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もはや寿司は回らない、以前は公転していたけれども

回転寿司という言葉が定着して、以前からあるお寿司やさんのことを
「回らないお寿司やさん」などと言っていませんでしたか。

「うちの子、回らない寿司やさんに行ったことないのよ。」
「あら、うちもよ。」
「ね~」
なんて会話をしていませんでしたか。
ってなんか圧があるな、この文章。

でもコロナ禍と、あの事件のおかげ?で、レーンはもはや寿司を届けるための線路と化しました。
ゆったりと回る寿司をながめながら、
「あれがもう一度こっちにきたら食べよう…あっとられた!」みたいなことは、なくなりました。
「あのお寿司さ、ずっとまわっていて乾燥してるよね」
も、なくなりました。
でもそれでも、回転寿司という名前はなぜか残っているし、
回らない寿司屋さんは、銀座の白木のカウンターに直接、お鮨を一貫ずつ無言で置いていく感じのお店のことだし。
漢字をあえて変えましたが、そういう店の手の込んだお仕事されたのはなんとなく鮨という字をつかいたくなるものです。

そもそも、回転していたのは、寿司自身がくるくるしているわけではなく、部屋のなかを寿司が回遊しているというものだったし。
つまり、タイトルにあるように、回転寿司の回転は、公転なわけで自転ではないかったのです。

なんか日本語って面白いな、と思います。

で、わたくしロンドンが大好きで、行ければ通っていたのですが、ロンドンには「Yo!Sushi!」なる店があって、どうやら最近日本の資本に買われたらしいですけれども、それこそン十年前は、そこでは寿司といいながら寿司かいこれ?なものが堂々と回っていたのでした。
でもさすがに、そのままは抵抗があったのか透明なカバーかぶせられて回っていましたが。

寿司のようにコンパクトで、種類が豊富でありながら大きさが均一なものが、回転するスタイルでお客さんに供されるというのは、とても理にかなっていると感じますが、きっとレーンで回るという時代は終焉をむかえ、回らないけどカジュアル寿司屋さんというスタイルが残っていくのでしょう。

食べる量を、人それぞれ調整できるというのは、お客の年齢層も幅広く入れるし、とても素晴らしいですよね。これからは、さらに味と金額で勝負していくこととなるかと思います。

寿司チェーン店の分布図を作ったら面白いかも!なんて思うのでした。


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