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写真で振り返る20年まえのE3【世界最大級のゲーム見本市】

※記事内のすべての写真の無断使用を禁じます。
※2023年12月13日加筆修正

"E3 2023"の開催中止が発表されたと思いきや、その年(2023年)の12月13日、E3が完全終了することが発表された(下の画像)。

E3とは、"Electronic Entertainment Expo(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)"の略称で、アメリカ・ロサンゼルスで毎年開催されている世界最大級のゲーム見本市のこと。

そもそもE3は、流通向けの見本市ということもあり、入場できるのは小売や卸売をはじめ、製造や開発、そして報道といったゲーム業界関係者に限られていたが、2017年以降は一般公開も行われ世界中からおよそ65000人以上もの来場者が集う大きなイベントに昇華していた。

しかし、2019年の開催を最後に、2020年と2021年は、COVID-19ウイルスの影響により中止に(2021年はオンラインのみでの開催となった)。

さらに昨年、2022年は、主催団体のESA(米エンターテインメントソフトウエア協会)いわく「2023年のショーケースにリソースを集中させるために2022年のE3を中止する」との理由で開催を見送っている。

そして、2023年も残念ながら開催中止に……その理由として、ESAは「業界のニーズが変化してきている」と説明。

現に、任天堂、ソニー・インタラクティブエンタテインメント、マイクロソフトのハードメーカー3社は、だいぶまえから"E3 2023"の出展見送りを明らかにしており、またセガやユービーアイソフト、テンセントといった大手ゲームメーカーも不参加を表明。

オンライン・オフライン問わず、自社でイベントを開催するゲームメーカーが増えてきた昨今、今回の完全終了はやむ負えないのかもしれない。

\というわけで、20年まえのE3の写真を見てみよう!/

E3の初開催は1995年。その歴史は古い。

ちなみにボクは、2000年までファミ通編集部およびファミ通Wave編集部に勤めていたので、そのあいだ何回か会社の経費でE3取材に行かせていただいている。

その後、2000年に編集部を卒業してフリーランスになってからも、自腹で数回E3取材にも行っているのだが、そのときの写真が残っているので、当時の思い出とともにE3を振り返ってみたいと思う。

なお、フリーランスになってからE3に行ったのは、2002年、2003年、2004年、2010年の計4回だ。

👇👇👇 E3 2002 👇👇👇

21年まえの2002年。フリーランスなってから初めてのE3取材。ひとりでは心細かったこともあり、同じライター仲間の3人(ボクを入れて計4名)で渡米。

当時は翻訳アプリなんてものは存在せず(そもそも現在のようなスマホがない時代なので)、片言の英語と身振り手振りで乗り切り、学生旅行のような雰囲気で楽しかった記憶がある。

E3 2002の会場。
(基本的に)E3は毎年、ロサンゼルスの中心部にある展示場、
"ロサンゼルス・コンベンションセンター"で開催される。
E3 2002の会場内の様子。
アメリカでは2001年11月(日本では2002年2月)に発売されたXbox。
リリースされたばかりのゲーム機ということもありブースも盛り上がっていた。
Xboxの『鉄騎』(海外名『Steel Battalion』)が、
専用コントローラーとともに試遊できるようになっていた。
薄型モニターはまだそれほど浸透しておらず、ほとんどの展示がブラウン管モニターである。
任天堂ブース。左右に積み上げられたブラウン管モニターの数が尋常じゃない!
ニンテンドーゲームキューブは2001年に発売。
いまや当たりまえとなったワイヤレスコントローラーも当時としては新鮮でした。
ゲームキューブ本体に取り付けられる小型のLCDモニター。
これ、海外では発売されたけど、日本では発売されなかったっぽい。
2000年に発売されたプレイステーション2は全盛期。
近々に発売を控えていた『SOCOM: U.S. NAVY SEALs』などが試遊できた。
ちょうど2001年に日本でもアニメ放送が開始されたばかりの
『パワーパフガールズ』のゲームグッズも!
E3 2002での著者近影。なぜ会場の入り口に戦車があるのか?
その答えはのちほど。

👇👇👇 E3 2003 👇👇👇

2003年は、メンバーを増やして計5名でE3へ。

この年は、遊びも兼ねて、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドまで足を運んだり、また野茂英雄選手を応援しにドジャースタジアムに試合を見に行ったり、HOOTERSでご飯を食べたりと、かなり有意義な取材旅行をしたのを憶えている。

