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不登校の息子と私④

私自身、学校を休むことは許されず、吐き気と共に登校する日々でした。

中学校での転校を機に、先輩からのちょっとした嫌がらせ、同級生の男子からのからかい。いじめ。様々なことがありました。

私の両親は共に世間体を気にする夫婦。一大事でもない限り休ませてはくれません。こうして私の何が何でも学校へ行くべきだ。という価値観が強固になっていました。 


私もずっと仕事をしていた事もあり、休む休ませない、悩むことが多かった。多少の具合の悪さであれば、当時は通わせていたと思います。勿論、心の葛藤はありながらも。

コロナ禍となり、何か症状があればすぐ休む。が学校から言われるようになりましたが。当時は子供が休むと仕事に行けない。医療職はどこも人手不足で、突然休むわけにはいかず。具合が悪くても一緒に出勤する形になってしまうのでした。

ずっとあった思いが

〝そこまでして、学校に行かせる必要があるのかな〟

〝人の看護をしている場合じゃないのに〟

でした。



何もなければ学校に行かせるのが当たり前である。私も仕事を休んで迷惑をかけてはいけない。

という価値観に囚われていたんですね。

息子が休みたい。と初めて言った日、1日休んでいけるなら。と。休んでいいよ。と言いました。また1日、また1日と行けない日が増えていく。

ずっとこのまま??

初めに襲ってきたのは不安でした。

この子は学校に行けなくなったらどうなってしまうんだろう。勉強は?友達は?1人になってしまう。学生じゃないと体験できない事も多いのに、、、。


不安はどんどん大きくなり、同じ学校の生徒の姿を見ては、涙が出るようになりました。

夫は朝、起きてこない息子に対して、〝甘えるな。ダラダラしてないで学校へいけ。〟と怒りつけました。

あの時の息子の表情が忘れられません。

これは息子にとって、自分の思いや意見は聞いてもらえない。と思う決定的な出来事となったと思います。


この日を境に、息子は夫を避けるようになりました。下の子も、なんとなく不穏な空気を感じていたのか。学校への行きしぶりが始まります。。

職場の人間関係の悪化も同時に来て、私自身も悩み込んでしまい、不安定になっていました。

仕事も家庭もでは、私が潰れてしまう。これはまずい、、、。私自身が立て直していかねばと思ったのでした🌱


学校に行くのが当たり前。それって本当?

仕事に行くのが当たり前。それって本当?

なんのために働いている?


ひとつ、ひとつ、自分自身の中にある当たり前を疑って行きながら、

自分の中にある価値観の見直し。 


何が不安?

それはどうして?

どうなってしまうと感じている?

自分自身との対話。


私が大切に思うものは?

何が今1番大切?

今は息子の笑顔を取り戻すのが第一。家族が大切だ。


じゃあ何をする?

息子のそばにいてサポートする。でした。


退職を決め、自宅にいることにしたのです。それからも、価値観の見直しは続きます。

家にいて。息子からのSOS。

今だ!息子に寄り添うなら。と母親としての感覚が。


親としては苦しむ子供の姿は耐え難いもの。ですが、仕事に逃げずに、息子としっかり向き合うという、私なりの覚悟でした。


書くと大袈裟だけど。

戦場に刀一つで乗り込むくらいの覚悟がわたしには必要でした。



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