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子どもから手が離れたらやりたいことは?親子写真を撮ることだった

息子と一緒のツーショット写真が少ない。あっても自撮り。自然な表情や日常の1コマみたいな写真がほぼない。


育休中、カメラロールを見返すと、息子オンリーや夫と息子の姿ばかりの写真で溢れている。夫は写真をあまり撮らないタイプのため、わたしの姿はいずこへ…?と思うことが度々あった。

同じように思っている人がいるかもしれない。

そう思い立ったわたしは、公民館の講座で出会ったママ達に「写真を撮らせてもらえませんか…?」とお願いをしてみました。

今考えても、わたしにしては勇気を振り絞った行動だったと思う。

そして、想像以上にわたしに豊かさをもたらしてくれたので、このnoteに書き留めておきます。

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子どもから手を離れたらやってみたいことは何?

わたしが住んでいる近隣の公民館では、約3ヶ月間にわたって未就園児の幼い子ども達を育てているママ向けに講座がある。平日の約2時間、週1もしくは隔週のペースで受講するものだ。

さまざまな題材で講義が行われ、その間は公民館の保育室で子どもを預かってもらえる。

育休中のママは、子どもから離れて子育てにまつわる知識について学べ、自身について振り返る時間もある。子ども達は、保育園や幼稚園の入園前にプレ保育のような環境で過ごせるため、社会性を身につけることができる。

ある講座の中で、「子どもから手を離れたらやってみたいこと」について考えるワークがあった。

どうやら、子どもに手がかからなくなる時期は想像以上にはやいという。

精神的に楽になるのは、5〜7歳
自分の時間が増えたと感じるのは10歳頃
仕事と両立しやすくなったのは12歳頃

神戸新聞「子育てがラクになった」のは子どもが何歳のころ

1年後、5年後、10年後……わたしは何をしたいのだろうか。

やりたいことを考える中で、漠然と母子支援が頭に浮かんできた。

母子支援…というよりも子育てを頑張っているママやパパに向けて、何か気持ちが前向きになれることがしたい、とここ数ヶ月思い過ごしていた。

核家族化が進んでいて、効率やタイパを求められる今の時代の子育ては、毎日が分刻みで慌ただしい。子どもの個性を尊重しつつも、躾は親が絶対の責任を持たなければいけない緊張感がある育児は、子が幼い時ほど親の体力と気力が削られる。

親達が気軽に休息できる環境がもっと必要なのではないか。という気持ちが日に日に積もっていたこともあり、できることなら、そういった場所を作っていきたいと密かに思っていた。

ただ、今すぐわたしができるものでもない。

自分のスキルの棚卸をすると、わたしでもできることは、カメラで写真を撮ることと記事を書くことくらいしか思いつかなかった。

では、親子写真であればわたしでも撮れるのではないか?と、今後やってみたいことのリストの1つに加えてみた。

冒頭に書いたようなことを考えている人に、写真を通して明るい気持ちや体験を届けられるかも知れない。

でも需要はあるのだろうか。わからないのならば、聞いてみる?でも、誰に…?

そんな自問自答を繰り返しても、将来の自分について考える講座から1週間が経っても、行動してみたい熱が冷めなかった。

じゃあ、試しにやってみよう!

と、まずは同じ講座を受けているママ達に聞いてみることに。何度か顔を合わせてる関係だったので安心感もある。

その一方で、突然何を聞き出すんだろうと、不思議がられるかも知れない。そして、誰からも反応がなかった時のショックもありそう…と思いながらも、ママ達のグループLINEに連絡を入れてみる。

簡単な趣旨と私が親子写真を撮りたい理由、撮る場所や日時。
そして、興味があれば個別にLINEを下さい。と書いて送信。

正直、震えました。

送った後は数時間はスマホをみれず。

新しい商品をリリースする人の気持ちがわかった気がした。(無料で撮らせてもらったので、そんな気持ちになるのもおこがましいのですが。)

