ろくたろう

-主婦(?)の戯言です -ことば、音楽など

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最近の記事

記録映画「生きる 大川小学校 津波裁判を闘った人たち」

記録映画「生きる 大川小学校 津波裁判を闘った人たち」を観ました。 何故児童たちは地震発生から津波到達まで45分以上あったと言われるのに、校庭にとどまっていたのか。 そこには、校庭には児童と学校関係者だけでなく、地域の方達も避難してきていたそうです。 既に本で読んで知っていましたが、一般的には恐らく、あまり知られていない事だと思います。 裏山に非難すべきでないと言い張る人がいたそうです。 先生の中には、裏山への非難を主張した人も恐らくいました。教員の中でたったひとり

    • sempre junto、ずっと一緒

      発端は、一枚の絵だった。自分で描いた、特にうまくもないー。 記録映像作家の岡村淳監督に、ある時、絵を描いて下さいとおっしゃって頂き(アート好きな監督は、素人の絵も面白がって下さる)、しかし私はここ数年、意に反して夜に全く起きていられなくて、そして日中は仕事をしているので、家事や子どもの世話以外はほぼ寝ているという日々をおくっていたため、いつか描きますとお答えし、何か月もそのままになっていた。 ところが、ある日、夜中の1時過ぎに突然むくりと起き出しー夜に起きられるのは本当に

      • 『ONE PIECE FILM RED』を観た

        子どもが観たいというので連れていき、本当は自分は外で待っている積りだったけど、直前で気が変わって、一緒に入った。 たまげました。 全く観る気も無かったし、前知識ゼロで、特に期待もせず観客席に座り、ぼんやり眺めていたら、いきなり始まった歌にしびれてしまった。音楽がすごく良くて(これはUTAという歌い手が主人公の映画なのだけど、半分は歌で出来ている作品)(歌のない音楽もとても良かった)、そこに、絵の力とストーリーが融合し、圧倒され、何かすごい体験をした、という気分で映画館を出

        • ドライブ・マイ・カーを観た

          今更だけど、ドライブ・マイ・カーを観た。 サントラの曲が気に入ったので、観ようと思って。ジム・オルークがアレンジした(と思われる)曲が、どう使われているのか観たかった。 夜に観始め、寝てしまい、起きたり寝たりを繰り返し、気付いたら終わっていた。どんな話だったのだろうと思って、作品の紹介を見たら、主人公の妻が死んだとあり、妻が亡くなっていた事すら気付いていないことに気付き、また観始めた(結構始めの方で亡くなっていた)。が、ほどなく、また寝てしまった。 主人公とその妻の性的

        記録映画「生きる 大川小学校 津波裁判を闘った人たち」

          岡村淳監督『ブラジルのハラボジ』を観る

          記録映像作家、岡村淳監督による『ブラジルのハラボジ』を拝見する機会に恵まれる。 日本を経由して、ブラジルに移民した韓国出身の男性への、岡村監督によるインタビューを記録した、1時間ほどの作品だ。 インタビューに答えるのは、張昇浩さん。1907年に韓国に生まれ(その3年後の1910年には韓国併合で大日本帝国統治下となる)、16歳で日本へ。熱心(父親に反対されたが信仰を諦めなかったという)なクリスチャンだった張青年は、通っていた教会のはからいもあり、わずか3年で日本を後にし、ブ

          岡村淳監督『ブラジルのハラボジ』を観る

          日本学術会議の「非」任命問題

          菅氏の学術会議「非」任命問題について。 「学問の自由の侵害」という問題設定では十分でないとして、「首相が任命をしないことができるのか」と手続き論を問題にする向きもある。 もちろん学問の自由は保障されるべきで、また、手続き論は非常に大事だが、それよりもっと足元のところで、菅氏や安倍氏が、その権力を使って、本能的或いは確信犯的に蹂躙しようとしているものをもっと問題にしても良いのではないだろうか。 例えば、農家の出身で自分は叩き上げだとアピールしている菅氏のその経歴は、現在の

          日本学術会議の「非」任命問題

          子どもと一緒に絵本を読むということ

          『よあけ』ユリー・シュルヴィッツ作・画 瀬田貞二訳 福音館書店 この絵本は、子どもの、ではなくて、私の気に入りだ。 詩的で静的な、この本は、中国(唐)の詩人である柳宗元の「漁翁」という作品をもとに、かかれたという。 この本を初めて子ども達に読み聞かせたときのこと。1歳か2歳位だった息子が、最後に出てくる、美しいページを開いたのと同時に、「はっ」と息を呑んだ。 特にストーリーもなく、大人の好みそうなこの本は、子どもには人気が無くて、これまで2回(その一回から数年してもう

          子どもと一緒に絵本を読むということ

          『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』ジェスミン・ウォード著

          思うのだけど、人間というのは、何か大きな心揺すぶられる様なことがあると、何かの形にしたくなる。表現方法は色々ある。私は文章にすることで、その衝撃を自分なりに(一時的にせよ)落とし込めることが多い。 先日、ウイルス禍により、閉館していた地元の図書館が開いた。行ってすぐに新着本コーナーで目に留まった本がこちら。 『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』ジャスミン・ウォード著 石川由美子訳 Sing, Unburied, Sing by Jesmyn Word, 2017 (以

