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ベルギーリーグに所属するワクワクする選手たち

私が好きなプロサッカーリーグにジュピラープロリーグというものがある。ベルギーで行われている魅力的でワクワクするリーグだ。Jリーグやプレミアリーグも魅力的だが、ジュピラープロリーグには1つの代表的な魅力がある。試合中「退屈な時間がない。」という表現が正しいだろう。大味なサッカーを展開する傾向のあるチーム、選手が多く、スペースが生まれやすい。また、日本人選手が多く在籍するのも我々としては魅力の1つでもある。。今回はそんなジュピラープロリーグに所属する「ワクワク」する選手達を一挙に紹介する。

GK

“アフリカネイションズカップで脚光の光を浴びたブルキナファソ代表GK”

エルヴェ・コフィ(25)/シャルルロワ/ブルキナファソ

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25歳のブルキナファソ代表守護神でもあるゴールキーパーエルヴェコフィ。先日行われていたアフリカネイションズカップを観戦していた者ならばすぐに分かるだろう。ベスト16ではガボンをPK戦の末に制し、ベスト8進出に大きく貢献。続くチュニジア戦ではキャプテンとして出場し神セーブを連発。1ー0の完封勝利を達成することに成功。ブルキナファソの準決勝進出の原動力となり、アフリカに衝撃を与えた。準決勝セネガル戦でもチームを支えたが、怪我による交代後、チームは3失点を喫し敗退となってしまった。しかしコフィがブルキナファソに与えたものは大きく、感動を与えたのもまた事実だ。今シーズンよりリールから加入し、ベルギーでもスーパーセーブを連発。アフリカ人らしい身体能力でハイボール処理も安定し、まさに守護神である。まだ25歳と若く、今後の成長も非常に楽しみな選手だ。


“CL記録を塗り替えた逸材ゴールキーパー“

マールテン・ファンデフート(19)/ヘンク/ベルギー

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強豪ヘンクのゴールマウスを守る19歳のベルギー人ゴールキーパーマールテンファンデフート。U15、16、17、19、21と各世代で代表のユニフォームを身にまとってきた。16試合のリーグ戦に出場した昨季と比べ、今季は完全主力に定着。苦闘しているチームを最後尾から支えている。19歳という若さながらヘンクのゴールマウスを守っている事実は並外れたことだ。そんな彼にはある大きな記録がある。「CL最年少ゴールキーパー出場」。2019年12月10日。GL第6節に出場したファンデフート。当時の年齢はなんと17歳287日。ベンフィカに所属するミル・スヴィラールの記録を塗り替え、ゴールキーパーとしての最年少出場という大きな記録を残した。欧州でも名の知れるファンデフート、将来ベルギー代表の正守護神となる可能性も十分にある彼の今後の進路に注目が集まる。


DF

“PSGで将来を嘱望された蒼きDF”

スタンリー・エンソキ(22)/クラブ・ブルッヘ/フランス

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PSGのユースで育ったスタンリーエンソキ。世代別のフランス代表にも何度も名を連ねてきた。嘱望された将来だったがPSGトップチームでのプレー機会を多くはもらえず、ニースに完全移籍。今シーズンからベルギー王者クラブ・ブルッヘに加入することとなった。184㎝の高身長を生かした空中戦、フィジカルバトルの強さ、危機察知能力とプレイヤーとしてのスキルの高さをベルギーでも存分に発揮している。22歳とまだ若いエンソキ、今後の更なる飛躍を遂げることを祈っているフットボールファンは少なくない。


“アントワープでキャプテンを務める、ミラクルレスターの一員”

