見出し画像

カナダ・BC州保育士資格事情

カナダは州によって保育士資格の基準が違い、私が現在住んでいるBC州は、3種類の保育士資格があります。


まずは保育事情として、保育園(Daycare)と幼稚園(Preschool)があり、年齢や仕組みは日本とほとんど同じです。

ですが、小学校に上がる前の1年は小学校の施設内に併設、もしくは学校内にKindergartenがあって、そこに1年通って学校生活に備えます。

このKindergartenの資格は保育士資格には含まれず、違う資格が必要となります。


まず1つ目のBasicとなる資格が3-5歳のクラスを対象にした資格です。

殆どの園は所謂混合保育なので、3歳からKindergartenに入るまでみんな一緒にこのクラスにいます。

そしてこのBasicの資格を取った後に取る事が出来るのがInfant/ToddleとSpecial Needsの資格です。

これは所謂乳幼児保育と障がい児保育の資格です。

この二つは持っていない人もいて、もし持っていなくても園によってはその対象の子どもがいるクラスでも働く事は可能です。


*保育関係で働く為にはこれ以外にもアシスタントとしての資格やResposive Adultというのもあるのですが、今回はフルライセンスについてお話させて頂きます。


保育士資格を取る為には、基本学校へ行き必要過程を終わらせた後に、まずは1年間のライセンスを取得する事が可能です。

そしてそのライセンスを使って働いて経験(労働時間)を稼いで、5年間有効なライセンスを申請します。

これらの資格は5年毎に更新をしなくてはいけなくて、その際には400時間以上の労働時間(最初の申請は500時間)と40時間以上のワークショップ、そして性格の推薦書(その人が保育士として相応しいか)が必要になり、その労働時間と性格のリファレンスは保育関係の知り合い2名それぞれから送ってもらう必要があります。


カナダ国内であっても、他の州で働く場合その週のライセンスを申請しなくてはいけません。

カナダ国内での子ども関係の書類は比較的厳しく、犯罪歴証明書の提出も必須です。(ボランティアなども含め)

BC州の保育士のライセンス基準は他の州よりも必要な学科が多いらしく、他の州で乳幼児クラスでライセンスを持って働いていた同僚は、そのままBC州のIT ライセンスに移行する事が出来ず、うちの園では3-5のクラスで働いていたりしました。

他の国からの単位の移行も可能で、韓国から来た同僚の何人かは自国でも保育士として働いていたので、それを移行して、こちらの学校には行かずに働いている人もいます。

私はそもそもの渡加目的が英語取得だったので、普通にこちらの学校に行って資格を取りましたが、やはり所変われば保育も変わる

そもそもの子どもや保護者への考え方、保育の在り方、法律、アクティビティをする目的ややり方などは本当に日本と違っていたので、私はこっちの学校に行ってよかったと思っています。

実際、資格を移行して働き始めた同僚たちも、最初の頃はその違いにかなり戸惑っていました。


そしてこの免許更新に加えてFirst Aidの資格も毎回更新しなければいけない必須のもの。

犯罪歴証明書のように、First Aidもなければ働く事が出来ません。


正直、この更新の為に意識して受けているワークショップ。

5年猶予はあるので40時間はそこまで苦ではないですし、日々変わっていく情報に対してもこのシステムは良いと思うのですが、このワークショップも少し曲者でもあります。(この話はまた別の機会に)


そして申請してから手元に来るまでは、その時期によって異なりますが、大体2~4か月が平均。

1か月弱で届く事もあれば、4か月以上かかるという時もあり、中々読めません。

期限切れ2か月前に出した友達はその時になっても届かず、ライセンスを発行している部署に電話し、特例を出してもらい速攻で処理してもらった事もありました。

「石橋を叩いて渡る」タイプである私は、今まで数回更新をしていますが、常に早めに書類を送るようにしています。

が、そういう時に限ってかなり早めに届きます。

ギリギリで届くよりはもちろん嬉しいのですが、期限切れ3か月前に出して2週間弱で届いた時には複雑でしたね。


どんな事でも最後までどうなるか読めない、カナダのあるあるの一つです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?