ぷりxキャリ座談 vol.1「プロ論”」 後編

対談の内容は、2テーマ目に移る。

全く似ていないと表現した二人の掛け合いで、テーマは枠を飛び越えどんどん昇華されていく。
その様を見ながら、僕は今回の対談に用意したテーマの浅はかさを若干なりとも感じながら耳を傾けていた。
敢えて端折っている部分も多々あるのが心苦しいが、引き続きご覧頂きたい。

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対談テーマ②:プロである以上、準備は必要か

ロック:
内容が面白すぎて広げたいところではあるんですが(笑)
時間もあるので次に移ります。
次のテーマは「プロである以上準備をすべきか」です。
本心から来る言葉、を期待させてください。

キャリ捨て:
いやーその質問痺れますね、是非真っ向から応えさせてください。
この対談の大テーマである「プロ論」なんですが、そもそも誰から見た時のものなのか?という疑問があります。
あくまで自分目線、もちろんここに居る以上自分目線でいいのでしょうが、僕の考える準備についてお答えします。
その前に定義として、ぷりんすさんも良く仰っている「在り方」と「やり方」という大分ですが、私自身「在り方側」だと思っていまして。
そちら側から見るならば、準備は必要ないのではないか、と考えています。

ロック:
言い切りましたね!面白い!

キャリ捨て:
というのも、究極的には自分を磨く他ないと思っていまして。
例えばですが提案する側とされる側、どちらの目線から見てもその場に事足りるのであれば準備は必要ないと。
私自身ゴリゴリの「やり方側」だった時期があり、その時期はとんでもない量の準備をしていました。
ですがそれが本当にお相手への誠意なのか、という漫然とした違和感は常にあったように思います。

ぷりんす:
そうだよね、キャリくんがその言葉を使ってくれてることが既に嬉しいんだけど(笑)
本人が「在り方」か「やり方」どちらなのかによって、準備の必要性は大きく変わってくると思っていて。
やり方の人たちっていうのは、目に見えて分かる、つまり自分が納得する準備をしないと不安なんだよね。
だから最大限の努力を準備にのみ向けようとする。
本当はそうじゃないのにね。

キャリ捨て:
まさしくそう思います。
論理性うんぬんではなく、本当に努力の方向を向けるべきはやはり目の前にいらっしゃるお相手の方であるというのが基本。
そうではなく、求めるのものが自分が納得する答え、しかもそれが準備だとなるとズレてくるような気がします。

ぷりんす:
在り方の人たちの場合、その人の生き方そのものが準備みたいなところがあるんじゃないかと思うよ。
だからこそ、いや俺も多少のリサーチをしたりはするけど、一番のお相手に対する誠意は、瞬間的な応用力であったりするのかなと。
その応用力こそが在り方の人、の真骨頂なんじゃないかなぁ。

ロック:
二人で目の前で高め合うのやめてもらっていいですか(笑)
イチャイチャしてるようにしか見えないんですけど!
ですけど、意見は揃いましたね。
お二人とも準備に関しては、必要だけど必要じゃない、と。
では、それはいつから?なのでしょう。先天的なものなのか、後天的に身につけたものなのか。

ぷりんす:
そこはねー、究極の矛盾の中にあるんだよ。
準備は必要だと思っているけど、小手先の準備では事足りないと考える。
だからこそ常に準備、常時臨戦態勢というか、学んでいるというか。
そもそも小手先の準備は苦手だし(笑)

キャリ捨て:
そうなると、準備の定義って何?という話になりますよね。
僕の場合、先述の在り方側になった時に、自分の中で準備をやめました
準備の定義を変えた、と言った方が正しいのかな。
だからこそやり方側の時期があった僕としては、今がサボっているように見えることもあって。
そんな日々が不安でしょうがなかったりする(笑)

ぷりんす:
そうそう!そうなんだよ~。
俺も相当サボってるもん(笑)

ロック:
だからー(笑)

ぷりんす:
まぁホントの話、半分は後付け、半分は先天的なものなんじゃないかなぁ。
自己肯定感というと聞こえはいいけど、そういう話じゃなくて。
実は小手先の準備が苦手ってのもあながち本音でさ、好きじゃないことに傾倒できない自分が居て。
だからこそさ、そんな自分を認めた上でより上手に相手にお応えする方法はないかな、と考えた時に、ある意味後付けでの定義が必要になったりして。
さっきキャリくんが言った「準備の定義」、これって「努力の定義」とすごく似通っていてさ。
定義が曖昧だからこそ、後付けの定義というのは必要で。
そういうもので今の自分が形成されてる、ってのもあるかもしれない。

