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ヘンデル【調子の良い鍛冶屋】

この曲はピアノでよく弾かれる曲ですが、原曲はチェンバロ(またはハープシコード)のための組曲の中の1曲。
———チェンバロは、ピアノが誕生する前の16~18世紀にヨーロッパで主流だった鍵盤楽器です。ピアノは弦をハンマーで叩くことにより音が出ますが、チェンバロは弾く(はじく)ことで音が出ます。つまり、ハープのほうに近い楽器。
また、大きいものでは鍵盤は2段あり、上・下段で音色が少し違います。連動させて上段&下段を同時に鳴らすこともできるし、さらに4フィートのストップを操作すると、さらに1オクターヴ高い音が重なり、かなり豪華な音になります。このように、曲想により鍵盤を組み合わせて色々な音色を楽しむことができるのもピアノとの大きな違いでしょう。

チェンバロ製作家も国内に何人もいて、ピアノと違い、鍵盤の一本一本からすべて手作業で作ります。そして何といっても装飾の美しさですよね。
風景画の書かれたものやラテン語の格言を書いたもの、花や鳥、果実の絵。
ギターのように、響板にはロゼッタ(バラ窓)といわれる孔があり、万華鏡のような美しい装飾で製作家のイニシアルを入れます。見どころも聴きどころも満載のチェンバロ。製作工程の写真もご覧になりながらお聴きください。

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