リッチー・デ・ラエト(33)/アントワープ/ベルギー

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優勝争い真っ只中のアントワープでキャプテンマークを巻くリッチー・デ・ラエト。アントワープのユースで育ち、アントワープで初のプロ契約を交わす。しかし彼はすぐにイギリスへの挑戦を選択。ストークシティに移籍すると、マンチェスターU、ノリッジなどを経由し、2012年にはレスターへ加入。1年目から主力として活躍すると2015年、誰も予想だにしなっかた快挙を達成する。降格候補のクラブであったレスターがプレミアリーグ優勝。王者の低迷、強豪の潰し合い、曲者の登場、波乱の連続だったシーズンを制したレスターは後に‘ミラクルレスター’と呼ばれることになる。デ・ラエトは12試合の出場にとどまったが、チームを支え続けたのは間違いない。現在はアントワープに所属、育ててもらったクラブに恩返しをするという思いを持つ情に深い人物。右サイドバックとして果敢に攻撃に参加し、チームのために全力で走り戦う姿はリッチー・デ・ラエトそのものだ。現在2位につけるアントワープ。優勝を果たすため、走り、戦い続ける。


“そこのけそこのけ、アグバドゥが通る”

エマニュエルアグバドゥ(24)/オイペン/コートジボワール

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エマニュエルアグバドゥ。彼のプレーを見た時は衝撃が走った。守備では相手に仕事をさせず、機を見て攻撃参加。中央を駆け上がる姿はまるで馬のよう。ワクワクするCBとはアグバドゥのためにある言葉のようだ。20年にオイペンへ加入。2シーズンにわたり主力としてプレーした。迎えた今シーズンも絶対的な存在として君臨。低迷するチームで孤軍奮闘する姿が今でも脳裏に浮かぶ。私的なハイライトは第12節のUSG戦。チームメイトの誰もが三笘薫に苦戦する中、アグバドゥだけは負けなかった。三笘を完全に封じ、高い評価を得た。“そこのけそこのけ”、彼に合った言葉はまさしくこれだ。いつまでも、ワクワクするCBであり続けてほしい。


“クラブでも、代表でも、守備の要となる豪州人センターバック”

トレント・セインズベリー(30)/コルトレイク/オーストラリア

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コルトレイクの守備の要として君臨する30歳CBのセインズベリー。オーストラリア、オランダ、中国、イタリア、イスラエルと様々な国を経由して昨シーズンよりベルギーのコルトレイクへ移籍。約半分の出場に留まった昨季だったが、今シーズンはほぼ全試合に出場中。まさに守備の要だ。インテルやPSVにも在籍経験のある彼はオーストラリア代表チームでも絶対的な存在となっている。現在行われているW杯アジア最終予選では全試合に出場中。代表チームでもクラブでも、絶対的な信頼を勝ち取っている。184㎝の体格を生かしたフィジカルがストロングポイントだ。3月には日本とワールドカップをかけたガチンコバトルが予定されている。敗退危機に陥るチームを、救うことができるのか。


“果敢にボール奪取を狙う、攻撃的DF”

ディミトリ・ラヴァレー(25)/シントトロイデン/ベルギー

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所属するシントトロイデンでは主に左ストッパーを務めるラヴァレー。彼の持ち味といえばやはりインターセプトだ。隙があればボールをかっさらう。インターセプトする機を常に狙っており、勝つときもあれば負ける時もある。一か八かの勝負を彼は常に繰り広げている。ボランチやサイドバックもこなす適応力も持っており、クラブにとって欠かせない存在となっている。見ていて気持ちのいい彼のプレーに、是非注目してほしい。


“エンジン全開、ベルギーで大爆発のバルサ育ち超攻撃的SB

セルジオ・ゴメス(21)/アンデルレヒト/スペイン

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この選手を取り上げないわけにはいかない。既に知っている者もいるかもしれない。バルサのカンテラで育ったゴメス。幼い頃から”逸材“と謳われ、2018年に17歳ながらドルトムントへ加入。「初日からエンジン全開で行きます」と期待感高まるコメントを残した。しかし若さもあり、ドルトムントでは出場機会ほぼ掴めなかった。2019年には当時岡崎慎司も加入したドイツ2部のウエスカへ移籍。主力として36試合に出場しチームの1部昇格に大きく貢献した。2020年もウエスカでプレーしたがチームは2部降格、ゴメスはベルギー1部の強豪アンデルレヒトへ移籍することを決断した。迎えた今季、まさに彼の特長を思う存分に発揮している。SBとは思えないほどの積極的な攻撃参加、精度の高い直接FKも持つこの男は、21歳にしてPKキッカーも務めている。今シーズンは既に26試合に出場し5ゴール10アシスト。ドルトムントへの加入が決まった当時に誓った「エンジン全開」。今まさに彼は、そんな状態にある。


