Roma Kumakura

東京生まれ東京育ちの高校生。 哲学、音楽、美術、エンタメその他あらゆることを呟きます。…

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東京生まれ東京育ちの高校生。 哲学、音楽、美術、エンタメその他あらゆることを呟きます。 Podcast「いしうらまさゆきの『倫理』ラジオ」の相方、編集担当。 作曲/Mix/写真/映像やってます。 お問い合わせはTwitter(X)のDM(メッセージ)まで。

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「あなたの手を、絶対に離しはしない」という覚悟。〜愛が包む存在の意味〜

今回初めて参加させていただく「お茶代」サークル、2月の課題はこちら→https://note.com/waganugeru/n/n512dae00e009 (この記事は上記サークルに寄稿するものです。) Abstract ・他者理解における愛の限界 ・他者の犠牲によって生まれる愛の肯定 ・「祈り」という愛 ・新しい愛の形とマモルくん ・「人生は絶えざる幻想に過ぎない」 「J-POPマモル(まもる)君」の歌詞が象徴するところは、人の悲劇的アイロニーである。しかし、それが

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    • サステナブルは飲めない。

      自販機で飲み物を買ったり、珈琲を頼んだりする生活から抜け出して、もっとサステナブルな暮らしをしようと決意した。今日から外出時は水筒を毎日バックに入れて持参することにする。 ティーパックをポットに入れ、少し多めのお湯を注いで2分。ちょっと渋い自分好みの紅茶が完成。ポットから台湾で買ったお気に入りの魔法瓶に紅茶を注げば、1日分の水分が準備完了。ペットボトルや缶と違って数分で冷めてしまうようなこともない。これぞ新しい生活様式だと思いながら、意気揚々と家を出た。 2時間後、喉が渇

      • 10年前の中古ミラーレスでドキュメンタリーを撮って、コンテストで入賞した話。

        2024年は、私が今のところ所有している唯一のカメラ、GH4(生産完了)が発売されてからおよそ10年になります。 先に申し上げておくと、GH4は今でもミラーレス界の名機だと思います。現行のGH5、GH6のアーキテクチャを確立し、発売当時、4K/24fpsで撮影しても熱暴走しないカメラとして市場で注目されたカメラだと聞いております。 事実、その性能は10年経った今でも通常の用途(インタビュー・物撮り)においては、YouTube等の動画プラットフォームで求められる動画品質を、十二

        • 今、「帰ってきたヒトラー」をもう一度観て思うこと。

          映画「帰ってきたヒトラー」(Look Who's Back)では、タイムスリップを遂げたばかりのヒトラーが、ドイツの広大な公園の中を困惑の表情とともに歩き続けるシーンがある。いかめしい軍服に身を包み、あの有名すぎるヒゲを携えた人物が現代のドイツを闊歩しているのは、観るものに事態の異常さを予感させる。果たして映画の制作陣はどのような緊張に包まれてあのシーンを撮ったのだろうか。映画の中では、現代にタイムスリップした、オリバー・マスッチ演じるヒトラーは、ドイツ市民からはやや好意的に

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        「あなたの手を、絶対に離しはしない」という覚悟。〜愛が…

          誰でもできる、Podcastの始め方。

          決心の仕方 メソドロジーの前に、まずは個人的なお話から。 去年の大晦日の四日前、とある都立高校の社会科室で私たちのPodcast番組・「いしうらまさゆきの『倫理』ラジオが始まった。 すぐに人気が出るとは思えなかった。それでも10年後、20年後に聞いてくれる誰かのために番組を作ろう、「残すこと」が大切なんだ。 そう二人で決心して録音を始めた。 幸いなことに、私の相方のパーソナリティ・いしうらまさゆき先生はとても話し上手な人である。いち教員として、高校生たちへ、主に哲学

          誰でもできる、Podcastの始め方。

          Feynman’s Rainbow:ファインマンさん 最後の授業

          二週間ほど前、どうにも宇宙物理学を勉強したくなった。 はじめにことわっておくと、私は自他共に認める数学下手である。 その足で書店に向かい、「宇宙物理学」と書かれた本棚の見出しを探して丹念に基本書を選別する。この作業こそが書店に足を運ぶことの醍醐味である。ちょうど往年のレコード蒐集家が、素早い手つきで盤を取っては離し、取っては離しと選定するのに似ている。 自分の財布と相談しつつ、選んだ基本書2冊をレジに持っていく。この購入の瞬間も私にとっては快楽的なものなのである。 さ

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          東京都現代美術館「ディヴィッド・ホックニー展」

          1973年、講談社現代新書から「美について」と題された本が出版された。 十章にわたるテーマから、「美」という存在そのものに焦点を当てつつ、美学という学問を新書ながら本質的な部分まで説明する名著である。 その著者、今道友信氏が亡くなってからもう10年が過ぎた。 私がその本を読んだのは3年前、足繁く通う池袋のジュンク堂書店に、帰り際立ち寄った際のことだった。彼は日本の哲学者・美学者としてもっと名前が知られても良い人物であると私は常々思っているので、ジュンク堂にある全ての今道関

          東京都現代美術館「ディヴィッド・ホックニー展」