エリートADHDの服薬問題

前回ADHDと診断され、いきなり服薬が始まった。
もらったのは「ストラテラ」という薬。ほんの少しの容量から、毎晩飲んで身体を慣らしていくそうだ。副作用も割とあるものらしい。

ADHDかあ…けどまあ、そうやろな…私が違ったら一体誰がADHDやねん!って思うもんなあ…と多少のショックと何とも言えぬ納得感を抱えながら帰る。

ところで、普通の人って薬をもらってから真面目に夜まで我慢するのだろうか。
私は毎回すぐ飲む。効き目が気になるからである。
今回は「まあADHDだしね☆」と開き直って飲んだ。
人生のBGMはB'zの「衝動」である(古)

飲んでしばらくすると、ものすごい眠気とまあまあの吐き気がきた。すぐ寝た。
ADHDの薬といえば覚醒作用!という感じだったので驚いた。少しして起きると、多少頭がスッキリした気がして茶碗を洗った。へー、こんな感じなのか!とびっくりするほど物事に取り掛かるのが楽だった。

皆さんお気づきだろうが、多分本当に薬が効いているのではなく、【薬を飲んだ!】というプラセボ効果でしかないと思う。天下のお調子者である私には薬の効果はいつだって絶大である。
お喋りも減り、自己のアイデンティティの喪失について涙を流すほどに本当に薬は良く効いていたのだ。

ところがすぐに薬の存在意義に関わることが起きた。流石ADHDエリート、服薬を忘れるようになったのである。
私は即座に手のひらを返した。
「全然効いてないやんけ!!!!!!!!!」
それからは副作用も、効果も消えた。
でも一応、忘れながらも服薬は続けている。


35年間付き合ってきたこのADHDという病気は、なんだかとても「私」という気がして愛おしい。
何もかもうっかりしていて、ドタバタしている私を手放すのは惜しい気もするが、今後も服薬は続けるつもりだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?