MF

“首位独走、ユニオンを引っ張るキャプテン”

テディー・テウマ(28)/ユニオン/マルタ

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現在首位を独走するユニオンサンジロワーズでキャプテンを務めているテディー・テウマ。精神的に頼れる存在であるテウマはピッチを全力で駆け巡り、ゴールの起点にもなれる。このままユニオンを優勝に導くことができれば、クラブ、リーグの伝説となるだろう。勢いに乗り止まらないユニオンと、それを引っ張るテウマから目が離せない


“乗らせたら止められない。キレキレドリブラー”

マヌエル・ベンソン(24)/アントワープ/ベルギー

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今季、ズウォレからアントワープへ帰ってきたマヌエルベンソン。多くの出場機会を得ることはできなかったが、間違いなく成長して帰ってきた。今季ここまで5ゴール5アシストを記録。チームは2位と優勝争いを繰り広げている。そんなベンソンのストロングポイントはドリブル。左足で持てばもうベンソンの世界。キレキレのドリブルで右サイドから切り裂く。カットインシュートは勿論のこと、縦へ抉ることもできる。試合中、ベンソンを乗らせてしまえばもう誰も止められない。今後へのさらなる飛躍の夢が、その左足に込められている。


緑のキング。今季絶好調のNo.10

ディノ・ホティッチ(26)/セルクル・ブルッヘ/ボスニア・ヘルツェゴビナ

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今シーズン躍進を遂げているセルクル・ブルッヘで背番号10を背負っているディノ・ホティッチ。加入2年目ながら絶対的な存在となり、クラブのキング(王様)となっている。プレスキックは全てホティッチが務め、そこから多くのゴールが生まれている。靴下を下げ、ふくらはぎを出している点も要注目。26歳、シーズン終了後はどんなステップアップを果たすのか、今から楽しみだ。


白のキング。衰えないキレを見せるNo.10

グサヴィエ・メルシエ(32)/ルーヴェン/フランス

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フランスで生まれ、2010年にプロデビューを果たしたメルシエは2015年にベルギーへ渡る。2017年セルクル・ブルッヘでの9ゴール9アシストを除けば思うような成績が残せなかったメルシエは2019年、ルーヴェンへ移籍。2020年には10ゴール15アシストの大活躍を見せる。迎えた今季、より絶対的なキングとしてトップ下に君臨している。意表を突いたパス、高精度なキックは勿論だが、注目して欲しいのは体のキレだ。ベテランの域に達しかかっている年齢だが、相手を翻弄するほどのキレを見せつけている。今のメルシエは、是非見ておくべき選手だ。


”奇想天外。想像不可能なパスを通すデンマーク人MF“

カスパー・ニールセン(27)/ユニオン/デンマーク

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今季、サプライズを与えている選手の1人と言って良いだろう。首位を独走するユニオンの中盤を制するニールセン。その足から繰り出されるパスはまさに奇想天外。我々が予想だにしないパスを何度も繰り出すスーパーな選手だ。デンマークで育ち、2019年に当時2部所属のユニオンサンジロワーズに移籍。大きな数字を残したわけではないが、2年にわたり主力とプレーし、2020年に部昇格を果たす。迎えた今季も主力として君臨。さらに絶妙なミドルも持っており、今季ここまで5ゴール5アシストとよりゴールに絡める選手へと成長している。今後どこまで成長を遂げるか、注目だ。


“いつかきめるぜ異次元ミドルシュート“

レオナルド・ロペス(23)/セルクル・ブルッヘ/ポルトガル

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セルクル・ブルッヘに所属する23歳のポルトガル人MFレオナルドロペス。2020年にベルギーへ渡り、大きな活躍はできていないが、彼には1つの武器がある。「ミドルシュート」だ。その強烈なキックを見ればこの男に注目せざるを得ないだろう。いつか世界を揺るがすとんでもないミドルシュートが、ネットに突き刺さる。


“ラジャナインゴラン、ここにあり”

