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私が留学生らと関わるようになってから感じていること

3月9日にマブチ国際育英財団の奨学生の集いに参加してきました.

大学の先輩からお誘いいただき奨学生募集に応募してから早1年を迎えようとしています.
何度か書いているように,環境的・経済的な理由から大学進学が当たり前の選択ではなかった私にとって,大学進学,しかも東京の大学に進学することは「人生最大の親不孝だ」と入学した当初は常に悩みました.
それでも,断念することなく今まで大学に通い続けていられているのはマブチ国際育英財団の奨学金を含め複数の給付型奨学金をいただいているからに他なりません.

私にとってこの1年間,マブチ国際育英財団の奨学生として過ごすことで得られたのは経済的な安心感に加え,それ以上に奨学生として在籍している留学生らと交流することで今までにない感覚を獲得したことが挙げられます.

奨学生の中には私のように日本出身の人もいますが多くはベトナムやミャンマーなど様々な国から日本の大学への進学を選択した留学生です.

春に出会ってからそれぞれが“大学1年生”として1年間を過ごしてきたわけですが,私は彼ら彼女らの学ぶ意欲や志の高さに驚く...…もう少し良い表現があるような気がしますが憧れであったり,(いい意味で)恐れおののいていたり色々な感情が湧き出てきます.

きっとこの1年間,私も環境に適応することに苦労しましたがそれ以上に留学生らの苦労は計り知れないものであったと思います.
話していて話題に上がったのは「母国の調味料と日本の調味料が違いすぎる」ということ.
母国に似た味付けをする料理店に毎日通うわけにはいかず,自炊をすることが多くなるわけですが日本に来てしばらくは味付けに困ったんだという話を聞きました.
住んでいる地域には生魚をあまり食べる習慣がないという人もいるので食材そのものから慣れないこともあったんじゃないかなぁと思います.(ちなみに日本に来てからお寿司が好きになったそうです.嬉しいね.)

私もアメリカに10日間ほど訪問したときにでさえ,大人の運営の皆さんが私たちを気遣って何日かに1回は日本食を食べられるように環境を整えてくれていたというのに,自炊で対応しろと言われたら多分私ならすぐに限界を迎えるだろう.
同じアジアでも味付けってかなり多様ですし,気候も地形もバラバラだしで留学生と話す機会が増えてから「違い」というものに気づかされました.
しかもそれが身近な存在として.

そして「違い」を考えられる人がいろんな場面に立ち向かえる強さを持つのだろうと考えるようになりました.
留学生らが初めて私に話しかけてくれるときによく言われるのは「あなたはニコニコして明るいからいいね!」ということ.
彼ら・彼女らの日本語の使い方がとても丁寧で使いこなすスキルがとてつもなく高いおかげで私はコミュニケーションを取れているので,私から見てみればそれ以上に君たちの方が相当明るいぜ.とはいつも思っていますが.
私の「笑顔」「笑い方」に言及する人って大抵の場合他者との違いを強く認識している人だよなぁと感じています.
違いを認識しているからこそ,彼ら彼女らは学びの力強さが圧倒的で自分の意思をしっかり貫くことができるのかなというのが私の考え.

奨学生らと話すことで私はいつも前向きな気持ちを持てるし,自分が見たことのない世界を見せてもらえる.
だからこそ,大学卒業まで互いの学びや大学生活についてわちゃわちゃ話したい,そして願わくば卒業後の進路もみていたいと思っています.
特に留学生は私より年上のお兄さん・お姉さんなわけですが同期としてこれからも仲良くしたいな...…(仲良くしてください!よろしくです!!)

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1か月後に文章を書いているので時間感覚がおかしくなっていますが改めて卒業生の皆さんご卒業おめでとうございました.

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