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僕の英語力について

僕は英語が苦手だ。本当に不得意だ。TOEICだと710点で、ヒヤリングが305点、リーディングが405点である。これではメールの読み書きがせいぜいというところだ。しかし業務では本物の英会話が必要とされる。それができないとまずもって仕事ができないし、当然出世もできない。海外法人との打ち合わせはおろか、技術調査も不十分にしかできない。では僕はそのむずかしい事態にどのようにして対応してきたか?

実は、鬱病になる、ということで対抗してきた。鬱病になって何か月も会社を休むと、上司は優しくなった。僕を海外法人との定期的な打ち合わせから外してくれたし、業務中にスマホをいじっていても怒らなくなったし、業務中に小説を書いていても何も言わなくなった。会社のお荷物になることで僕は難を逃れたのである。

上司がかわいそうだな、と思う。あるいは僕の代わりにチームリーダーを背負われた後輩もかわいそうである。社会のお荷物に金を払わないといけない会社もかわいそうである。むろん僕は日々そこから目を逸らし、全力でお気楽に生きている。そうでないとなかなか生き延びれそうにないのである。

全世界の人たちが日本語をしゃべってくれればいいのだが。あるいは英語しか喋れない若い美人の女性が僕に惚れてくれてもいい。しかしこれらの願いが実現されることはないだろう。僕はきょうも他者の足を引っ張りながら生きていく。ああ、とてもいい気分だ。