ラジャ・ナインゴラン(33)/アントワープ/ベルギー

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多くのフットボールファンは彼の名を知っているはずだ。数々の問題を起こしてきたナインゴラン。ASローマで一時代を気づき、世界的に有名な選手だ。豊富な運動量、相手からボールを奪い取るスキル、そして強烈なミドルシュートを併せ持つ彼は今季からベルギーへ帰還。アントワープで絶対的な存在となり、チームの優勝争いを牽引する存在である。そんな彼の能力はベルギーでは1つ2つ抜けている。“新たなるナインゴラン“を世界にアピールするためにも、ベルギーで成長を続けたい。


”悪魔の左足を持つイラン代表MF“

アリ・ゴリザデー(25)/シャルルロワ/イラン

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2018年にイランからシャルルロワへ移籍したゴリザデーは徐々に成績を伸ばしてきている。昨シーズンは全試合に出場し、8得点6アシスト。今季は既に7得点4アシストと、ベルギーリーグも板についてきた。彼の特徴は「悪魔の左足」とも呼べる左足のカットインシュートだ。大きな弧を描くシュートがネットに突き刺さるシーンは何度も目にしてきた。イラン代表でも不動のレギュラーとしてW杯出場を決めた今年。さらなる大舞台で、ゴリザデーの「悪魔の左足」を見せつける時が来るのか。


“ボールを持てば何かが起こる、20歳のベルギー人ゲームメイカー”

ニコラス・ラスキン(20)/スタンダール/ベルギー

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「ワクワクする選手」といえば、この選手も外せない。スタンダールに所属するニコラスラスキン。彼がボールを持てばワクワクする者は多い。ドリブル、パス、シュートとどんな選択をしてもゴールに近づく様は見どころだ。20歳とまだ若く、今後大きな飛躍を遂げる可能性も高い。


“唯一無二のドリブルを繰り出す独特ドリブラー”

ジャン・リュック・ドンペ(26)/ズルテ・ワレヘム/フランス

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一度、彼のドリブルを見てほしい。独特なタッチとリズムで進む類を見ないドリブルを展開する。2014年にフランスでプロデビューを果たしたドンペだが、どんなクラブで挑戦をしてもうまくいかなかった。6チームを流浪し、たどり着いた先がズルテ・ワレヘム。2019年途中に加入すると、2020年には主力としてプレーし6ゴール6アシストの活躍。今季は更なる成長を期しており、ここまで2ゴール12アシスト。成績が伸びないチームの攻撃のアクセントとなっている。サッカーを好きなものならば、1度は見るべきドリブルだ。


“君臨するシャルルロワの王様“

森岡亮太(30)/シャルルロワ/日本

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鋭いタックル、多彩なパス、味方を鼓舞するリーダーシップなどオールラウンドに高い能力を持つ日本人MFの森岡亮太。2019年シーズンからシャルルロワでチームの中心となり、現在に渡り欠かせない存在である。データサイトでは常に上位にランクするようになり、ベルギーに住むフットボールファンなら彼を知らない者はいない。現在進行形でベルギーを席巻している日本人MFに、この先どんな未来が待っているのだろうか。


FW

”Nextネイマール、メガクラブが注目を集める天才WG”

ノア・ラング(22)/クラブ・ブルッヘ/オランダ

アヤックスのユースで育ったノアラング。幼い頃からその才能を高く評価され、2019年にトップチーム昇格をはたす。初先発の試合であるトゥウェンテ戦ではハットトリックを挙げるという離れ技を披露する。順風満帆なスタートかに見えた。が、その後は思うように試合に絡めず、2020年にベルギークラブ・ブルッヘへの移籍を決断。するとすぐさま絶対的な主力として活躍。29試合16ゴール9アシストという強烈なインパクトを残し、優勝の立役者となった。そして今季も主力として君臨。ここまで6ゴール11アシストと数字もしっかり残すことに成功している。そんな彼のプレースタイルはまさにネイマール。キレのいいドリブルで相手を翻弄する。アーセナルやミランなどビッグクラブからも注目を浴びるオランダ代表FW。ネイマールを極め続ける彼が世界を代表する選手になるのは、、そう遠くない


