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イベント会場の誤認

 飛行してドームの中に入ると廃墟のような気配に満ちていた。どうやら曲がるところを1つ間違えたようだ。記憶をたどりながら飛行していると駅前交差点まで戻ってしまった。駄目だ。再び引き返し少し行ったところで息が切れて不時着した。
「駄目だったのですか?」
 マネージャーが駆けつけていた。こんなところであきらめるわけにはいかなかった。
「ポカリをくれ!」
 少し飲んだらまだやれるはず。マネージャーはコンビニへ走った。

「残り10分です」
 その時、上からアナウンスが入った。
 ポカリを待たずに僕は飛行を開始した。もう時間がない。
 いくら考えてもここしかない。もう一度、ドームの中に入る。廃墟ではない。無観客というだけだろう。火の玉イベントを3つクリアして、奥を目指した。工場では普段の作業が行われている。何か妙だ。
 上から情報が入る。
「火の玉イベントは最後に一度だけ」
 やはり、ここじゃなかった。
 ミッションは失敗だ!


#夢 #小説 #ポカリ

#切迫


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