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Michael Schenker Group - Universal (2022)

 まさかこの時代になってまでマイケル・シェンカーの新作が、生生しいギタープレイがアルバムで、そしてライブで聴けたり見れたりするとは思いもしなかった。90年代に入って完全に沈黙してシーンから姿を消してしまってからは伝説になるばかりだと思っていたので21世紀になってからの華麗なる復活、いや華麗ではないが、地味に復活してくれたのは嬉しかったし、それが今では健康健在に相変わらずギターをプレイしているのだから素晴らしい。

 そんなところにアルバム「ユニヴァーサル」が届けられたが、ここ最近はいろいろなプロジェクトや企画で来日公演や世界各地でライブもしていたので、唐突にこういう風にソロ名義でアルバムが届けられるとちょっと肩透かしを食らうが、もしかしたらここ最近の、と言っても20年くらいだが、その間では一番充実したアルバムな気もする。楽曲のレベルもあるけど、ギタープレイが更に一層充実していると言うのか、単なる懐メロフレーズは全然なくて、まだそれでもチャレンジするトリッキーなプレイを試みてくれているし、メロディアスさは今でも天下一品だから聴いていて心地良いのは当然ながら、教科書通りに、いや、この人が教科書なのでそりゃそうなるけど、妄想どおり展開して終えて次に進む安定さも気持ち良い。

 とにかくゲスト陣営が素晴らしく、新旧問わずに有名な実力派プレイヤーが集まり、安定の演奏や歌を聞かせてくれるからアルバムが充実して聞こえるのかもしれないが、何度か聴いているとこの名盤さ加減に気がついてくるだろうか、この後に及んでスルメ盤的なアルバムが出てくるのだから恐ろしい。マイケル・キスケまで参加しているのだからその人脈や人柄は案外超越しているのかもしれない。


好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