Happy River

日本酒をこよなく愛しております。知識を持ってお酒を飲むとおいしさ倍増、ハッピーになりま…

Happy River

日本酒をこよなく愛しております。知識を持ってお酒を飲むとおいしさ倍増、ハッピーになります。日々の疲れを癒す最高のひとときのために、そして乾杯。

最近の記事

日本酒検定対策 第10回「醪造り」

久しぶりの更新となりました。今回は「醪造り」です。太字部分頻出です。 Ⅰ.醪造りの目的   そもそも醪とは、蒸米(掛米)+麹(掛麹)+水+酒母をタンク内に投   入した液体のこと。目的は、本格的なアルコール発酵を行うこと。   〇糖化とアルコール発酵を同じタイミングで行う並行複発酵により、    完成された醪の最終的なアルコール度数は約18~20%と非常に高い。 Ⅱ.三段仕込みについて   江戸時代から続く伝統的な手法で、醪造りに必要な原料の投入は4日間   で3回に分け

    • 日本酒検定対策 第9回「酒母造り」について

      Ⅰ.酒母作りの目的  酒母は、酛(もと)とも呼ばれる。200ℓ程度のタンク内に蒸米、麹、水を投入し、酵母を培養した液体を指す。  酒母造りの主目的は、「アルコール発酵に必要な酵母を培養する」こと。 酵母は酸性に強いという特性を持つため、酒母造りはまず酒母用タンク内を酸性にすることから始まる。 酒母を酸性にするには、主に乳酸が用いられる。 Ⅱ.乳酸の取得方法 以下の2つがある。試験に出ます。 ※現在市場に出回る約90%の日本酒が乳酸添加法(速醸系酒母)で製造されて

      • 日本酒検定対策 第8回「練習問題①」

        今回は復習を兼ねて、過去記事の第1回と第2回分の練習問題を作成しました。試験は四択ですが、穴埋め形式で練習しましょう。解答は下に記載してます。 問1.米のジャポニカ種、インディカ種、ジャバニカ種のうち、日本酒の原料として日本で主に生産されるのは(①)種で、それは世界で作られる米の約(②)割を占めている。 問2.うるち米を構成するデンプンのうち、粘り気と柔らかさの成分となるのは(③)である。もち米は硬さの成分となる(④)を全く含まない。 問3.日本酒造りにふさわしい米を(

        • 日本酒検定対策 第7回「製麹」について

          今回は「製麹」について試験に出るところを中心にみていきたいと思います。麹の出来が日本酒の品質に影響するほどの重要工程となります。 Ⅰ.製麹の目的 ①糖化酵素を供給する麹菌を蒸米に繁殖させること。 ②酵母に対する栄養源の供給、麹由来の香味成分の生成。 麹菌が供給する酵素については第4回ご参照。 Ⅱ.製麹の行程 約2日間を要する。2つの作業とその内容は試験で問われます。 (※)麹菌の胞子(種菊)をまんべんなく振りかける「種付け」はこの工程で行う。 Ⅲ.麹菌の繁殖

        日本酒検定対策 第10回「醪造り」

          日本酒検定対策 第6回「原料処理」について

          Ⅰ.工程 原料処理の工程の順番は試験に出るので暗記しましょう。 精米 ⇒ 枯らし ⇒ 洗米 ⇒ 浸漬 ⇒ 蒸し ⇒放冷 Ⅱ.精米とは 玄米を削り、白米にすること。 表層部に多く含まれるタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどを取り除くことが目的。 Ⅲ.精米歩合と精白率について(試験に出ます) 精米歩合・・「玄米に対する白米重量の割合」(酒類業組合法の定義) いわゆる玄米を削った後に残った白米の割合のこと。 精白率・・削った割合 試験で、「精米歩合40%の説

