見出し画像

酔って思ったことを連綿と書き残す21「SOFT BALLET」


SOFT BALLETという日本のバンドが、昔々、あったそうな。

それを、大好きだったこと、今でも毎日のように聴いていること、それをどう伝えようか、と随分と思案したのだけど、私は当時はまだまだ子供で情報量も然程なく、リアタイもできていなかったし、ライブもちょっと行けた程度。なんなら、5th Album「MILLION MIRRORS」が、SOFT BALLETとそのファンとの間に大層な溝を作ったことすら、割と最近知ったぐらいなのだ。

なので、事細かなことはWikipediaさまに、


そしてさらなるマニアックなことは、「Sound & Recording Magazine 2019年11月号」を購入して見識を深めてもらえたらと思う。

ざっくりいうと、昭和の終わり頃から平成の最初ら辺まで活動していた、3人組の日本のバンドです。ボーカルが遠藤さん、シンセサイザーに藤井さんと森岡さん。後のパートはサポートメンバーの人がやるという、そんな感じ。
メンバーの過半数が「シンセサイザー」で察してもらえると思うけど、テクノ系の、ロックバンド(ややこしい)という括りになる。

で、どう「好き」を言おうか、ものすごく迷うバンドである。
ロックバンドの音源って、誰もがちゃんと作ってらっしゃるとは思うが、メジャー(プロ)だと、売れる曲を作り、ライブツアーでそれをお披露目して、そして、今はそのペース、ターンも、マイペースにできるような時代(に、見受けられる)だけど、当時は、ひたすらシングルを発表し、年1か2ぐらいのペースでアルバムを出し、燃えまくる暖炉に油を入れまくるみたいな、ひたすらブラックな時代の流れにアーティストさんたちが巻き込まれていて、SOFT BALLETは、今思うと、その時流には乗りつつも、「MILLION MIRRORS」で拗らせたり、こう、なんというか、迷走した?
、のかな?
という、主感想。
なので、ファウストを知らない人がファウストを語るみたいなことになってしまうから、止そう。
ひとつ、言いたいのは、音源として売買されたアルバムも、その日限りのライブも、SOFT BALLETは素敵だった。

で、適当にあげてもキリがないので、1stアルバムから順に、私が好きなものを、ただYouTubeさまから引用しようと思う。

子供の頃(リアタイ時)は、先に触れたいわくつきのアルバム「MILLION MIRRORS」が好きだったし、今でも大好きだ。
最近になって全ての音源をiTunesで買って、ちょっと変わってきている。

いきましょう。

1st Album「EARTH BORN」


名曲というか、代名詞のような「BODY TO BODY」から始まり、「メシーアー、メシーアー、メシーアー、メシーアー」がちょっと腹筋を弛緩させる「HOLOGRAM ROSE」、個人的に胸熱な「KO・KA・GE・NI」、最近、当時のプロモーションビデオを見る機会があったのだが、そこで若かりし遠藤さんが蝶々のように歌う「PASSING MOUNTAIN」などなど、決して、揶揄してるわけじゃないが、面白い、そのアルバムから、当時も今もとびっきり好きなのが、「Spindle」になる。
パックリと分けると、メロディアスな楽曲が概ね森岡さん、ガツガツ、ゴツゴツとしたものは概ね藤井さんになるのだけど、この曲はまさかの藤井さんなのだよね。
好きだ。

2nd Album「DOCUMENT」


私が初めてSOFT BALLETを知ったのは、土曜日の夕方に生放送されていた地元の番組にSOFT BALLETがゲストで出演して、「Needle」「NO PLEASURE」の生演奏をした時だった。小学校5年、当時は光GENJIが「ようこそここへ、遊ぼうよパラダイス!」と謳っていた頃だった。
このアルバムには私の最も大好きな曲「ESCAPE」も収録されている。
でも、彼らを知った時のその強烈な思い出と、あとは、NO PLEASURE、好きだぞ、と。
そして、これを目にした小学生が、変な自我に目覚めて、光GENJIなんてどうでもいい、となっていった片鱗を感じてもらいたいので、これにしました。
「ESCAPE」も、ぜひ聴いていただきたい名曲だよ。

3rd Album「3 (drai)」

ちなみにどの辺あたりからだろうか、テクノバンドなので、自身によるリミックス、他者によるリミックスなんてものもよくあるSOFT BALLET。シングルの裏だったり、はたまたそれ用のアルバムなんてものも存在する、と、思う。
これは、一応オリジナルとしてWikipediaさまにはご紹介されているが、そういう感じだろうか。
この中にめちゃくちゃ大好きな曲「MUCH OF MADNESS, MORE OF SIN」が収録されているのだけど、YouTubeさまでは見つからなかったので、ニコニコさまにお願いしました。


