ガソリンスタンドの経営コンサル/中小企業診断士/三上康一のnote記事

21年間ガソリンスタンド運営会社に勤務し、現場に身を置き、在職中に中小企業診断士の資格…

ガソリンスタンドの経営コンサル/中小企業診断士/三上康一のnote記事

21年間ガソリンスタンド運営会社に勤務し、現場に身を置き、在職中に中小企業診断士の資格を取得、2009年埼玉県川越市で経営コンサルタントとして創業。専門はガソリンスタンドなどロードサイド店舗の経営支援、補助金申請支援など。https://www.roadsidekeiei.jp/

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私が、ガソリンスタンドの経営ノウハウをnoteで発信する理由【自己紹介】

私の経歴と実績  私は、埼玉県川越市で株式会社ロードサイド経営研究所という社名の会社を経営しており、中小企業診断士として、ガソリンスタンドなどの経営コンサルティングをしています。  このnoteでは、ガソリンスタンドの経営に役立つノウハウや事例、補助金情報などを発信しています。ガソリンスタンドの経営者や店長の方、またガソリンスタンドに興味のある方に、参考になる情報をお届けしたいと思っています。  私は、21年間、ガソリンスタンドの運営会社に勤めていました。その間、一般社

    • 顧客の不安解消に向けた油外販売戦略:認知的不協和の理解と両面提示の重要性

      1.はじめに  買い物をした後に「この買い物は本当に必要だったのか?」「あの店の価格は高かったのではないか?」と不安になったことはありませんか?これは、ガソリンスタンドで油外商品を購入した顧客においても発生しています。  今回の記事では、このような不安を抱かせてしまうリスクとその予防策を述べていきます。 2.買い物後の「不安」はなぜ生まれる? 認知的不協和のメカニズム アメリカの社会心理学者、フェスティンガーとカールスミスは、1959年に「強制説得」という論文を発表しまし

      • ガソリンスタンド経営を成功に導く論理的思考「So What?」とは

        1.論理的思考の重要性  顧客満足度向上、収益拡大、人材確保など、ガソリンスタンドは様々な課題に直面しています。これらを解決しようとする際に、論理的思考は経営者やリーダーにとって必須のスキルと言えるでしょう。  流通科学大学の教授で、経営情報学を専門としている赤川元昭氏が2009年に発表した論文では、論理的思考はビジネスの成功に不可欠なツールであると結論付けています。そして、論理的思考は、新しい製品やサービスを開発する際に、市場ニーズの理解に役立つことや、自社の差別化にも役

        • インターネットで顧客獲得!ガソリンスタンドの口コミ活用術

          1.サーチインとは?ガソリンスタンドへの影響  現代のガソリンスタンドにおいて、タイヤや洗車など油外商品の販売をより拡大するには、「サーチイン」に着目することが効果的と言えます。  サーチインとは、インターネット上で目的の情報や商品・サービスを探し、実際に利用したり購入したりする行動を指します。テレビや雑誌などで情報収集し、実際に店舗を訪れるなどして商品・サービスを利用する「サーチアウト」とは対照的に、インターネット上の情報を基に直接行動に移す点が特徴です。  以下では、

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        • ガソリンスタンドの現場から
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        • コンサルティングの事例
          6本
        • 経営革新計画の策定事例
          27本
        • 小規模事業者持続化補助金制度の解説
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        • 小規模事業者持続化補助金の計画書作成事例
          296本

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          ガソリンスタンドが効果的にSNSとブログを活用するための方策

          目次 1.調査結果から見るSNSとブログ活用の効果 2016年に中小企業庁が公表した小規模企業白書には、SNSやブログの更新頻度が売上高に与える影響についての調査結果が掲載されています。調査では、調査対象事業者1,242者のうち、売上が増加した者の割合は38.3%となっています。これに対して、毎日更新した事業者のうち、売上が増加した者の割合は47.9%と全体を上回っています。  これは、毎週更新の36.6%や毎月更新の41.0%を上回っており、SNSやブログを毎日更新するこ

          ガソリンスタンドが効果的にSNSとブログを活用するための方策

          ガソリンスタンドの生き残り戦略:新規事業を創出できる企業の特徴とは?

          1.はじめに  先日、ガソリンスタンドの業界誌の作成に携わる方とやり取りをしていたところ、「ガソリンスタンドの現場に行くと新規事業立ち上げの事例や、新規事業の見出し方についてよく質問を受ける」という話を聞きました。  ガソリンの需要減退や油外商品の伸び悩みといった状況の中、新規事業に歩を進めたいと考えるガソリンスタンドの経営者は多数存在することが想定されます。そこで今回の記事では、窮地に陥った物流業者が復活した事例と、イノベーションを起こす企業の特徴に関する調査結果から、ど

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          絶望からイノベーションへ!窮地に陥ったからこそ創造力を発揮できる3つの理由

          1.はじめに  燃料油需要の低迷や油外収益の伸び悩みなど、厳しい状況に直面しているガソリンスタンドは少なくありません。かつては活気に満ち溢れていても、今では閑散としているケースもあり、その未来は不透明な状況です。しかし、そのような窮地に陥っても復活する企業もあります。  今回の記事では、ブームの終焉、取引先の冷遇、火災、リーマンショックといった様々な困難に見舞われたある製造業が、それまでとは全く異なる事業で復活した事例を通じ、なぜそのような創造性を発揮できたのか、心理学の研