毎年、会場の看板(垂れ幕?)が変わるのだが、2003年はATARIでした。
2001年にインフォグラムがアタリコープの権利を買収し、
ちょうどこの年(2003年)にグループ企業のほとんどを改名してATARIを名乗るように。
一目散に任天堂ブースへ。そのブースの大きさは毎年、1、2を争うほど。
2003年も豪華な作りでした。
2003年に発売されたゲームボーイアドバンスSP。
新ハードのリリースは、いまもむかしも心躍りますね。
2002年末にリリースされたばかりの『グランド・セフト・オート・バイスシティ』。
日本版の発売はもうちょい先の2004年。
目を疑うなかれ! 
日本国内では1996年ごろに市場から撤退していた3DOのブース(企画コーナー?)も。
なお、The 3DO Companyは、2003年5月に倒産しているので、
なぜ当時、ブースがあったのかは謎。
プレイステーション2用のコントローラー"EyeToy"。
日本国内では2004年に発売された。
専用のカメラを通してモニターに写っている自分をコントローラーとして
操作することができる。
会場の外には、さまざまな飲食の屋台(?)が軒を連ねていたのだが、
さすがアメリカ、BBQもダイナミックである!
会場の近くにあるレストラン。
E3をもじったポスターで、利用客を呼び込む。
ちょっとした大喜利。
まんまと、これ見て入店しました。
Xbox陣営は『Halo 2』を大きくフィーチャー。
『Halo 2』コーナーは長蛇の列に。
観光で立ち寄ったドジャースタジアムにて。
ホットドッグがめちゃ美味しかった!

👇👇👇 E3 2004 👇👇👇

2004年は、前年と同じ5名で渡米。

なお、アメリカはクルマがないとほんとに不便。タクシー移動だとそれなりにお金もかかるし、しかも場所によってはなかなか捕まらない。

2年連続でE3取材にいくと、もうだいたい地理も覚えるので、この年はみんなでレンタカーを借りて移動することに。

ハリウッドのグローマンズ・チャイニーズ・シアターにいったり、ちょっと離れたトイザらスやスーパーマーケットにいったり、ドライブも含めて楽しかった。

2004年の会場のメイン看板は、前年に引き続きATARI。
会場まえにはヘリコプターが、それはなぜかと言うと……。
アメリカ陸軍が開発したFPS『America's Army』のプロモーションなのでした
(E3 2002の戦車の写真も同様に)。
アメリカ陸軍の広報予算を使って開発され、
ようは新兵を募集するための宣伝としてゲームが使用されていた。
日本では考えられない!
任天堂ブースの目玉は、リリース直前のニンテンドーDSの試遊。なんと1時間以上待ち!
これがE3 2004に出展されていたニンテンドーDS(試遊機)。
製品版と細かい部分がちょっと異なるのだが、どこだかわかります?
実際には発売されませんでしたが、
こんなカラーバリエーションの試遊機も。
対してソニー陣営は、同じく2004年末にリリースのPSPをプッシュ。
Xboxブース。もうこの時代は、ブラウン管モニターではなく薄型モニターになってます。
また、ちょうどこの年は、クラシックゲームミングエキスポという企画展も行われており、
さまさざまレトロゲームも数多く展示されていた。
レトロなアーケードゲームはもちろん……。
懐かしのゲーム&ウオッチの数々。
日本ではなかなか見かけない家庭用ゲーム機なども。
Apple IIcも。いまだに動くの貴重だよね。
レトロだけではなく、
こんな最新のVR機器も楽しめちゃいます。

\まだまだ写真はあるけれど……/

今回、お見せした以外にもまだ面白い写真がたくさんあるのだけど、記事が長くなりそうなので、また今度に。

なお、今回は紹介できなかったけれど、ボクが最後に行った"E3 2010"は、当時MCを務めていたインサイドXbox(Xbox360で配信されていた番組)で取材にいかせていただいたんですよね。

発売直前だったXbox 360用のコントローラー、Kinect(キネクト)が実際に体験できたということもあり、Xboxブースがかなり盛り上がっていたのが記憶に新しいです。

E3 2010の会場。メイン看板はEAの『Crysis 2』。
E3 2010の会場内。
人だかりのXboxブース。Kinectコーナー。

というわけで、"E3"の完全中止は残念ですが、これも時代の変化かもしれません。またこのような大規模イベントが開催されることを願います!

※記事内のすべての写真の無断使用を禁じます。


<まとめページ>【ローリング内沢の】エッセイ・コラムいろいろ

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