところで中途半端だったこともあると思いますが。

残留を目指すならどちらかに振り切ったほうがいいと思いますけど。


1失点目の検証

まずは野澤にダイレクトでパスを叩かれ、井上・土居の2人が同時にはがされてしまいました。そしてサイドから中央に戻ってきたウサンホに海舟が付いてきてしまい、大外の下川がフリーに。(ウサンホについてきた海舟は正解だったと思います)そして西田→ウサンホとパスがつながり、大外の下川にボールが。急いで海舟が対応しますが後手後手に。結局クロスが上がり、ニアで合わせられてしまいました。

気になったエラーをいくつか

・野澤にはがされてから大外でフリーの下川を認知していないだろう土居(認知していれば急いで戻ってマークに付くであろうという想像から)

・ボールウォッチャーになりすぎてニアに飛び込んでくる近藤に気づかなかった深津→気づいていればスペースではなく人に対して守備をするであろうから

結局はWBどっちが見るか問題を試合中に解決できなかったのが原因でしょう。

さいごに

今季最後までWBどっちが見るか問題を解決できなかったのは残念です。これは相馬監督がそこまでスカウティングを重視しておらず、自分たちのサッカーを貫き通すことが最優先事項としていることが関係していると個人的には思っています。自分たちのサッカーを貫くのも大事ですが、相手のサッカーありきで自分たちのサッカーをする。相手ごとに対策をして、相手に合わせることも必要になってきているのではないかなーと思っています。

いやーそれにしても愛媛はいいチームでした。見てて爽快というかなんというか。やりたいようにやられてしまいました。ここまで完敗だと相手を褒めることしかできません。この順位にいるのも納得できます。愛媛FCはセクシーなチーム。川井監督はいい監督。長沼洋一いい選手。早く広島に帰るべき。

試合情報

愛媛 2-0 町田

前24分 近藤 貴司
後28分 山崎 浩介




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