鏡映左右反転の謎(キーポイント2)

「どうして上下でなく左右が反転しているのだろう」
文字が書かれておらず、目盛りがあるだけのアナログ時計が壁にかかっているとしよう。それは、真後ろ(南側)にあり、真正面(北側)に鏡がある。
見えるのは、反時計回りの鏡像だけだ。左右に反転しているように見える。

問い:キーポイント1で、理由はわかったが、しっくりこない。
   重力関係なく、視線の向きを基準に、上下左右を決めたとき、
   上下左右が対称(方向に区別がない)になりそうな気がする。

答え:左右が変わらず、上下が反転したと見ることもできます

まず、実像を確認しよう。見る人にとって、右が西、左が東だ。
その左右を基準に、鏡像を確認しよう。そのためには、逆立ちして見よう。(本文では受け狙いで、イナバウアーとか股の下覗きとかした^^;)
鏡は、上側は上に、下側は下に、東側は東に、西側は西に映しているから、
実像の上側は鏡像の下に、実像の下側が鏡像の上に、上下が逆になった。

鏡では、向きをそろえた方向と直角の方向が逆向きになるということだ。
今回は、左方向(左右)を合わせた。

これで「上下」「左右」が特定の方向でない(対称である)ことがわかった。
ここでは、それを確認したかった。

しっくりこないとしたら、時計を見る向きが普段と変わってしまったからだ。鏡は、「上下」「左右」の方向を区別していないが、人は、時計をいつもの向きで見たい。時計の上向きを「上下」の上としたいのだ。その向きで時計をみるのだから、「上下ではなく左右が反転する」のは当たり前だ。