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ChatGPTでLINEスタンプを作った話

2022年末、突如としてIT界隈の話題をかっさらったChatGPT。みなさん、もう使ってますよね?
私はつい3日前に使い始めましたけども。


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(2024/02/05追記 ChatGPTの画像生成DALL-E3を試した記事も書きました)

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まず簡単にChatGPTってなに?

っていうのを説明しておきますと、「チャット形式で会話ができる人工知能」ですね。この「チャット形式で」というのがミソで、結構ラフな「今日から1000日前以内の大きな出来事いくつか教えて」とか「〇〇県に関するクイズをいくつか考えて。そこに住んでいる人ならわかるレベルで」とかいう書き方でも答えてくれます。人間なら数十分掛かりそうな無茶振りな質問でも数秒以内に、答え方もスラスラスラ〜っととても自然な文章で例文や解説なんかも交えて非常に簡潔に返してくれます。

ChatGPTを使って創作活動したい!

って思うじゃないですか。最新技術は使わない手はないじゃないですか。便利になって今までできなかったことができるんだから。
以前に話題になったAIでの画像作成ツールMidjourneyなんてのもありましたけど、それだと流石に自分の出番がなくなるので見送りましたけども。ChatGPTは活用してみたいじゃないですか。

で、何に使うのか?

なんですけども、これは実は以前から温めていたネタがあったんです。
自作のLINEスタンプ「寿司ダジャレ」(寿司ネタをダジャレにしたスタンプ)の英語化です。日本の文化・寿司を世界に広めたい!と前々から思っていたんですよね。

ただ、私の英語レベルは高校生で止まっているので自分で翻訳することは出来ませんでした。
DeepLのようなAIを使った翻訳サービスを使っても「おイクラ?」イクラを考慮に入れた翻訳をしてくれるわけもなく、翻訳ツールも使えません。
ランサーズのようなフリーランスを活用できるサイトを使って、翻訳者に依頼しようかとも思ったのですが、スタンプの売上でペイできそうもなかったので金額的に断念しました。(ダジャレを作ってくれという特殊すぎる依頼なので普通に翻訳するよりも多分高くなりそうだし)

「英語でダジャレを作りたい」という夢は儚くもついえていたのです。
ですがそこに現れたのがChatGPTだったのです。

どうやって使うのか?

まずは手始めにChatGPTに聞いてみました。
「英語圏で、ダジャレという文化はありますか?」
すぐに返事がありました。
「はい、英語圏でもダジャレは一般的なユーモアの一つです。特に、英語でのダジャレは、Sound pun(発音によるダジャレ)やWord pun(言葉遊びによるダジャレ)などの形式で表現されます。」
おぉ、そうなんだ。
さらに「それってどういうもの?」のように聞いていって、日本語のシャレと同じように同音異義語や発音や字面の似た言葉を掛け合わせて遊ぶ文化があるということがわかりました。まぁ要は日本語と同じように考えていけば良さそうです。

ダメ元で「"イクラ"で英語でダジャレを作って」とお願いしてみましたが、「その時彼がこう言ったんだ、『〇〇ってな!』」みたいなアメリカンジョーク調のものしか出てこず、これは使えないと判断しました。(もっと上手なお願いの仕方があるのかもしれませんけどね)
しょうがない、正攻法で行くしかありません。

ここからはひたすらChatGPTとおしゃべりする地味な作業が続きます。
まず使いたい寿司ネタを英語に翻訳してもらいます。
「イクラを英語に訳して」
「salted salmon roeです」
どうやら「roe」が魚卵という意味らしいです。読み方もわからないのでここはWEB英語辞典で検索して発音を確認して、カタカナで言うと「ロウ」なのがわかりました。
さらに質問します。
「roeと同じ発音の単語もしくは似た発音の単語を教えてください」
「「roe」と似た発音の単語としては、「row(ロウ)」、「roar(ロア)」、「role(ロール)」、「roam(ローム)」、「rose(ローズ)」などがあります。」
完全な同音異義語としては「row」があるようですね。これを使わない手はない。
「rowを使った定形の言い回しはありますか」
「「get your oars in a row」-「準備を整えること」を意味する表現です」
なるほど、それは使えそう!
という感じで、日本語でダジャレを考える過程をChatGPTとお話しながら組み立てていくような作業です。

それで出来たのがこちら!

『Sushi jokes』ということで英語化が完成しました!!やった!
寿司ネタの語彙が英語だとかなり狭まってしまう(サバ・アジなどの青魚がほぼ同じ名前になってしまうなど)ので、目標の40個には届かず32個セットになってしまいましたが、完成まで漕ぎ着けました👍
最新技術のおかげで今までできなかった・諦めていたことができるようになったんです!素晴らしいと思いませんか?!

とはいえ問題点もあるよ

ということはお伝えしておきたいのですが、まず

めちゃくちゃ嘘をつく

これはChatGPTの問題点としてみなさん挙げることですけども、人工知能としてはめちゃくちゃ頭いいんですけど内容が合っているか正確かどうかは、正直怪しいです。「めちゃくちゃ理路整然と話す中学生」だと思ってください。全部が全部正確ではないのですが、正確っぽい雰囲気で即答してきます。
なので答えを自分で検証するという工程は必ず必要です。
今回の例だと「同音異義語や似ている発音の言葉を答えて」と言っているのに、頭文字しか合ってないじゃんレベルのものが混じっていたりします笑
なので自分で別途発音を調べたりは必要です。(※ここで使ったのはChatGPT3.5なので最新の4だともう少し改善されているらしいです。でも確認は絶対必要です)
で、そこで問題になってくるのが

自分で完全には検証できない

という問題です。
英語でダジャレは作れたけども、文法的に合ってるのか?とか言い回しは不自然じゃないのか?普通は使わないような古臭い言葉じゃないのか?という部分は自分が英語をわかっていないので自信がないままです。いろいろ調べてみて多分合ってるっぽいのかな?というところまで確認できればいいかなと今回は思っています。
いや、そもそもダジャレとして面白いのか?という疑問点はどうしても残りますが笑(「笑い」を理解するのは言語・文化・歴史・宗教・倫理観・社会構造など様々な要素について理解がないと難しいです)
今回はまだ比較的馴染みがある英語でしたが、それ以外の言語でも翻訳程度であればやろうと思えばできそうに思いました。でも文法とか自然さの問題はやっぱりあるでしょうね。(それくらいならDeepLでいいし)

まとめ

はい、ということでChatGPTを使ってLINEスタンプを作ってみた話でした。
出来上がったもののクオリティは自分でもよくわからないのですが笑、確実に言えることはこの技術がなかったら完成まで絶対にたどり着かなかったものが、ものの数時間の作業で完成しているという事実です。
技術は使いようですね。今後もいろいろ活用して創作活動に役立てていきたいです!ではまた。

【この記事を読んだ人にさらにオススメ記事です】
これまで作ったスタンプはこんな感じです!👇

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