でも反応がないことは、需要がないことがわかるだけ。

そう思いながらも、「写真お願いしてもいいですか?」とママから個別に連絡が来た時は、うれしくて、ホッとした。

結果的には6組の親子を撮らせてもらうことに

いつも通っている公園や自宅など、希望があった場所で親子を撮らせてもらう中で、色々な気付きや反省があった。

・この写真はこの構図でよかったかな
・公園は数週間経てば、花の種類がかわる
 (毎回、ロケハンが必要かも)
・持参したおもちゃは役に立たないこともある

と、わたし自身、写真を撮る勉強にもなったし、親子の様子を近くで垣間見れる貴重で不思議な時間だった。

なにより、数ヶ月共にした赤ちゃん達が成長していることにジーンとした。

めちゃくちゃ歩くようになっていた

撮影は約20分くらいで、5〜10カット。

のつもりだったが、張り切りすぎて写真を撮りすぎたり、写真を選びきれなかったりして、20カット以上はお渡しした。

我が子が寝ている時間に、写真の編集やレタッチにも力を注いだ。この写真を見返した時に何か明るい感情を思い返してくれればいいなとの、思いを込めて。

日程が合わない方には、別日で開催した。夫が育休中なのをいいことに次男を託し、できる限りお相手のご都合に合わせられたのは良かったし、わたしも行動に移せて、後悔が残らない1ヶ月になった。

誰かの日々をちょっとだけでも良くできるなら

写真を納品後に、アンケートをママ達にお願いした。趣旨は、親子写真の需要があるのか、改善点はないか、育休中にあってよかった支援やサービスがないかを知ることだった。

「親子写真がとれて嬉しかった」との需要を知れたのは良かったが、それ以上に満たされた気持ちになったのは、ありがたい言葉をたくさんいただいたことだ。

【いただいた感想やご意見】

この日息子の機嫌がとても悪く、いい写真撮れなかっただろうな…と思っていました。 でも写真を見て、めちゃくちゃこの時間を過ごしている幸せみたいなものを客観的に感じられて、本当に感動しました!!! 美しい背景(植物や空のバランスなど)を選んでくださったり、泣いてる息子とそれを見て笑う自分を自然に映してくださったからだと思います。 素敵に撮ってくださり、ありがとうございました!!

母と子の写真(しかも自然なやつ、いいショット!アングル!など笑)が圧倒的に少ない!!!ので、撮っていただけて本当に良かったです。

(これはこれは写真に対するアドバイスをいただきました。もっと長文だったけど、その愛のあるアドバイスに感動しました)

物の見え方って手前がコントラスト強くて、遠くに行くほど弱くなるんです。(遠方に行くほど空気遠近法と言って空気の層で色がぼんやりしていくとか)手前と奥の距離感をバシッとつけるといい絵に見えますよね。それをコントラスト差で見せたり、どちらかの彩度を上げたりして被写体を目立たせるようにするんだけど、その辺をいじっていけるとクオリティがぐっと上がると思います。

一部抜粋





お礼を言うのはこちらのほうで。

みんな子育てで忙しいのに。

わたしの撮りたいって気持ちに、寄り添ってくれただけでなく、あたたかいメッセージを送ってくれた時間や手間に感動した。



正直、親子写真を撮ることで、どれくらいママ達の気持ちが前向きになったかはわからない。

それでも、この時の写真を見返した時に、「私、この頃は育児をがんばってたな」「こんなときもあったな」と、想いを馳せる時間が生まれてくれればと密かに願う。

そして、わたしのやりたいことリストに、

「親子写真を撮り続けること」

を追加した。自分のちょっとしたできること、好きなことで、喜ばれるものがあるなら、続けていきたい。

これが、ママやパパ達の休息できる場づくりに繋がるかはわからないけれど、こころの休息になる時間になればいいと思う。


泣いている瞬間も振り返ると可愛いよね




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