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Grand Voyage

大西順子っていうその名前は以前からなんとなく知っていたものの、ファンになってよく聴くようになったきっかけは、
2020のJazzのオンラインイベント、Jazz Auditriaからでした。折りしもコロナ禍での行動制限がすごく強かった時期。
Jazz Auditriaも元々は野外での音楽イベントからスタートしたそうですが、この時期は野外フェスなどは軒並み中止になり、
オンラインイベントに活路を見出す流れがいたるところに見られました。
そんな中オンラインで目にしたのが大西順子、井上陽介、吉良創太のトリオがどこかの自室でやってるどこか生活感溢れるセッション。
途中で飼い犬が乱入してきたり、ファッションもジーンズにパーカーみたいなラフな部屋着で、心理的な距離感が一気に縮まったというか笑)。
その後のコロナ禍の中での草の根的な精力的な活動とか、今回の山形公演でライブしてくれた2021年の暮れに発表されたアルバム’Grand Voyage’
の魅力的な楽曲群など、山形テルサでの公演を知ったときには是が非でも生で聴かなきゃって感じで行ってきました。
Grand Voyageにはカバー曲も何曲か収録されていて、中でも意外だったのがジェリ・アレンのPrintmakersという曲。
実はライブで曲紹介を聞くまでカバー曲っていう事を知らなくて、その独特の不協和音の雰囲気がセロニアスモンクの曲調みたいで、当初はモンクインスパイアな曲なのかなって思ってました。
ところで山形でライブが行われた7月の中頃は折りしも紅花が旬を迎える頃。ライブでも演奏されたHarvest!Harvest!やWind Roseからは
何故か夏のムワッとした草いきれの中で咲き誇る紅花が風に揺れる様が連想されて、不思議な感覚でした。
今回のアルバムGrand Voyageの楽曲群からはエキゾチックで躍動感溢れるグルーヴが随所から感じられましたが、パーカッションの大儀見源さんの存在感に依るところも大きい気がします。ライブ中盤のピーク、High TideからのLow Tideの演奏が終わった後のMCでベースの井上陽介さんが自身の参加している今回のカルテットの事を、今日本で最も先進的でクリエイティビティ溢れるバンドって形容していましたが、そこには何ら誇張も感じられず、確かにっていう感じでした。
大西順子さん山形は久しぶりって言ってましたが、まだ庄内の方まで来た事ないと思うので、いつか鶴岡や酒田でもライブやって欲しいなと思います。
素晴らしい演奏ありがとうございました。
It’s a Fine Day.


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