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珍しいピアノ、ドロップアクションピアノが長野県のジャズバーにあった

縦型のピアノをアップライトピアノと言い、ものによっては背が低めのものがありますが、さらに背を低くするために特殊なアクション機構が採用され、びっくりするくらい背を低くしたピアノがあります。それがドロップアクションピアノ。

鍵盤のアクション機構が半分めり込むような構造になっており、かなり高さが抑えられるかわりに奥行きが長くなります。

後ろから見ると、異様に背の低いフォルムに驚く

なぜそんなに背の低いピアノが必要なのか?それはライブで客席から演奏者の顔が見えるようにしたかったから。ジャズライブなどで用いられ、ピアノを囲んでする合唱などでも重宝されたそうです。ヨーロッパではあまり見られず、アメリカで流行ったピアノでした。

弦がむき出し。即調律できる

かつてアメリカのドロップアクションピアノを真似て、日本でもドロップアクションピアノを作っているメーカーがありました。それがYAMAHAです。

YAMAHAの古いロゴ

それも随分古い話で、YAMAHAのドロップアクションピアノも、故障してしまうと、YAMAHAに持ち込まれてももう修理はできず廃棄の道をたどり、今となっては数は減るばかり。ドロップアクションピアノを修理・調整できる技術者も数えるほどです。

そんな中、長野県上水内郡(かみみのちぐん)にあるジャズバー Booze Shelter-ブーズシェルターに、完全に整備されたドロップアクションピアノがありました。高さわずか90センチ!低い。

ドロップアクションピアノはジャズライブにぴったり

ステージ用なのでカバーを開け、弦やハンマーが丸見えの男気仕様。本日演奏されていたのは、ピアニスト 栗田 妙子さん。

私も知人宅にあったドロップアクションピアノの音を聞いたことはあったのですが、ライブでほかの楽器と一緒に演奏したドロップアクションピアノの音をガッツリと聞いたのは初めてで、すっかり魅了されました。

一体誰のライブだったかは、次の投稿にでも。



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