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負け犬の遠吠え

9日、10日と、赤坂の麻雀HOLICで行われた麻雀最強戦の店舗予選に参加し、結論から言うと両日とも決勝卓に進めなかった。

最強戦の店舗予選は最強戦ルールで3半荘を打って、参加人数にもよるけどおおむね上位4割が決勝卓に進出、そこでトップを取った人が地方最強位決定戦への出場権利を得る、というレギュレーションで行われている。上位4割に入るには、3回打って順位の合計が6以下ならOK、7は素点次第、8以上でアウト、というイメージで捉えている。

今回の自分の成績だが、9日が「232」10日が「412」と、両方「7」だった。つまり、いずれも素点を稼げず、あるいは維持できず負けたことになる。

9日

9日の成績を細かく見ると、2着は2回とも2万点台、そして3着は1万点を割っていた。順位点こそプラスだが(最強戦の順位点はトップから+50・+10・-10・-30)この数字ではトータルスコアがマイナスになるので、さすがにダメだ。

赤のない最強戦ルールでは相対的にドラの価値が上がるのだけど、9日に関しては自分の手にドラが2枚以上あったときが1回くらいしか思い出せない。そういうときはだいたい相手にドラが固まっているもので、それを生かした高いツモアガリを決められ、常に追う立場にいた気がする。そもそも手があまりまとまらず、勝負牌も捕まっていた印象だった。

10日

10日に関しては、初戦で-70近い箱ラスを引いたのが響いた。東発の親番でペン7m一発ツモのハネ満を親かぶり、その後2巡目リーチにドラ雀頭のペン3p待ちリーチで追いかけたもののめくり合いに負けて裏裏の満貫を放銃、ワンチャンスの6mで満貫一発放銃など、いろいろ展開が厳しかった。

2戦目は個人的にそこそこ満足のいく麻雀が打ててトップ、初戦の負債を完済できたものの、トップ条件の最終戦ではほぼ通過確定の同卓者にダマトリプル(ツモピンフメンチン一気通貫イーペーコー)をツモられてほぼアウト。てかこの状況でそんな手が入るかね、相手に。

敗因

とまあ自分の不ヅキばかりを敗因かのように書いているのだけど、全く恵まれていないわけではなかったし、避けられた放銃もいくつかあったとは思う。それを全部避けていれば、どちらか、あるいは両日とも決勝卓に進めていたかもしれない。先制リーチに対してリャンメンテンパイとはいえピンフのみの手で両無スジの5mを一発でカチ込むのはやり過ぎだったか。序盤の手出しをちゃんと見ておけば9sを一発で打つことはなかったか。チートイツの待ち選択でうまぶってアガリを逃したが、素直にリーチしておけばハネ満か倍満をツモっていた。いずれの場面も、そして自分で気付いていない細かなミスも含め、上手な人なら選択、そして結果は違っていたのではないだろうか。

負けたからこそ、後から振り返ったときのたらればが重くのしかかる。これはどこまでも1半荘の積み重ねでしかない街のフリー麻雀などでは味わえない、競技麻雀の大会ならではの感覚。この悔しさはたぶん、同じ舞台で勝つことでしか払拭できないのだと思う。

負け犬は、それでも勝ちたい

ちなみに相手を見てみると、両日とも最強戦を含めいろいろな大会で好成績を収めているアマチュアの猛者みたいな人が複数参加していた。そして彼らは予選をきっちり勝ち上がり、猛者同士の対決を制して決定戦へのチケットを手にしていたようだ。僕はそれを、帰り道のSNSで知るわけなのだが。

麻雀は運のゲームと言われるけど、それでも強い人が勝ちやすいし、弱い人は勝ちにくいはずだ。そもそも自分のことを麻雀が強いなんて口が裂けても言えないけど、それでも結果として「お前麻雀弱っわ」と突きつけられるのは、なんだか自分の存在そのものを否定されているようで、キツい。

麻雀が基本的に「負けるゲーム」であることは分かっている。そもそも最強戦の店舗予選は、突破率が単純確率で10%、9割の人間が負ける。ただ、それでも参加しなければチャンスはないし、やる以上は勝ちたいし、だから参加費を払ってトライするのだ。それに僕だって、店舗予選を勝ったことがないわけではない。一昨年は東東京の、昨年は西東京の地方最強位決定戦へと勝ち上がった。勝ったときの喜びは知っているし、だからこそまた味わいたい。そしてまだ見ぬ舞台へ、自分の力でたどり着きたい。

チャンスは残り少なくなっている。僕が参加できる店舗予選の数も、もうそれほど多いわけではない。けれども。

負け犬は、それでも勝ちたいのだ。

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