死んでしまった君へ

私が中学生の頃とても仲良しな友達がいた。
いつも仲良し3人組で行動し、それは目立つ存在だっただろう。
悪いことも3人なら何も恐れる事はない。
ただ楽しいだけ。
そんな日々を過ごしていた時、彼女の母親に呼び出された。
うちの子と一緒に遊ぶのは今後一切やめて貰えないかしら?
勿論はい。わかりました。なんて簡単に食い下がるわけはなく。
食ってかかりまくり、最終的に、おばちゃんは一生○○ちゃんを守っていく覚悟はあんのかよ?!うちらはそれくらいの覚悟持って付き合ってんだよ!!とタンカを切った。
でも、悪友との付き合いをおばちゃんも許すはずがなく、一生守るから、付き合うのをやめて。とお願いされ泣きながら私達は身を引くしかなかった。
それから何十年が経ち、彼女が亡くなった事を知った。
真冬に睡眠薬を飲み、海辺での凍死。
自殺だったらしい。

彼女には小さな子供がいた。
葬儀に行くと、彼女の子供がお母さんの友達なの?お母さんどこにいったのかな?って聞いてきた。
絶句し何も言えず困っていると彼女のお姉さんがフォローしてくれた。
私の大事な友達は罪深い。
こんな小さな子にそんな事を言わせるなんて。
でも、その罪は私にもある。
なぜあの時、引き下がってしまったのか。
義理を通し友達を辞めた自分を悔やんだ。
あの判断は間違いだった。
でもそう思っていたのは私だけではない。
彼女の母も同じだったみたいだ。
私を見つけるなり母親が駆け寄ってきて、あの時、私は○○を守るから友達をやめて!と言ったのにおばちゃん守れなかった。ずっと貴女たちと会いたいと言っていた。それなのに本当にごめんなさい。と泣き崩れてしまった。
私もその姿をみて号泣。
おばちゃんうちらもあの当時は本当にクズみたいな奴らだったから仕方ないよ。仕方ないよ・・・と。全く気が利いた事も言えず泣くだけだった。

棺の中にいる彼女をみて、更に涙が出る。
色んな想いが込み上げる。
でも、子供を置いて死んじゃダメだよな。
私達は皆罪人になった。
一生許されることはないだろう。
でも、思うんだ。
○○ちゃん。またいつか君に会いたい。
亡くなった今でも私は君を友達だと思ってる。
いつか会えたらいいな。

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