          『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』ジェスミン・ウォード著

          ビリー・アイリッシュの #blacklivesmatter メッセージ訳

          日本のSNSでもあちこちでシェアされている、ビリー・アイリッシュのメッセージ、良いですね。衝動的に訳したい欲にかられ、訳してしまいました。勝手に、こんな感じかななんて。直訳っぽく訳したつもり。 最近、色んなバトンリレーが流行ってたので、この文章の和訳のバトンリレーとか、いかがでしょうね。間違ったっていいから。 (アップ後も、訳を何十回と直した、同じ後半部分を、なんだけれども。こうして、解釈が深まったりしていって、自分のものになっていくので、やっぱり自分で訳すことって大切だ

          ビリー・アイリッシュの #blacklivesmatter メッセージ訳

          ピアノの、また別の楽しみ方を発見した

          コロナのおかげで増えたおうち時間、いかがお過ごしでしょうか。 私はおうち時間は増えていませんが、例え増えたとしても、時間をいくらでも喰う楽しみがあるので、暇になる心配は全くありません。その楽しみはピアノです。大人になってからの再開で、何のプレッシャーも制約もない、純粋に自分だけの楽しみのためのピアノですが、今日、新しい楽しみ方を発見してしまったので記してみようと思います。 ピアノを再開して約半年が経ちます。練習曲としてはツェルニー30番、ハノン、インヴェンションをやってい

          ピアノの、また別の楽しみ方を発見した

          休校についての、現時点での、検討項目

          政府による緊急事態宣言延長の発表を受け、子どもの通う小学校の休校が5月いっぱいに決まったという通知を受け取る。GW空けの再開など無理だったのは予想通りだ。 子ども達の自宅待機は、安倍氏の突然の休校要請から数えて、これで3か月以上に及ぶことになる。 今回のウイルス禍は、様々なジレンマをあちこちに生み出しており、この休校中の対策についても、どうすれば良いのか、最適解を持つ人は恐らくどこにもいないだろう。その状態に甘んじながら、出来る範囲で、状況を整理してみたいと思う。 日本

          休校についての、現時点での、検討項目

          学校一斉休校について考える

          安倍氏による、唐突な全国一斉休校要請から、2か月経つ。休校が始まった時は学年末であったが、春休みを挟んで、新学年が始まり2週間以上経つ今も休校中である。休校はGW空けまでの決定がなされている学校が多い様子だが、GW空けに再開できると考えている人は少ないだろう。 私は、教職者ではないが、小学校低学年と中学年の子どもを持つ親であるので、その立場から気づいたこと等を当事者のひとりとして、暫定的に記してみようと思う。 まず、子どもの育ち、教育ということに関して、いかに複合的な要素

          学校一斉休校について考える

          学校休止について思うこと

          非常に違和感がある。 先日、安倍氏が、突然翌日より学校の休止を要請する、と言い、多くの学校が突然休みとなった。世間は、突然の長期休暇に、子どもをどこに預ければよいのだ、と騒然となった。 働きにいけなくなる人が出てくる。困る。本当にその通りなのだが。 子どもにとっては、突然、20日間近くの登校日が、「自宅待機」になってしまったのだ。しかも、そのまま、進級である。 私も子どもがいる。彼らの、「学ぶ」「権利」はどこにいってしまったのだ? と、私は呆然としている。 今回の

          学校休止について思うこと

          岡村淳監督作品『ブラジルの土に生きて』をみて

          「ブラジルの山峡の農場で晩年を送る明治生まれの移民夫妻の日々。夫は、いかに死ぬかにこだわり続け、妻はいかに生きるかを貫いていく。」(監督の著書『忘れられない日本人移民』内の紹介文抜粋) 岡村監督のドキュメンタリー作品のフォーカスはあくまで「人」。それは、撮影者である監督ご自身の気配を消すことなく(全く消してしまっているようだったら、それは、「支配」しているようで恐ろしいというようなことを作家の星野智幸さんが上映後のトークライブで言われ、ああなるほどなあ、と思いました。)、出

          岡村淳監督作品『ブラジルの土に生きて』をみて

          岡村淳監督ドキュメンタリー上映まつり@ギャラリー古藤

          例えば家の近くにある観光スポットにはいつでも行けると思って意外と行ったことがなかったりする様に、映画もいつでも観られると思って、なかなか観なかったりしませんか。 記録映像作家の岡村淳監督の作品は、ご本人が立ち会うライブ上映会でしか観ることができないので、本当に、いつでも、とか言っていられないのです。 でも、ほんとうは、生きるということにおいて、いつでも、は無いんですよね。 岡村監督の撮る人々や、そこにある時間は、いつでも、なんてどこにも無いということを思い出させてくれま

          岡村淳監督ドキュメンタリー上映まつり@ギャラリー古藤

          ローストチキンのレシピ

          レシピを、その通りに作ることが大変苦手なので、何か参考にしたければ、いくつものレシピを見たうえで、最終的に自分の中に残った記憶や感覚を頼りに適当に作る。主婦というのは、そういう事が多いのじゃないかと想像するけれども。 クリスマス用のまるごとの鶏がスーパーで3割引きだったので、思わず買ってしまい、作らないといけなくなってしまった。 今回は、日本のとフランスのレシピを複数見た上で、いつも通り、記憶に残ったことだけ気に留めつつ、適当に作った。そしたら、素敵に美味しかったので、レ

          ローストチキンのレシピ