キャリ捨て:
まさにです。
さっきの「誰から見たもの」というのとリンクするんですが、僕の中では多大な努力であっても、周りから見るとサボっているようにしか見えないなんてこともあったりするので。
実際やり方期の僕と比較しても、在り方に居る今の方が努力という意味では全然キツイですし。
その分楽しかったりやりがいがあったりするんですが(笑)
やはりここもぷりんすさんの仰るように、矛盾ですね(笑)

ロック:
普段はサボってても別にいいので、答えは真面目にお願いしますね(笑)

ぷりんす・キャリ捨て:
大真面目です!(笑)

ロック:
冗談です(笑)
大まかなテーマは2つで、と決めていたので、ここから先は付録として一つ伺いたいことがあります。
多分、皆さん聞きたいんじゃないかなぁ。
お二人とも、人生楽勝ですか?(笑)
僕も大真面目に伺ってます!

ぷりんす:
これは二人とも揃うんじゃないかなぁ、正直、楽勝でしょ!(笑)
ほら、親からは「お金稼ぐのって大変だよー!」って教わるじゃない。
でもさ、それほど大変な思いをしたかと言われるとそうじゃない。
お金を稼ぐこと、まぁつまりは報酬を頂く事だね、これって本当はすごく大変な事なんだけどさ、一瞬の輝きならそんなに難しくないんだよ。
だけどそれを継続していくとなると、これ一気に難しくなっちゃって
それ相応の努力が必要だよね。
決して簡単だと言っているわけではなくて正しい努力をすれば、そう難しいことではない、という意味ね。

キャリ捨て:
そんな質問が来て嬉しい(笑)
僕も楽勝だと思ってます、ですが今ぷりんすさんが仰ったように、自分自身と散々向き合った後、つまりは人から見た時に努力と見えない部分ですね。
これを経由した上で楽勝か?なら、楽勝でした。
それまでの、自分の中で定義する「努力」が大変だし辛かった、という部分はもちろんありますが。

ロック:
継続の難しさ、というのは僕にも経験があるんですが。
こう僕から見て、お二人を見た時にやはり、強烈な「個」を感じます。
個を以て親和を成す、これもまた矛盾ですね(笑)

ぷりんす:
楽しいよねーこういう話!(笑)
でも、皆さん見て頂くだろうから補足しておくと、楽勝だというのはやっぱりどこまでいっても日々の準備の賜物だと思うのよ。
そして、さっきロックくんが言った「個」ね。
便宜上そういう表現をするけど、現状稼げてない人ってのは多分、人との対峙が「個を披露する場」になってるからじゃないかなぁ。
恐らくこれは3人共通すると思うんだけど、僕らの感覚では、誰かとの対峙は自分という人間のお披露目会ではないのよ、少なくとも。

キャリ捨て:
そう思います。
とは言え、私は実は必ず人と会いたい人間なんです。どんなに疲れていても。そうやって会ったり話したりする中で、誰かを通じて自分を知る。
お披露目会ではないですね。
根本的に、人が好き。だからぷりんすさんのやってらっしゃる事、やろうとされていることが理解できるのかもしれないです。
私の個は「人が好き」という個。
一人で居ることが基本的に得意じゃないです。

ぷりんす:
へーそうなんだ!俺とは違うなぁ(笑)
人が好きだからこそ、一人の時間が必要だったりするし(笑)

ロック:
なるほど、よくわかりました!
まず二人とも両想いだということ(笑)
あと、結局どんな話をしても、大いなる思想の下、その実現のために今を生きていらっしゃるということですね。
本日はどうもありがとうございました!

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録音を切った後、制限を振り切って話が広がったのは言うまでもない。

一人の時間が必要だと言った、ぷりんすさん。
一人に出来るだけなりたくない、キャリ捨てさん。
考えも言葉も身振り手振りといった仕草でさえも、時に似るにもかかわらず、二人はやはりちっとも似ていなかった。

要した時間は30分だが、要した飲み物は3杯ずつ。
文章の硬さはさて置き、対談は終始、笑顔の中で行われた。

境遇も環境も違った二人が、こうして出逢い。
各々が辿り着いた思考と方向性でもって、言葉を交わすことの素晴らしさ。
こんな結論となることなど、予想できるはずも無かったが。
密度の濃い時間はあっという間、二人の楽しそうな笑顔が、この企画を持ち込んで良かったと僕に思わせてくれ、何よりただただ話を聞いていた僕こそが、その場で一番幸せな時間を過ごした。そう言い切れる。

散々お伝えしたつもりではありますが、改めてお二人に感謝と敬意を表します。
本当にありがとうございました。

そしてこのnoteを最後まで読んで下さった誰かが、また同じように
熱い会話を交わしてくださる事、そしてお互いに高め合って頂く事。
その送りに携わって下されば、これほど幸せな事はありません。

御目通し頂いた全ての方々に、心から感謝申し上げます。

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