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青春18切符が導いた奇跡的な再会

本当にびっくりした
相棒と奇跡的な再会を果たした

山梨県の小淵沢という駅で
連絡を取り合ったわけでもないのに

彼は偶然同じ時間に同じ場所で知人と待ち合わせをしていた

自分は長野県佐久市から新宿へ向かっていた
青春18切符を譲ってもらったため、
JR線のみを乗り継いで片道6時間

青春18切符を1回分利用すれば、
その日の日付が変わるまでの間
どれだけ乗り継ごうが追加料金はかからない
ローカルな景色を楽しみながらゆっくり進む

1回目の乗り換えが山梨県の小淵沢
次の電車が来るまで30分ある
青春18切符は途中下車が可能(改札口で初めて知った)
外のベンチでウクレレでも奏でながら列車を待とうと
座ってスタンバイをしているところ

「Tomさんですか?」
と女の子に声をかけられた

自分は一瞬驚きながらも冷静にこう答えた
「それもしかすると俺の相棒だね」

女の子は状況が読み込めず、少し困惑している
そりゃあそうだ、Tomさんかと思って声をかけた男はその相棒のRomだと言う

このときの自分はまだ、その後にTomが現れるなんて少しも予想できてなかった

彼はこの小淵沢でかれこれ半年以上、テント生活を送っていて、そんな独特な価値観を持つ彼に会うために、山に囲まれたこの地へ訪れる人がいる
自分に声をかけてくれた女の子もきっとその1人だ

自分はTomのブログを通じて、
仕事もひと段落ついていることと、来月から自転車でオーストラリア横断をすることを知っていた

今頃、岐阜の実家で準備期間を過ごしているのかと勝手に思い込んでいた
自分がよく惑わされる固定概念というやつだ

女の子とお互いに戸惑いながらも、とりあえずお互いのTomを照合させてみるとやはり一致

そのとき一瞬その子とTomの文面でのやり取りの内容が見えた
Tom「どこにいる?」

私「え⁈もしかしてそういうこと⁈」

この子Tomと待ち合わせしてるうううううううう
ってことはTomここに来るうううううううううう

このときようやくTomとの再会を予想できた

それからすぐ、10秒後くらい
奇跡的な偶然が起きていることを知らない、
少し痩せたTomが現れた

この男はこんな極寒の地で、
真冬の1月もテント泊をしていたようだ
仕事もひと段落ついているのに。
本当にすごいやつだ、もはやクレイジーだ

おそらくクリスマスも年越しもテントで過ごしたのだと思う
いや、もしかしたら一緒に過ごした人がいるかも分からない

12月頃まで小淵沢にいるのは知っていたけど
真冬になるにつれて日々寒さが増す、雪も積もる佐久でたくさん雪が積もったとき
彼が生きてるのか心配になったが、一方的かも知れないが軽い気持ちで連絡できる関係性ではなかった

小淵沢駅に不意に現れた彼は元気そうで安心したが、11月に会ったときより確かに痩せていた
そして特徴的だったのが仙人のような口調
なんて表現しよう、穏やかすぎてもはや安らか?
真冬のテント生活の過酷さを物語っている

話したいことはキリがないほどたくさんあるし
とにかく再会できたことが嬉しくて力強く握手を交わした

そのとき乗り換え電車が到着した
せっかく再会できたけど行かないといけない

「もう行かないと!
新宿からの帰りも小淵沢通るから明日会おうよ」

そう約束して、その場を後にした

青春18切符を譲ってくれた小田さん
おかげさまで、会おうに会えなかった相棒と明日再会できます!

本当にありがとうございます!!

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