こんにちは、唐梨です。
今日は心に響いたハロプロの恋愛の歌詞について書こうと思います。
それでは早速いってみましょう。

前回までの記事はこちら！

モーニング娘。『女と男のララバイゲーム』

③早く許されて もっと上手に 儀式だから こんなのは

女の不満の真の理由を、かくも鮮やかに表現できるなんて！と感動した歌詞です。　

たまに男性から「謝ったところで意味あるのか」という趣旨の発言を聞きますが、ちょっぴり問題がズレてて、本質は「謝ること自体に意味がある」んですよね。そう、まさに儀式。形式ばってるじゃないか、と言われればその通りなのですが、だってしょうがない、儀式なんですもん。

で、そこんところのニュアンスが微妙に男女間で伝わらなくて「そうじゃない」「私のなんにもわかっちゃない」となり、すれ違いの喧嘩に発展するのかなと。笑

女も女で、本当は早く仲直りしたいと思っているんですよね。それを「許されて」という日本語で表現できちゃうのが、つんく♂さんの末恐ろしさです。

「なんで女が許す側で男が許される側にいなくちゃならないんだ」とご不満の男性もいらっしゃるかと思いますし、無理もないと思うのですが、少なくとも起きてしまった喧嘩の対症療法としては
「男が折れるどころか理詰めで話しかけ、ますますこじらせ冷戦状態になる」
よりは
「男が割り切って折れて、コンビニスイーツでも買ってお詫びをして、早く許される」
方が、円満への道が早いことは間違いないかと。

もちろん一番は、そもそも喧嘩にならないような根本治療なんですけどね。男はニュアンスを汲み取る力を磨き、女は察してもらうのではなく言語化する力を磨く。この相互努力が必要な気がします。

もはや男女間コミュニケーションは人類の永遠のテーマなんじゃないかと思えますね。その男と女を繋ぐ橋渡しをしているのがつんく♂さんなのでしょう。本当に偉業を成しておられる。

また、歌詞ではありませんが、曲名が「男と女」ではなく「女と男」の順番なのも、微差ながら深いこだわりが感じられて、憎い演出だなぁと思います。

④上手にだまされるも賢い方法

これも『サマーナイトタウン』と同等かそれ以上に、私の考えを揺さぶってくれた歌詞です。そこでも書いたように、私は言葉を文字通り受け取るし、文字通り発信する人間でした。

なので『モーニングコーヒー』で書いたようなセリフ、すなわち
「ウチでDVD見ようよ」
「帰したくないな」
「もう1件だけカラオケ行かない？」
「どこかで休もうよ」
といったセリフが我慢ならない。笑

「何それ？どうせ本当は何したいかなんて、あなたも私もとっくに分かってるでしょ？だったらド直球でそう言えばいいじゃないの！何この茶番、必要？語義通り言ってくれないかな！」とイライラしていたのです。なんという残念さ。笑

といって、まさかド直球かつ爽やかに「モーニングコーヒー飲もうよ」なんて言える男性がいるわけもなく。仮にいたとしても、そんなセンスある男性が私に好意を抱く確率なんて超絶低いわけです。

なので、この歌詞を初めて知ったときは雷に打たれたような衝撃でした。
「私はなんて野暮で無粋な人間だったのか」
「情緒もへったくれもないですよね、失礼しました！」
「そうだよね、女と男って、そもそもそういう世界観だよね！同じ日本語だけど、恋愛の場において、普段の会社での日本語と同じモードを求めること自体がナンセンスでした！」
「私は賢しらな女だった…！そっちの方がよっぽど視野が狭くて、本当の馬鹿じゃないか。馬鹿を演じられることこそが柔軟で賢い証なのに」
と深く反省したのです。

私の野暮天を解消してくれた、とても感謝している歌詞です。そんな私はもちろん、早く許させてなんて思ったことはなく、会社のミーティング形式で話し合って解決したいタイプです。笑

モーニング娘。『秋麗』

⑤抱きしめられた日曜 早起きの月曜

これ、冒頭の初っ端の歌詞なんです！！！これだけで一気に状況設定がわかっちゃうってすごくないですか！？

道ならぬ恋なのか、付き合ってるけど同棲してないだけなのか、どちらかは分かりませんが、既に男女の仲にあることを曜日で表現できちゃうなんて！！！すごい、すごいよつんく♂さん！！！

⑥愛された日の午後は 少し寂しくて

これも「午後」なのがミソ。

まだ午前なら、夢うつつな気持ちの延長でいける。でも午後になると、だんだん現実に引き戻されていく。ぽっかり心に穴が空くのです。　

それを絶妙に表現したワンフレーズです。

⑦週末が近づけば 女の子になる

この「女の子になる」の言い回しが好き。ジェンダーとかフェミニズムは脇に置いておいて、やっぱり「オンナ」の側面って、どの女性にも多かれ少なかれ必ずあると思うのですが、それをこんなにエモい言い回しにしてくれるなんて。

概して『秋麗』は、秋の透明感あふれる静謐さが伝わる、俗っぽさとは真逆のトーンの曲なのですが、ごく薄いガラスのように繊細な女心を、繊細なままに詩的に表現してくださっているのが素敵です。

モーニング娘。『なんちゃって恋愛』

⑧なんちゃって良い奴を演じても 虚しくなるだけ それなのに適当に 愛想笑い

初めてこの歌詞を知った時「めっちゃ私のこと言ってる！」とヒヤリとしました。まさに「この歌詞は私のこと歌ってる」状態ですね。

私の場合は恋愛というより人間関係全般に対してなのですが、社会人になり、さほど親しくない人と会う機会が増えた際に、ごく稀に「あーーー私ヘラヘラしながら何してるんだろ…」と虚無感に襲われる時がありまして。
茶番に対してとても敏感、だけど結局その茶番を演じているのも私自身、という自己矛盾。相手にも自分にも失礼なこと。

そんな時にこの曲を聴くと、メロディの切なさも相まって、こわばった心が融解していきます。もし似たような境遇の方がいらっしゃいましたら、とってもおすすめです。

⑨なんちゃって恋愛を繰り返す女の子の気持ち 誰にでも分かっちゃうわ 女の子なら

この歌詞を書いたのが男の子という衝撃よ。
でもつんく♂さんなら納得できちゃう説得力よ。
それ以上言うことはない。笑

松浦亜弥『GOOD BYE 夏男』

⑩強引に 引き止めて くれなくっちゃ帰るわ 門限は わざと早い時間 教えるものよ

歌詞の中の女性がイイ女すぎて感動した歌詞です。そして、そのイイ女の中身がつんく♂さんなことに対して感動した歌詞です。何この駆け引き上手さん…！

「嫌なわけではないし、まんざらでもないんだけれど、自分からアクションを起こすほどではない」
「あったらあったで嬉しいけど、なくても別に困らない」
レベルの恋愛ってあるよね～っていう共感。

あるいは
「一度断ったくらいで引き下がるなら、所詮その程度の気持ちということ。それでもなお再提案してくるくらいの想いなのか確かめたい」
という乙女心への共感。

どちらの意味にしても、あくまで女性側の立場にたって歌詞を書き上げるつんく♂さんはすごい！

まとめ

今回は一気に10個目までいきました！
全体的に、女のめんどくさい心理を鮮やかに切り取っている歌詞が多いかも？
次回はいよいよラスト3個！
最後までお付き合い頂けると嬉しいです♡