          日本酒検定対策 第6回「原料処理」について

          日本酒検定対策 第5回「発酵」について

          今回から日本酒の製法に入っていきます。まずは「発酵」からみていきます。 Ⅰ.発酵とは 「①微生物の働きにより、糖類やタンパク質などの②有機物が③他の物質に変化すること」を言います。 アルコール発酵は、上記①微生物⇒酵母、②有機物⇒糖類、③他の物質⇒アルコールと炭酸ガスと置き換えて、以下のように定義できます。 「アルコール発酵とは、①酵母の働きにより、②糖類が③アルコールと炭酸ガスに変化することをいう。」 Ⅱ.アルコール発酵の仕組み 以下の表でまとめたところは試験で

          日本酒検定対策 第5回「発酵」について

          日本酒検定対策 第4回「微生物」について

          今回は、日本酒製造に関わる微生物について取り上げます。ところでこの試験って問題集がありません。ある程度、内容が進んだところで問題集作成していきますね。 Ⅰ.日本酒製造に関わる微生物  主に4つ → ①麹菌、②酵母、③乳酸菌、④硝酸還元菌 Ⅱ.麹菌 (1)大きさ  胞子の大きさは3~10㎛(マイクロメートル) →乳酸菌と比較 (2)働き  麹菌が生成する各種酵素がデンプンを糖類に分解したり、酵母の栄養源や旨味成分などを供給する。 (3)種類・特徴   (4)種

          日本酒検定対策 第4回「微生物」について

          日本酒検定対策 第3回「水」について

          日本酒成分中の約80%は水分が占めてます。この8割、頻出です。硬度と条件についてみていきます。太字、黄色の網掛け部分が試験に出ます。 Ⅰ.水の硬度 硬度とは、水中に含まれるミネラル含有量の目安となる指標。マグネシウムとカルシウムの合計含有量を表す。含有量の違いにより「軟水」と「硬水」に分類される。 (ポイント) ①ドイツ硬度1dH = アメリカ硬度17.8mg/ℓ(または178ppm)←頻出 ②WHO(世界保健機関)のガイドラインでは、ドイツ硬度で、  ・「軟水」

          日本酒検定対策 第3回「水」について

          日本酒検定対策 第2回「酒造好適米」について

          醸造用の玄米は「酒造好適米」と呼ぶ。都道府県別生産量でみると兵庫県と新潟県で全体の40%を占めている。その要素は試験頻出です。ちなみに米の成分の70~75%が炭水化物(デンプン)です。 Ⅰ.要素 ①大粒であること                          ②適切な形状の心白(※)があること。                      ※心白とは「コメの中心部分に見える白色不透明な部分」(試験頻出)。     ③タンパク質、脂質が少ないこと。            

          日本酒検定対策 第2回「酒造好適米」について

          日本酒検定対策 第1回「米の分類」について

          米とは稲の種実にあたる部分。種実→籾(もみ)→玄米→白米。 いろいろな分類方法があるが、押さえておくのは植物学による分類とデンプン構造による分類。 Ⅰ.植物学による分類 ①ジャポニカ種(世界で作られる米の約20%を占める) ②インディカ種(同約80%を占める) ③ジャバニカ種(出ない) 日本で栽培されているのは主にジャポニカ種(日本酒の原料)。 Ⅱ.デンプン構造による分類 ①うるち米 日本で最も流通している。 ②もち米 うるち米と比べ非常に粘り気が強い。餅や

          日本酒検定対策 第1回「米の分類」について

          「日本酒検定」試験対策講座 ガイダンス

          長年、日本酒🍶に関する知識の研鑽に努めてきました。ふと「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)」が主催する「日本酒検定」を受けてみようと思い立ち、いざ準備しようとすると驚きました。準拠テキストはあるものの、過去問、問題集がない・・。検定試験であるにも関わらずアウトプット練習が出来ず効率悪すぎ・・・。過去問は運営主体のサイトに1回分のみ掲載しているようですが、これでは圧倒的に情報量が足りない。 これから受験しようと考えている方々に、合格することだけに主眼を置いた講義

          「日本酒検定」試験対策講座 ガイダンス