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          ガソリンスタンドの生き残り戦略:顧客との信頼関係構築と新たな価値提供

          1.ガソリンスタンドの強み:圧倒的な「ザイアンス効果」  車検やタイヤなどの油外商品を販売するガソリンスタンドは、カーディーラーや大手タイヤ量販店などが競合となります。ですが、ガソリンスタンドはこれら競合と比較して、「ザイアンス効果」を高めやすいという強みを持っています。  ザイアンス効果とは、同じ物や人に何度も触れることで、警戒心やネガティブな感情が薄れ、好意を抱きやすくなる心理的効果です。では、なぜガソリンスタンドはザイアンス効果が高めやすいのでしょうか。  人々は、

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          油外商品の販売拡大に選択と集中が有効な理由をガソリンスタンドの事例から考える

          1.はじめに  この記事では、ガソリンスタンドが洗車やタイヤなど燃料油以外の商品、つまり油外商品の販売を拡大するための方策を述べていきます。そのポイントは、多岐にわたる油外商品すべてを売ろうとするのではなく、特定の油外商品に集中して販売していくべきであるという点です。このことを戦略論と事例を踏まえて解説していきます。 2.3つの基本戦略 アメリカの経営学者であり、ハーバード・ビジネススクール教授として著名なマイケル・ポーターは、企業が競争優位性を築き、持続的な成長を達成する

          油外商品の販売拡大に選択と集中が有効な理由をガソリンスタンドの事例から考える

          ガソリンスタンドの油外商品、なぜ売れない?3C分析で徹底解剖!

          1.ガソリンスタンドの強みとは? ザイアンス効果の威力  ガソリンスタンドは、ガソリンや軽油などの燃料油以外にも洗車やタイヤなど様々な油外商品を取り扱っています。しかし、カーディーラーや大手タイヤ量販店に比べて油外商品の売上が厳しいケースが多く見られます。とはいえ、ガソリンスタンドはこれら競合と比べて圧倒的に「ザイアンス効果」が高いという強みがあります。  ザイアンス効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンス氏によって提唱された心理学的法則です。別名「単純接触効果」と

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          【現状維持バイアス対策】ガソリンスタンド店長の人事異動による効果を最大化させる方策とは

          1.人事異動で問題となる現状維持バイアスとは?  複数のガソリンスタンドを運営する企業において、店長の人事異動は店舗活性化の重要な戦略です。しかし、新たな店長が赴任しても、もともとその店舗で働く従業員が持つ「現状維持バイアス」によって、なかなか思い通りの結果が出ないことがあります。  現状維持バイアスとは、変化を好まず、現状を維持しようと考える傾向による誤った意思決定を指します。これは、安定を維持することでリスクを回避しようとする本能的な心理と言えます。例えば以下が挙げられ

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          【自己正当化バイアスへの対応】あるガソリンスタンド店長の失敗

          1.あなたは、自分の行動や判断を正当化しようとした経験がありますか? 誰もが持つ心理的な偏りである認知バイアスのひとつ、「自己正当化バイアス」は、誤った意思決定、人間関係の悪化、葛藤の深刻化など、様々な問題を引き起こします。  この記事では、あるガソリンスタンド店長の失敗事例から、自己正当化バイアスの危険性と克服方法を詳しく解説します。  自己正当化バイアスとは、自分の行動や判断を正当化しようとする心理的な偏りのことです。これは、人間が常に自分の行動を正しいと信じたいとい

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          新規事業へチャレンジするための損失回避バイアスの対応法

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          老舗雑貨店の復活劇!顧客情報と不良在庫の活用で店頭活性化を実現

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          老舗雑貨店のV字回復劇:「買いに来れないなら売りに行く」で勝ち取った未来

          1.はじめに  少子高齢化が進む現代社会において、多くの企業が生き残りの道を模索しています。今回取り上げた創業180年を超える雑貨店も例外ではありませんでした。しかし、同店は地域の高齢者向け事業に活路を見出し、見事に業績をV字回復させました。  本記事では、同店の成功事例を深く掘り下げ、高齢化社会を生き抜くヒントを探っていきます。 2.人口の増加がもたらす苦境 同店は首都圏のベットタウンに立地し、衣料品をメインとして、文具・食料品・日用品など多岐にわたる商品の小売販売をし

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          老舗雑貨店のV字回復劇:「買いに来れないなら売りに行く…

          「タンポポの種」と「松の木の種」:V字回復を果たした経営に共通する姿勢とは?

          1.はじめに  この記事では、旅館を営む経営者と、家電販売店を営む経営者が、困難な状況に直面しながらも、それぞれの事業を立て直し、成功を収めた姿が描かれています。彼らは、与えられた状況で諦めることなく立ち向かい、成長を遂げました。このようなストーリーから、私たちはどんな状況でも芽を出し、根を張り、成長する気概が大切であることを学びます。  まずは、倒産の危機に瀕した老舗旅館の事例から見ていきます。 2.株式会社陣屋:V字回復の舞台裏と宮崎知子氏の覚悟 年商3億弱に対して、

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