“得点ランクトップ。プレミア行きの切符を掴んだ、苦労人ストライカー”

デニス・ウンダヴ(25)/ユニオン/ドイツ

今シーズン、ここまで20ゴールを挙げ得点ランクトップを快走しているデニス・ウンダヴ。来シーズンからのブライトン加入が既に内定している25歳のドイツ人FWだが、ここまで決して良いキャリアを歩んできたわけではなかった。2014年、ドイツ4部プロデビューを果たしたウンダヴ。2015,2016と共に16ゴールを挙げるが、思うようなキャリアアップは叶わず、結局は2017年までドイツ4部でプレーをすることになる。2018年に3部のクラブへキャリアアップを果たし、2019年に大爆発。シーズン17ゴールを挙げることに成功し、2020年にベルギー2部ユニオンサンジロワーズへ加入。ここでも17ゴールを挙げ、クラブの1部昇格の大きく貢献した。そしてビッグサプライズだった今季、クラブの大番狂わせと共に、ウンダヴは得点ランクトップに躍り出ている。1月、5年前にはドイツ4部にいたウンダヴのブライトン内定が発表され、プレミアリーグの切符を掴むこととなった。4部からスタートした苦労人、登り遅れた階段を、3段飛ばしで駆け上がっている。


“ウンダヴの唯一無二の相棒。代表デビューを果たした走れるストライカー”

ダンテ・ヴァンゼイル(23)/ユニオン/ベルギー

ヘンクでプロデビューを果たし、1部と2部を交えながらサッカーを続けてきたダンテ・ヴァンゼイル。2020年、当時2部であるユニオン移籍後ついに頭角を表し始める。シーズン19ゴールを挙げリーグ得点王となり、1部昇格の立役者となった。今シーズンもその勢いは衰えることなく、コンスタントに得点を挙げている。なによりヴァンゼイルはよく走る。全力でプレスし、力尽きるまで自分の全てを出し切る姿は見ていて気持ちが良い。シャツを入れてプレーしているのも彼のトレードマークとなっている。そして昨年の11月、彼に大きなサプライズプレゼントが待っていた。ベルギーA代表への初選出。昨年2部に所属していたヴァンゼイルの選出には、ベルギー国内でも大きな話題を呼んだ。無事にデビューを果たし、充実の日々を過ごす今季、爆発している横のウンダヴとの最強2トップは2部であった昨季からのコンビ。ヴァンゼイルが走り、ウンダヴのゴールをお膳立てする機会も増えた。逆も然りであり、ベルギー内、いや世界でもトップクラスの2トップコンビと言っていいだろう。プレミア行きが決まったウンダヴ。そしてダンテ・ヴァンゼイル、この男もまた、新たなストーリを築こうとしている。


”日本代表で大爆発中、ベルギーで知らない者はいない快速WG“

伊東純也(28)/ヘンク/日本

現在日本代表で大爆発中の侍、伊東純也。大学を卒業し、甲府でプロ生活をスタートした彼は2018年の冬に当時優勝争い真っ只中のヘンクへ移籍。終盤戦では主力としてプレーし、悲願の優勝に貢献した。その後もヘンクで不動の右WGとなり、活躍を続けてきた。ベルギー3本の指に入るWG(by鈴木優磨)となり、ベルギー内で彼の名を知らない者はいない。50m5秒台後半の俊足を活かし、右サイドを切り裂く様はまるでイナズマ。日本代表でもW杯アジア最終予選で4試合連続ゴール中とここにきて更なる成長を遂げている快速WG、代表でもクラブでも、彼のプレーがチームの命運を分ける。


“プロ初タッチで初ゴール、バイエルンが期待した次世代のスターFW”

