見出し画像

自由詩「姫呼び~意味が分かると怖い話~」


 こんにちは。ローランです。
 今日は、ブラックな闇の自由詩です。最初気づいてなくても、意味が分かると怖いことってありますよね。そんなブラックなお話です。
 本当にあったことではありませんので、念のため。
    春になり、夢と希望をもって新しい世界に一歩を踏み出した新人さんたちが多い季節。
    もし行った先で、こんな風にされたら怖いだろうなということを想像をしてみました。
 では、今日はブラックなお話をお楽しみいただけたら、幸いです。


どうぞ花で癒されてください

「姫呼び~意味が分かると怖い話~」


姫、お着換えしましょうね
姫、お茶でございます
姫、けがをするといけないから作業は手伝わずに座っていてくださいね
本当は自分でしなきゃいけないことまで
あらゆることをお手伝い
「姫」と呼び
大切に大切に扱います
その扱いが常態化し
あの子が自分を「姫」と勘違いするまで
懇切丁寧に世話を焼きます
これね
実はね
本当は違うんですの
大切に扱っているのだと思いきや
正面切って悪口なんて言えないから
「姫呼び」して
周囲には大切にしているように見せかけた
邪悪で陰険な遊びですのよ
技術も作法も一人では何もできないままに闇落ちさせるよう
かわいがります
抜け出すにはあの子が自分で気づく以外にない
深く静かに行われる恐ろしい儀式ですの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?