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原田ひ香さんの『ランチ酒』は空腹増幅食欲増進間違いなし

飯テロという言葉があります。
まぁ正直言うと、テロという言葉を使うのはどうなの?と真面目な性格が思ったりもするわけですが。
その意味するところは、それによって食欲がそそられる、それもぱねぇくらいに!
ってことですね。

で、そんな本に出会ってしまいました。
読んでいて、お腹がどんどん空いてくるわ、下戸な私がお酒を飲みたくなるわ。

原田ひ香さんといえば、『三千円の使いかた』を思い浮かべる方も多いかと思います。
彼女の筆力がノリに乗る感じなのが、この食べ物の描写なんですね。

主人公は、夜の見守りをするお仕事。
ちょっと不思議です。
で、朝方、または午前中に仕事が終わるので、
ランチを食べたらその日は終わり、という設定。

お仕事小説としても、もちろん楽しめます。

しかし実際にあるお店が描かれていて、
孤独のグルメのお酒あり版のように、わしわしと食べて、飲んでいきます。

文字だけなのに、目の前に料理の皿が並び、それに合わせてビールが、お酒が….。

これを読むと、空腹感というのは身体が栄養的に欲するのではなく、精神的なものだということを自覚します。

この本は、続編と続々編があるので、お腹と相談しながら読みたいと思います。

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