ジョシュア・ジルクゼー(20)/アンデルレヒト/オランダ

フェイエノールト、そしてバイエルンのユースで育ったジルクゼー。順調に成長し、2019年にバイエルントップチームデビュー、並びにプロデビューを飾る。そしてその名を世界に轟かせることになる。12月18日に行われたブンデスリーガ第26節のフライブルク戦。1−1の同点で迎えた90分にジルクゼーはピッチに投入される。エリア付近でボールを持ったニャブリのパスを受けたジルクゼーは相手キーパーの股を通してネットを揺らし、チームの劇的勝利の主役となった。プロ初タッチで初ゴール、彼の持っているものに多くの人が期待した。。19/20シーズンはその後も充実したシーズンとなったが、20/21シーズンになると出場機会が激減。途中でイタリアへ活動の場所を移すが、ほぼ試合には絡めず、知らしめたその名が徐々に人々から消えかけていた。そして活躍を決意する今季はベルギーのアンデルレヒトへ移籍。コンパニ監督の元、2トップの一角としてプレーし、ここまで12ゴール6アシストと結果で応えている。もう一度バイエルンのようなビッグクラブに戻るために、ジルクゼーは自分を磨き続ける。


”リーグ最大市場価値の若きベルギー代表FW“

チャールズ・デ・ケテラエル(20)/クラブ・ブルッヘ/ベルギー

27.00m€とリーグで最大市場価値をつけているケテラエル。クラブ・ブルッヘで育ったケテラエルは各世代の代表にも名を連ねてきた。2019年にトップチーム昇格を果たすと、コンスタントに出場を続けてた。そして今季は本格的にブレイク。クラブ・ブルッヘで欠かせない攻撃の核となっている。192㎝と高身長を持つ彼だが、想像もつかないくらいテクニックも優れており様々なポジションをこなすユーティリティ性も兼ね備える。昨年10月にはA代表デビューも果たし、ベルギー内でも将来を嘱望されている。ブルッヘに恩を持つ彼だが、ビッグクラブ加入は時間の問題かもしれない。


”ペップが史上最速と認めた、ウェールズの暴走機関車“

ラビ・マトンド(21)/セルクル・ブルッヘ/ウェールズ

「暴走機関車」、彼にはそんな言葉がよく似合う。マンチェスターシティのユースで育ったマトンド。そのスピードは幼きころから驚異的だったという。ペップグアルディオラも「史上最速」と認めたほどだ。人とは思えないスピードでサイドを駆け上がり、カウンター時には中央を強引に突破、周りを気にせずに打つ大量のロングシュート。まさに暴走機関車だ。今季躍進を果たしているセルクル・ブルッヘでここまで6ゴール。まだ21歳と若く大きなポテンシャルを秘め、ピッチを暴れ回る彼のプレーをぜひ目にするべきだ。


”ナイジェリアの怪物、昨季38試合33ゴールの規格外FW“

ポール・オヌアチュ(27)/ヘンク/ナイジェリア

はっきり言えば規格外だ。201㎝の身長で圧倒的なフィジカルを持つオヌアチュの今後の去就に多くのクラブ、サポーターが注視している。特筆すべきは昨シーズンの数字だろう。38試合のリーグ戦に出場したオヌアチュはなんと33ゴールを記録。ダントツで得点王に輝き、複数のメガクラブが獲得に名乗りを挙げた。今シーズンもヘンクでプレーすることとなったオヌアチュは、ここまで12得点を記録。少し物足りなさを感じてしまうのが、より彼の凄さを引き立てる。インテル、アトレティコなども興味を持っており、今後のステップアップが注目されている。


”ベルギーで力を磨く、日本のラストピース“

三笘薫(24)/ユニオン/日本

世代別の代表で躍動し、筑波大学から王者川崎フロンターレへ入団した三笘篠。何気ない入団発表だったが、日本のサポーターは彼のドリブルに度肝を抜かれる。ピッチのいいドリブルでサイドを駆け上がり、正確なラストパスを供給する。「ゴールに迫るためのドリブル」を常に繰り出す彼は、1年目から2桁得点2桁アシストを達成し、J1ベストイレブンにも選出された。2021年冬にプレミアブライトンへ移籍。ビザの関係で今季はベルギーのユニオンサンジロワーズでプレーをしている。ベルギーではウイングバックという慣れないポジションを与えられるも、彼らしく必死に努力を続けている。日本代表でもデビューを飾っており、この男のドリブルが、日本にとって欠かせない存在となる。

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