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センスとジャマイカ理論

前回の記事で、意識は同一性を主張するっていう話をしました。
そんで、その反対に、「ちがう」って主張するのは感覚:センスだってちょろっと言いました。
せっかくなんで、センスの話も少しだけ補足します。専門職にとって、センスの話は重要です。
すこし(大幅に)話を脱線させて、怒らないスキルを枕に述べさせてください。

ジャマイカ理論
これは、私が若いころ、ASKヒューマンケアを立ち上げた、水澤都加佐先生に伝授された秘儀です。密教みたいなもんだと思って下さい。

ジャマイカ理論は、簡単にいえばスルースキルです。
生きていると至る所で、怒りを誘発するような、ウン〇が投げつけられるわけです。べちゃって。

しかも、ウン〇を投げられたことに強く反応すると、投げた奴は、なぜか被害者席に座ろうとしてダッシュしはじめます。
これが、フルーツバスケットならぬ、ウン◯バスケットの被害者席取りゲームだ!
先に被害者席に座って騒いだもん勝ちだ!

ざわざわ。ざわざわ。
「ち、ちくしょう・・、こんなの勝ったって、1円にもならねえじゃねえか。」

喩えとしてあってましたかね笑。とにかく、基本的には加害者なんだけど、容易に被害者になるっていう人と、こういう争いの構図に巻き込まれないようにすることを、ソーシャルワーカーの界隈では、「おなじ土俵に乗らない」っていう隠語が流通しています。

そのときに、ジャマイカ理論を使うとさらに善きです。
ジャマイカ理論とは、「は?」とおもったとき、「うん。じゃー、まー、いっか」と処理することです。おわり。
私は水澤先生から、本当にそういう風に教わりました笑

ようするに、悪意に反応せず、「どうでもいいこと」っていうカテゴリーに意識の働きで入れてしまうわけです。

ようやくセンスの話をしようか。
まーいっかって感じの人は、「和」の人ってみられがちです。
でも、ソーシャルワーカーは、いつも、まーいっかだけじゃいけないってこともそうですよね。

あくまでもファンタジーの話ですが、もし、医療ソーシャルワーカーが、患者と一度も面接せず、電子カルテだけみて、転院先を決めていても、それは確かに「転院支援」です。でも、それは「良い転院支援」と同じですか?ジャマイカですか?

養老先生の講演では、「猫は、古いサンマは食べない。奥さんも食べない。新鮮なサンマを食べる。古いサンマは旦那に食わせる。旦那はサンマじゃねぇかと食べる。男女で、平均寿命に差があるわけです」という話があります。

リベ大の両学長は、「同じ」投資といっても、腐ってるお弁当パックがあるよって言います。また、FXも、長期投資も、先物、ビットコインも、同じ「投資」っちゃあ投資ですけど、違うといってます。

同じだろって思っている人の前で、「そりゃ、ちがうよ」っていうのは、場合によっては、海原雄山みたいに気難しいってなっちゃう場合もあります。「おい女将!この出汁をとったのは誰だ!ばりーん」

でも、ここは譲れないっていうところは、ふんばるべきです。良い、とか、新しいとか、きれい、とかで弁別するのは、あくまでも主観のはずで、それがセンスってことです。

まとめ
専門職は、ときにはジャマイカだし、ときには違うっていう気難しさも大事だよって話でした。どういうときに、ジャマイカで、どういうときに海原雄山かっていうのは、実は、ソーシャルワーク領域では十分な議論されてはいないんですよ。










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