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力かげん

太極拳の練習方法は
套路(トウロ)、と呼ばれる、一人で行うものと
推手(スイシュ)、と呼ばれる、二人で行うものとあります。

套路とは、太極拳の中で用いられる様々な身体操作方法や、攻防方法、呼吸法、などを総合的に一人で練習するための一連の動作のことです。
伝統的な陳式、楊式、孫式、呉式などの拳式や、普及用・競技用に制定された24式、48式、42式総合太極拳等、規定拳と呼ばれているものなど、様々あります。

推手は、基本的には二人一組で行う練習方法で、套路練習等で培った様々な技術が相手がいる状態においても使えるのかを確認します。
套路練習で、一人ではできていると思っていたことでも、相手がいることで容易に崩れてしまうことは多々あります。

例えば、太極拳は身体の力みをとって、なるべくリラックスした状態で行いますが、相手がいると途端に緊張し、姿勢や呼吸などが簡単に乱れてしまうのです。

推手では、そういった心理状態まで踏み込んで行うことで、日常生活においても
「心静体鬆(しんせいたいそん:心が静かで身体がリラックスしている状態」を維持することができるように、訓練を重ねていきます。
(これが難しいんだーーーーー!)

これって、日々の生活の中でも同じことがたくさんあるとおもいます。
人間関係ってまさにこれ。

一人では心穏やかにできることでも
二人以上の人間関係の中では、力みや思い通りに行かない場面がたくさん出てきます。

そんな時にどうしたらいいか
太極拳の学びの中から活用できること、たくさんあります。
もちろん私も
色々な人間関係の問題に直面した時に
「この場合太極拳だったらどんな風に考えるかな」
と参照しています。

日常と太極拳の学びは切り離されたものではなく
日常の中で使える太極拳、なのです。

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