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ガソリンスタンドの差別化戦略とは?付加価値で顧客満足度を高める方法

※当記事は2020年7月12日にメルマガで配信した記事に加筆修正をしたものです。LINEのおともだちに登録されると、このような経営に関する記事が原則週1回ペースで配信されます。

1.ガソリンスタンドの差別化戦略とは?付加価値で顧客満足度を高める方法

ガソリンは品質で差別化が困難な商品

 ガソリンは、どの店で買っても同じような品質の商品です。A店のガソリンは他店のものよりも燃費が2倍になるとか、B店のガソリンは他店のものよりも香りが素敵、などとはなり得ません。そもそも、ガソリンスタンドが取り扱う商品の多くが、品質で差別化が困難です。

 よって、価格で差別化を図ろうとするケースがありますが、価格だけで勝とうとする店舗は、さらなる低価格に負け、それに勝とうとするとさらに低価格で売らねばならないという蟻地獄に陥りがちとも言えます。

付加価値で差別化する傘の事例

 先日の話です。雨が降ってきたので差した自分の傘が、雨漏りしていることに気付きました。長いこと新品の傘を買っていなかったので、最寄りの百貨店で、私にとっては高額な傘を買いました。ビニール傘が30本分くらい買える価格のものです。

 しかし、この高額な傘1本とビニール傘30本を交換しようと持ち掛けられても、私は応じないと思います。なぜなら、この高額な傘は、ビニール傘にはない質感や、保有する喜び、ワクワク感があるので、ビニール傘を30本と交換しても、そのような価値を得ることが困難であるからです。

 この傘の付加価値は、安値では決して実現できません。安値を売りにする同業他社には、安値で差別化するのではなく、付加価値で差別化することの重要性を、先日買った傘は教えてくれました。

 ガソリンスタンドも、安値だけを売りにするのではなく、付加価値で差別化を図るべきです。例えば、スタッフの接客という付加価値を向上させることで、顧客の満足度を高めることができます。具体的な事例を見てみましょう。

顧客の困りごとを先回りする接客の事例

 あるセルフサービスのガソリンスタンドの事例です。母親がお昼寝中の赤ちゃんをチャイルドシートに乗せて、セルフサービスのドライブスルー洗車を利用するために来店しました。

 同店のドライブスルー洗車のシステムは、顧客が操作盤に入金をし、コースを選ぶなどの操作をして、洗車機に車を入れ、乗ったまま、つまり車内で洗車の終了を待ちます。

 この母親が洗車前、操作盤の操作をしているときに、同店のスタッフが走り寄り、言いました。

 「いらっしゃいませ。お客様、洗車中の車内って結構うるさいので、赤ちゃんが起きちゃいますよね。私が洗車機にお車を入れて、洗車が終わったらお声がけしますから、お客様は赤ちゃんと待合室でお待ち下さい。」

 洗車中の車内は、洗車機の水やブラシが車体に当たる音、水を吹き飛ばす風の音など、そそこそこうるさいものです。それを知っていた母親は、赤ちゃんが目覚めてしまうことを覚悟していたので、大感激でした。

 このように、顧客の困りごとを先回りして察知し、対応できるような接客ができるガソリンスタンドは付加価値が高いと言えるでしょう。そもそも、このような接客をしたスタッフも気持ちがいいですから、人材の定着率向上にもつながるはずです。

 安値だけでは、顧客を満足させ続けることはできません。付加価値で差別化を図ることで、既存顧客の固定化、新規顧客の集客につながるのではないでしょうか。

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