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驚異と怪異-想像界の生きものたち-(19/11/4)


驚異と虚無、神秘と怪異、人々の情熱が混在する特別展

サブタイは適当につけました。でも確かに虚無は存在した。
Twitterでたまたま見かけた驚異と怪異展、大学からのながーいお付き合い♪京都銀k…ではなく往年の友人も人魚のミイラを見に行きたいとのことで文化の日の振替休日である11/4に万博記念公園へ赴いた。
同僚の結婚式で行って以来だったので滋賀からクソ遠いイメージだった万博公園は意外に近い(1時間半〜)ことが判明した。今回は河原町に用事があったので寺町の辰杏珠で京都限定抹茶黒糖バブルミルクを購入して阪急電車を利用。阪急はシートがふかふかで良い。あと河原町始発なので絶対座れるのも良い。

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辰杏珠の抹茶黒糖バブルミルク
だいぶ飲んだ後なので抹茶が少なく感じるが出来立てはもっと入っている。
氷の量は選べない。ミルクフォームが視界を遮りタピオカの残りを吸い出すのに苦労した。タピオカはやわらかめで黒糖の味が美味い。

万博記念公園駅で友人と落ち合いいざ万博記念公園へ。
入ってすぐの売店で太陽の塔ガチャを発見。この売店ヴィレヴァン感がすごいな…と思ってたらヴィレヴァンだった。期間限定ポップアップストア。
太陽の塔の赤ちゃん(お手玉)に後ろ髪を引かれつつ、コップのフチに引っかけられる太陽の塔をゲットし本物の太陽の塔と記念撮影しながらみんぱくへ向かう。

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今年一年(後二ヶ月)お前と一緒に旅をする。
他の写真はこちら

少し歩きオープンしたてのカフェに帰り寄ろうなどと話しつつ満を辞してみんぱくへ。
三連休最終日、公園でイベントもやっているからか人も多い。
人も多いが展示物も多い。
パーテーションで区切られた会場は壁面や天井も使い、変なものが所狭しと展示されている。
伝統芸能や地域の祭事などに使われているものもあるので「変なもの」で括るのはいささか不適切かとも思うのだが、その地域に住んでいない者からすると地方祭事はやはり変なものが多い。神秘の地方祭事。

展示は水・地・天や見る・聞くなどの8つの分類で構成され、特別展示館の1階と2階を全て使っている。
1階の人魚や龍、河童に猩々から巨人や蟲、天馬、ミイラを始め、2階は地方祭事からネッシー、イエティ、文化史まで展示は多岐に渡るが、どうも日本だけ様子がおかしい…
序盤に展示されているおっさんの体に尾ヒレつけただけの人魚に我々は首をひねる。本当に人魚のミイラに出会えるのだろうか…
一部撮影可能な展示もあり撮影を試みるも画角に収まらず仰け反ったり地べたに這ったりする。こういう時iPhone11の広角レンズが力を発揮するんだろうな…

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下からのアングルが好きなオタク。


個人的に舌出し大入道がお気に入りなのだが虚無顔してるのがたまらなくいいなと。本人不本意というか、なんというか。

その後も伝承に登場する怪異の展示が続きとうとうミイラのコーナーへ。
ろくろ首やガマ、河童に龍、人魚に鬼の首と続き湯本コレクションでは鳥天狗に三頭竜、猫鬼と続く。
展示ケースの後ろにはX線写真が展示され、これは作り物だと声高に主張する。
作り物とはいえ当時の人々が知恵を絞り実在する動物の一部をつなぎ合わせて作り出したミイラなので質感などは本物に近いパーツもある。藁が出ているものもあるが…
実はこのミイラとX線写真はオランダのライデン国立民族学博物館の所蔵で、江戸期に作られた幻獣の見世物を商人が買って持ち帰ったもの。
ほんとうに今見るとツッコミどころ満載なのだが、当時もそんな感じだったのだろうか。
何時の世も間違った方向に情熱をかけて作られたものは素晴らしいの一言に尽きる。
ちなみに湯本コレクションの方はクオリティが高かった。ほんとにいそう、そう思わせる力を持っている…
横を走りさった幼女の「こんなのだって知ってたら見たくなかったよぉぉぉぉ!!!!!!」という叫びが耳にこびりついて離れないのだが、彼女のトラウマにならないことを切に願っている。

さて次は2階の展示。聞く、見る、知る、創るにフォーカスした展示になっている。

異音体験コーナーではスクリーンに映し出されたオノマトペと音だけが流される。
ネタがわからないので想像するしかないというなかなかに面白い展示だ。
メッシュの幕を何重にもしてプロジェクターで投影すると影が映り込んで面白いだとか、いいスピーカー使ってんなとか、この映像aftereffectで絶対作りたくない、デザイナー泣かせだとかを二人でブツブツ言いながら鑑賞する。
展示方法に目がいってしまい純粋に楽しめない悲しい性の二人である。
隣のブースでネタあかしの映像を流しているのだが、子供たちのトラウマレベルのものもあり祭事というのは本当に面白い。
かくいう私も幼少期は獅子舞に頭をかじられるのが怖すぎて、獅子舞の日には一歩も外に出なかった。今思えば何も怖いことないんだけど、子供って感受性の塊なんだなと。生きづらくなるからだんだん抑えられていくものなんだろうけど、少しさみしい気もしたり。最近は獅子舞も見なくなったなぁ。

見る知るでは東方見聞録や怪奇絵巻、ネッシー、イエティ、日本から見た外国人を風刺したもの、占術ダイアグラムなど。
創るでは現代作家の作り出す幻獣にまで及ぶ。〆はFF15だった。

概ね満足したのだが、文献など外国語で書かれたものや古い書物など何が書いてあるのかさっぱりわからん…!というものも少なくなかったのでキャプションがもう少し充実していたらなぁという不完全燃焼感は否めない。
とはいえ展示数の多さと幅広いコレクション性のある展覧会なので不思議で面白いものがお好きならオススメできる特別展です。
ツッコミながら見るのが楽しいので、ご家族ご友人との鑑賞推奨です。


ー ー ー ー ー ー  ✂︎  おまけ  ✂︎ ー ー ー ー ー ー ー

その後、折角だからと軽い気持ちで本館に足を踏み入れたのだが、この時16時。
閉館まで1時間。通常の博物館の常設を想像していた私たちの考えは非常に甘いものだった…
収蔵品が多すぎる上に展示室が広大すぎて迷子になる二人。
大阪の地にこんな広大な面積の博物館が…さすが万博跡地…
出口が見つからず途中のドラ(?)を鳴らせるコーナーでひとしきり遊び、言語コーナーではらぺこあおむしの絵本を読みふけったりしていたら閉館10分前のアナウンスが流れ始める始末。最後の日本文化コーナーは駆け足だった。
ミュージアムショップで素敵なスカートを見つけるもお高くそっとハンガーを戻したり、ヤギの脳みそカレーを買うか真剣に悩む友人を焚きつけたりして17時ちょうどにみんぱく本館を後にした…

当たり前だが入館する前に入ろうと言っていたカフェは閉まっていたので、エキスポシティ内の万博食堂で万博プレートを戴いた。

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