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【目標】子ども教室からオトナ教室に行きたい

私は囲碁を習っている。
しかも大人の教室ではなくて、子ども教室で。

最初は、小5の息子がいつも家でゲームばかりしているから、こんなにゲーム好きなら、テレビゲーム以外のゲームをさせたら、すごい才能を発揮するのでは?‥なんて考えて、子供を囲碁教室に通わせることにしたのだ。

その囲碁教室では、広い和室の半分は大人教室をやっていて、半分では子ども教室をやっていた。
そして子ども教室のほうの囲碁の先生が、「よろしければお母さんも一緒にどうですか?」というので、やってみることにした。

全然囲碁などやったことないけど、私にも実は、かくれた囲碁の才能があるかもしれない!

そしてやってみて、初めての囲碁で先生に「うまい、うまい」と褒められて嬉しかった私は、自分も子供のついでに習ってみることにしようと思った。(←単純な人)

ところがふたをあけてみると、つきそいで親はよくくるけど、一緒に習っているという親は一人もいなかった。

どうせ子供の囲碁が終わるの待ってるなら、自分もやればいいのに、なんて私は思うけど、他の人はそうは思わないらしい。

私は子供のドッチボールとか水泳とかも、終わるのを待ってないといけないのがすごく時間の無駄のような気がして、自分も一緒に習えたらいいのにと思っていたので、今回は一緒に習えてすごく嬉しかった。

ところが私には、残念ながら囲碁の才能は全然無いようだった。
幼稚園の子にも負けてしまうし、先生はうまいといってくれるけど、たいてい全敗。

だけどネットゲームで少しずつ囲碁を学ぶようにしていって、今では囲碁を習い始めて半年たち、ハンデはもらうけど、少しは勝てるようになってきた。

とはいえ、私が戦うのは小学生か幼稚園の子だけ。
なぜならこども囲碁教室だから。

しかし大人の囲碁教室は、ご年配のすごく強い人しかいないので、ハンデをもらってもまったく相手にならない。
小学生の人たちもそれはわかっているようで、とくに何も不思議がられることもなく、今は小学生と、一進一退のリーグを戦っている。

子ども教室のなかで、私だけ大人だけど、自分としては同じ囲碁を学ぶ人同士なので、何も違和感はない。

よく考えてみたら、私は男性ばかりの野球チームでひとりだけ女性で野球をやったりもしている。

だから自分はそういう、自分がそぐわないところのほうが、安心するタチなのかもしれないと思った。

思えば、自分と同じようなトシの、同じような性別と境遇の集団があるとして(ママ友とか、子供の学校関係の集まりとか‥)、私はそういうところは苦手だった。

そのような場所では、ある程度同じような振る舞いや、同じ程度の認識や言語を求められるし、異質性が、不快感をよぶ。

本当はみんなと同じような振る舞いや文脈で話せれば問題ないだろうし、求められていることはわかるのだけれど、私は正直なタチなのでどうしても、正直に、違うと思うとか、その気持ちはよくわからないと言ってしまう。
そのせいで、せっかくみんなが気を遣ってくれても、自分でその場の居心地を悪くしてしまう。

その点、はなから異質なところにいると、私が少しくらい異質なことを言っても、異質な人が異質なことを言っても別に誰も不快にはならない。‥気がする。
だから、自分がそぐわないところの方が、私は気楽でいられるのだと思った。

そんなこんなで、半年しても囲碁はたいしてうまくないけど、小学生たちと仲良くなれたし、居心地はなかなかいい。

しかしそれよりなにより、私は囲碁がヘタすぎるので、オトナ教室の仲間にしてもらえないという悲しい現実も、また事実。

子ども教室のほうが気楽とは言え、いつかは子ども教室を卒業し、オトナ教室にいけるようになりたいものだ。そしてそれが当面の目標だ。

だけどいつまでも子ども教室のままだなんて、私ってまるでピーターパンみたい。
なんだかすてき?

‥いやいや、四十路のピーターパンなんて、フツーになんかイヤだ。

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