見出し画像

サステナブルは飲めない。

自販機で飲み物を買ったり、珈琲を頼んだりする生活から抜け出して、もっとサステナブルな暮らしをしようと決意した。今日から外出時は水筒を毎日バックに入れて持参することにする。

ティーパックをポットに入れ、少し多めのお湯を注いで2分。ちょっと渋い自分好みの紅茶が完成。ポットから台湾で買ったお気に入りの魔法瓶に紅茶を注げば、1日分の水分が準備完了。ペットボトルや缶と違って数分で冷めてしまうようなこともない。これぞ新しい生活様式だと思いながら、意気揚々と家を出た。

2時間後、喉が渇く。いつもなら最寄りの自販機を探し、小銭を入れて飲み物を買うところだが、そうだ、今日は紅茶があるじゃないかと思い出した。さっそく背中のリュックから水筒を取り出し、白色の金属のフタをあけて温かい紅茶を嗜もうとしたのだが、口に入れる直前にびっくり。冬の東京の外気に触れた水蒸気が、水筒からふんだんに湯気を上げている。思えば水筒に注ぐ前に紅茶を冷ますのを忘れていた。ほぼ熱湯のまま魔法瓶に紅茶が保存されてしまっていたのだ。これでは熱すぎて飲むことが出来ない。このまま水筒に入れておいたら、いつごろになれば飲用にちょうどいい温度にまで冷めてくれるのだろうか。
明日はもう少し温度を下げてから紅茶を注ぐことにしよう。
それにしても魔法瓶はすごい。外出からすでに4時間が経った今、私はいまだ紅茶を飲むことができていない。
サステナブルな暮らしは忍耐を必要とするのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?