4th Album「愛と平和」

一気に日本語ですよ。私が最初に買ったSOFT BALLETの音源がこれでした。ここから、音源に関してはリアタイしていくようになった。いかんせん、当時はこどもで、庶民だったので。そして、田舎だったので、買うのに結構頑張った記憶があります。
つまり、ものすごく、思い入れがあるアルバムとなると、「愛と平和」になる。
その中でも最も、今でも好きで仕方ないのが、「TANGO IN EDEN」。


彼らの全盛期が、私にとっては子供時代のことなので、SOFT BALLETのライブは3回しか体験していません。
うち2回が、SOFT BALLET2期の「満カイ」の、赤坂ブリッツの両日。
で、この映像はその時のものです。2期のライブの、懐かしの曲シリーズ的な感じで演奏されたのだけど、死んでもいいと思いました。
その赤坂ブリッツではもう1曲「ああ、死んでもいいです」と思った曲が演奏されたのだけど、それはまた後で。

このアルバムは1曲では終われない。「VIRTUAL WAR」も収録されているし、「LAST FLOWER」「AMERICA 」「FINAL」と、枚挙にいとまのない名曲だらけの名盤。名盤というか、わかりやすいアルバムだった、のかな?
「SAND LÖWE」も好きだ。でも、生「TANGO IN EDEN」を聴くことができたという、個人的な愛、個人的な理由で、これにしました。

5th Album「MILLION MIRRORS」

冒頭に申し上げた確執名高いアルバムです。Wikipediaさまでもその内容が伺えるので、リンクを貼りましょう。

そんな大人の事情などつゆ知らずな私は、当時も、今も、ミリミラが好きで、夢中になって聴いていました。
先ほど「愛と平和」で言っていた「ああ、もう死んでもいい」というもう1曲が、このアルバムに収録されています。


確か、演奏する前にボーカルの遠藤さんが「名曲です」と曲紹介したのだよ。
で、始まったのだけど、周りが静かになったのを、妙に覚えている。私は、死ぬ、マジかよ!ってなっていたのだけど、当時はミリミラの確執などまるで知らなかったので、今思うと、そういうことなんだね。
あれは、喧嘩を売ってたんだね。

6th Album「INCUBATE」

これは、冒頭でご紹介した「Sound & Recording Magazine 2019年11月号」のレコメンドで「大人の事情」と言われていたアルバム。
要は、「ファンを取り戻せ」という、そういうことだったみたい。まだまだ子供だった私は、この時にNHKで放送されていた「POP JAM」という音楽番組で、森岡さんが桜の木のような出立ちでピアノを弾いていたのを、今でもたまに思い出す。
その曲が「ENGAGING UNIVERSE」という曲だったのだけど、原曲も当然名曲なのだけれど、私が薦めたいのは、この動画。


次世代の方が、森岡さん逝去の折に演奏してくださった「ENGAGING UNIVERSE」。
泣ける話さ。

7th Album「FORM」

ここでSOFT BALLETの1期が終わる。7年後に2年間限定で再結成して、2つのアルバムを出し、私が先ほど「死ねる」と思ったライブツアーも行われた。
回顧はここで終えようと思う。なぜなら、再結成後のアルバムを、あまり覚えていないからだ。ごめんなさい。あるにはあるけど、実は今、38.5度の熱があって、もうちょっと、そろそろ、寝たいぞ、と思うので、機会があれば、足します。

オリジナルアルバムとしての1期ラストの「FORM」と、「FORMs」という、外部の方がリミキシングしたものが存在する。

正直、「FORMs」に関しては、コアなテクノ好きな人向けのもので、ちょっと、だいぶ、「初めて読むゲーテ」みたいな趣なのだが、個人的に、その両方ともがものすごく良いのが、「PERFECTION 」。

SOFT BALLETの動画を、ライブ映像を主にピックアップしてきたけど、これに関しては音源で聴いてほしい。
そして、これまでに挙げた全ての楽曲も、音源を聴いてほしい。
「早すぎたバンド」と言われ続けた彼らだけど、それもあるけど、何より、音源も、ライブも、完璧なほど、いいバンドだったのだよ。


↑これが「FORM」の、オリジナルの「PERFECTION 」

↑これが「FORMs」の「PERFECTION」

このアルバムには「JAIL OF FREEDOM」という曲も収録されているんだけど、「これで終わり!」というバンドがやるような曲じゃない。
底意地!みたいな気概も見えたり、もう終わりだから、というダルさもあったり、「FORM」は、今聴くと、ちゃんと集大成になっているんだね。

人間らしくない、人間らしい、面白いバンドだったなあ、って、思う。
きっと死ぬまで好きだろうな。
大好きさ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?